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メルボルン・リング行きます [音楽業界]

昨晩、賑々しくも目出度くも、日本フィルの新首席指揮者にインキネン氏が就任し、その記念の演奏会で《リング》の抜粋が演奏されましたです。

あたくしめも、2週間くらい前にすったもんだの挙げ句プラハでインタビューをさせていただき、すったもんだの挙げ句そのテープ起こし原本を無事に昨日に向けた資料として事務局に放り込み
http://web.japanphil.or.jp/sites/default/files/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%8D%E3%83%B3%E7%9B%B4%E5%89%8D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC2%20%281%29.pdf
一応、お仕事終わった終わった状態だった。小生のような商売は、もうひとえに人との繋がりとタイミングだけでやってるようなもんで、若きマエストロとのお付き合いとも言えぬお付き合いもこれでオシマイでもいっこーにかまわなかったわけだが、なんとまあ、昨日の《リング》抜粋の仕方といい、やった音楽といい、「ああ、もしかして、俺は21世紀に《リング》演奏の流れが変わる瞬間に居合わせてるのかもしれんぞ」と妄想を書き立てられるものだった。こうなったらもう、毒皿です。終演後に大混乱の楽屋に突っ込み、新任フィンランド大使なんぞに取り囲まれかけていたマエストロに手を振り、「メルボルン、行きます!」と勢い任せの宣言をしてしまったのであった。

アホじゃ、わしゃ。

メルボルン、ってのは、これです。
https://www.artscentremelbourne.com.au/whats-on/opera/the-melbourne-ring-cycle-2016
オペラ・オーストラリアのプロダクション、指揮は我らがマエストロ・インキネンで、この11月から12月、メルボルンのヤラ河畔のアーツセンター大劇場で3サイクル(非公開がもう1回あるとマエストロは仰ってたけど)の《ニーベルングの指輪》がある。これ、上手い具合に、というか、不幸にもというか、第2サイクルは日程とすれば無茶をすれば眺められないことはない。でもなぁ、「バイロイトのリング全曲」とか「ミュンヘンの話題の指揮者ペトレンコでのサイクル」とか「今をときめくティーレマンのドレスデンでのチクルス」、百歩譲って「メトのルパージュのすげえ装置での通し上演」とかならまあ、自腹切って無茶をするのも世間は納得してくれるだろうが、遙か世界の田舎メルボルンで、指揮者はヴァーグナー伝統なんてなんにもない北欧の若造、演出はいまどきアッと驚く肥った歌手がいっぱいの一昔前の藤原みたいなやつ、なんてのに出かけるのは、もうアホとしか言いようが無い。なんの妙な趣味してるの、って言われてオシマイでしょ。

でもねぇ、昨日の徹頭徹尾弦中心のあの音楽を聴き、やくぺん先生とすれば世界でいちばんイヤで大嫌いで可能な限り敬遠したい楽譜の筆頭たる《神々の黄昏》(上海万博のケルン歌劇場引っ越し公演サイクル以来、一度も眺めてないぞ)を、抜粋とはいえあれだけツルツル聴かせてくれちゃったんだから、これはもうなんか端折ってるか、妙なことをしてるか、さもなければマエストロ・インキネンはとんでもない才能なのか、なんだかわからないけど、こりゃあ「なんだかわからない」をきっちり確認せにゃならんべー。こんな、どう考えても好きじゃないヴァーグナーなんか、それなりに一生懸命聴いてきたのは、もしかして人生の最後にこういう演奏の在り方の転換点に立ち合って、それと気付くためだったのかもしれない、なんて妄想すら抱き…

この前戻って来たツアーの原稿、明日締め切りのあとひとつで全部入稿という切羽詰まった中、ともかく、思い立った瞬間にやってしまおうと、チケット購入、航空券購入、宿手配まで、全部バタバタとやってしまいましたです。かくて、11月29日朝にジュネーヴ・コンクールから深夜便で羽田に戻り、いちど佃の縦長屋に戻って洗濯&仮眠し、その晩の午後10時過ぎの深夜便でシドニー経由メルボルンに向かい、その足で天井桟敷の《ラインの黄金》に飛び込む、という無茶苦茶な日程をすることになった次第。

馬鹿だ、こいつ、ぜったいに馬鹿だ!だって、マエストロがどんなに頑張ってもプレスチケットは出ないという高額なオペラを天井桟敷一番安い席とはいえ自腹(初台のチケット価格が普通に見えてくる程のお高いチケットであります、なんせ天井桟敷の最低価格でA$220!)、あんたは「水曜どーでしょー」のサイコロやってるのかと笑われそうな深夜バスならぬ深夜エコノミークラス連泊からヴァーグナー直行、世間の関心などほぼ皆無なイベントなので原稿が売れる見通し皆無!これだけ悪条件が揃ってることやるなんて、どーかんがえても、大間抜けです!

てなわけで、まだジュネーヴ関係の連絡事項などなにもしていないのに、その先を決めてしまった。これじゃあ、ソウルのロッテホール・オープニングシリーズ見物などは、もう経費捻出出来ぬなぁ。いやはや。

ま、どうせあと10数年の命、やれるだけのことはしましょ。ふううう…

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ミュンヘン関連原稿大売れ [売文稼業]

素朴な疑問、ってか、へえええええ…って感想。素直すぎる、前頭葉カラッポな発言です。

17日の午後に成田到着から数えて早10日間、来る金曜の夕方まで、地獄の作文作業が続いています。一部には「俺はもう隠居だ!」発言をして以降、もう俺は仕事なんてせんぞー、と騒いでいたんだが、そんなこと言ってらんない状況であります。

どうも、その理由は、「ミュンヘン・コンクール」みたいなんですよねぇ。

今年は日本人奏者が、活躍したと言えば活躍したのだろうが、優勝したとかいう世間的に派手派手なことがあったわけでもない。きっちり入賞、ファイナリストになりましたよ、という状況。それでも、何だか知らぬが共同通信君がベルリンから機材ひとりで全部抱えて日帰りでミュンヘンまで来たり
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それが配信されて日本中の中央・ローカル紙が買って掲載したり、まあ、それなりに騒ぎになっている。同じ時期に開催されていたバンフの方は、やっぱり共同通信がチェックしていてファイナリストにまで至れば電話取材などはする予定になっていたんだけど、そうはならなかった。

一般紙だけでなく、ミュンヘンという根っこから一般雑誌の記者さんがなかなか面白い関心を示してくれて転がっていった取材もあり(こっちはもう、校正まで出てしまっている)、なんのかんの月末締め切りが山積みになってしまった。

それにしても、「ミュンヘン」って、そんなに日本語メディアにはブランド価値があるものなのかしら?業界的には、正直、専門大会のバンフの方が重要という考え方もあるわけなんだけど。

やっぱり、戦後直ぐに始まったコンクールのデパート、過去に東京Qを筆頭に「最高位」になって世に出て行った日本の戦後第一世代が沢山いることから、やっぱり日本西洋音楽文化圏では特別のポジションなのである、ということなんでしょーかねぇ?

コンクールの価値の文化史、というのは、案外、議論するのが難しいなぁ。どういう方法論からやったらいいのか、見当も付かないぞ。客観性を保証するのはどこなのかも、まるっきり見当が付かないし。

ま、てなわけで、あと数日、当電子壁新聞もこんな愚痴が記される程度でゴメン、ということでありまする。ゴメン。


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人事往来 [弦楽四重奏]

なんで涼しくならぬのだ、と呆れてしまう程の湿っぽさ、まるで香港の秋みたいな9月の終わり、遙々多摩は武蔵小金井までヴィルタスQを聴くべくやってきて、駅前喫茶店に陣取って地獄の作文作業をやってます。目の前は中央線の向こうを六本木に向けて横田のイロコイが横切り、入間のC-1が腹を見せながら旋回して行く、相変わらずの多摩の空。秋空高く蜻蛉が飛んで…って日はいつ訪れるやら。

さても、ずーっと当電子壁新聞を実質放置している間にも、いろいろと情報が溜まってしまい、中にはきっちり確認を取らないと書けないようなもんもあるんだが、ともかくそういう微妙なもんも含めて、サラッとまとめて記してしまいましょう。人事往来、なんて書けば、さりげなく見えるでしょ。

★赤坂智子アマリリスQに加入
もう春からの話なんで、旧聞もいいところなんだけど、記すタイミング無しに来てしまったので今更ながらに。ヴィオラ奏者の赤坂智子さん(〇〇在住、と書こうとしたんだが、どこに住んでるかわかないんで、敢えて触れません)が、アマリリスQのヴィオラとして演奏なさっております。こちら、公式ページ。
http://www.amaryllis-quartett.com/
わ、なんかもうずっと前からこのフォーメーション、って写真だなぁ。11月には本拠地(多分)ハンブルク周辺での演奏会がまとめてあるようなんで、ジュネーヴ・コンクールの2次予選トンズラして聴きに行こうかなぁ、とも思っておりまする。

★パヴェル・ハースQヴィオラ交代
これはもっと旧聞で、去る2月に起きた話。当電子壁新聞を立ち読みの皆様は、去年の初夏の「ソウルにパヴェル・ハースQを聴きに行こうとしたら、関空でキャンセルの連絡が入って…」騒動を笑って眺めて下さったかな。で、その後、年末に無事にソウルでの演奏会はあったのだけど、なんとソウルでの裏番組にエッシャーQのツェムリンスキーがあるなどというアホみたいな事態が勃発、結局聴けなかった。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2015-09-03
そしたら、なんとなんと、創設ヴィオラ君が直後にご家族に不幸があり、どうしてもツアーが出来ない状況になってしまった。で、泣く泣く脱退せざるを得ず、なんとなんとシュカンパQの創設メンバーのヴィオラ氏が横滑りしてきて…
http://www.thestrad.com/cpt-latests/violist-pavel-nikl-leaves-pavel-haas-quartet-due-to-family-illness/
この「ストラッド」の記事、去る3月だもんねぇ、凄い旧聞だなぁ。ともかく、そういうわけで、新メンバーになったパヴェル・ハースQ、無事に12月には日本を訪れます。久しぶりの来日、請うご期待。

★カルミナQの動向
これはもっと微妙な話なので、ともかく事実のみをお伝えします。カルミナQのチェリスト、シュテファン・ゲルナー氏が当面団を離れねばならぬ状況になりました(音楽的な理由ではありません)。お弟子さん筋からの情報のみなので、これ以上詳細は記せません。悪しからず。ともかく、暫くは弦楽四重奏としての活動は休止ということになるのではないかしら。公式な続報が入り次第、お伝えいたします。

以上、弦楽四重奏人事往来でした。ま、いろんなことが起きます。ホント。

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アウトリーチの記事は何故必要か? [売文稼業]

ちょっとは真面目な話です。

一昨日だかの春分の日、帰国後一度も晴れた空を見たことがないジャブジャブ長雨の中、佃の縦長屋から区営ミニバスに延々と揺られて聖路加病院に行ってまいりました。こういうイベントの取材。クローズの演奏会です。
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聖路加のお医者さんや職員さんのオーケストラをマエストロ・チョンが指揮する、ってアウトリーチ。主催は、数年前からマエストロのこういうことをやりたいという強い意志を実現するために頑張ってらっしゃる、マエストロ・チョン・ファミリークラブというファンの皆さんの集まりで、それに聖路加が協力する、というか、まあぶちゃけていえば、じゃあやりましょうと乗った、というもんですね。

中身に関しましてはまともな取材だったので、いずれ来月の某月刊誌写真コーナーに短い記事(実体は写真がメインですけど)を入れますので、そちらを待て、としか言いようが無い。気が短い方は、このような報道がありましたので、ご覧あれ。ほーっほっほ、あたしゃ、上手い具合に隠れているので写ってませんですぅ。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160922/k10010703211000.html

さても、話はここから。この報道を巡って、ちょっと騒動がありました。

騒動の中身そのものは、いかなこんな「書いてあることはみんな嘘、信じるな」を標榜する無責任私設電子壁新聞といえ、とてもじゃないが書けません。ただ、患者さんや病院からの抗議などという、よくある話とはちょっと違う。考えようによっては、もっと厄介な話であったことも確かだった。

幸いにも、やくぺん先生の取材には火の粉は降ってこなかったんだけど、編集者さんが心配して「これこれこういうことで、これこれこーならないように、これこれこういうことには気をつけて記事にしてくださいませ」という連絡をしてきてくれた次第。ま、そんなこと言われなくても判ってるよ、といえばそれまで。でも確かに、判らんで「これこれこういうこと」を書いちゃう奴もいるかもなぁ、とは思った次第です。

案外、みんな、ちゃんとしてるでしょ、この業界。

ここであらためて「こういうアウトリーチの取材、報道ってねぇ…」とつらつら考えるわけで、入社数年目で若手から中堅戦力になり始めたくらいの担当編集者さんにも、こっちの思うことをいろいろ言ったのでありました。で、せっかくだから、自分のメモのために、その内容を記しておきましょか。

やくぺん先生の世を忍ぶ人間体としましては、アウトリーチの報道に関しては、はっきりした見解を持っておりまする。ま、持ってないとやれんわな、こんな取材。それ即ち、「本来、アウトリーチは報道する対象ではない。」

なんだか元も子もない言いっぷりだけど、事実そう思ってるんだからしょーがないわな。理由は、説明するまでもないでしょ。事前の報道であれば、そんなことして当日の現場に本来のアウトリーチ対象では無い奴が押し寄せでもしたらどーすんだ、ってこと。事後の報道であれば、そんなもんいまさら報道されても「ああそうですか」以上のなんでもない。ならば、時間と紙面と手間の無駄というものです。

じゃあ、なんでアウトリーチ現場を取材し、報道するのか。理由は以下のふたつ。

1:主催者のため
主催者、主催団体は、基本的にこのアウトリーチ活動そのものではお金を一切稼げていません。全部持ち出しが基本です。となると、そのお金をどっかで調達してこなければならない。資金提供してくれる方々は、自分のお金がどういう風に使われているかを知りたいであろう。それがクローズのコンサートであれば、なおさら知りたい。というわけで、媒体が代表として取材して、お伝えする。んで主催者は資金提供者の皆さんに「なる程、俺の出した金はこういう風に使われているのか」と納得して貰うための客観的データにしていただく。

2:若い演奏家のため
アウトリーチというのは、具体的にどんな風になにをやるのか、学校で教えてくれるわけでは無い。今は、アカデミーなどのレベルになればいろいろと具体的指導もあるけれど、やっぱり誰でも知ってる偉い人がどういう風にやってるのかを眺めるのは、なによりの勉強になる。更に言えば、若いプロを目指す音楽家がこういう報道に接することで、アウトリーチというのは自分らの仕事としてやって当たり前なのだ、と常識的に考えるようになる。

以上です。つまり、ぶっちゃけ、2の方は、聴衆とか、その音楽家のファンとかは、全く報道の対象として考えていない。ホントは業界誌で伝えるようなことなのですわ。だけど、幸か不幸か日本語文化圏にはクラシック音楽の世界の業界誌は存在していない。だからまぁ、若いプロとかが眺めている月刊音楽雑誌などで取り上げることになる。

繰り返しますが、基本的にこういうクローズドのアウトリーチは報道するものではない。報道がなされているときは、「どうしてこれ、報道してるのかしら」と考えた方がいいでしょう。ま、なーんにも理由がない、ローカルニュースネタがその日になかっただけ、ということもあるんでしょうけど。

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すっかり狼少年状態…また遅れます [売文稼業]

もうすっかり狼少年状態、またまた延期のご連絡。

当初の締め切り後も昨年暮れ、この8月と2度も大きな追加取材があり延期を重ねていた共著「クラシックコンサートをつくる、つづける」(課題)、一応、入稿は終わっておりますが、出版者側の諸事情で、出版は年明けになりそうとのことです。あたくしめとすれば、この1ヶ月のツアー最中にPDFファイルとはいえ200ページを越えるデータの構成が送り付けられてこないで良かったとホッとしている次第ですが、ま、それはそれ。

取材をさせていただいた皆々様には、「あれはホントに出るのか」と心配なさってるやもしれませぬ。スイマセン、多分、出ます。ええ、きっと、出ます!

てなわけで、蕎麦屋の出前みたいなご報告でありました。これ、「お詫びと訂正」カテゴリーなのかなぁ。

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ゆふいん音楽祭復活! [ゆふいん音楽祭]

ツアーの期間中、元実行委員長から何度か電話連絡が入っていたのですが、きちんと話をしている暇がなく、帰国後も地獄の作文デーになっていてまだちゃんと話してない。でも、大分合同新聞がきっちり報道したという情報をいただいたので記します。

ゆふいん音楽祭が復活します。

詳細、ってわけじゃないけど、こちらの記事をどうぞ。
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2016/09/12/143153574

復活と言っても、一種のプレ復活みたいなもので、11月26日に河野、小林美恵、津田裕也のピアノトリオが「ゆふいん音楽祭」実行委員会主催で旧湯布院町内で演奏会をする、ということ。会場は、伝統の公民館であります。大分合同新聞のサイトから、勝手に実行委員会開催中の写真を持ってきちゃいます(記者さん、ゴメン、と言いたいが、もう知ってる人じゃあないだろうなぁ)。
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ああああ、顔ぶれ、かわってない…。なにやら、実行委員長はすっかり元気になったことこと屋若社長に代わったみたいだけど。

ご存知のように、この音楽祭は「湯布院盆地地震で壊滅」という、今で言えば「風評被害」からどう恢復するかで始まったのがそもそも。復活も、同じ理由なのは、当然と言えば当然。音楽祭に機能があるとすれば、いまやらずにいつやるんだ、ですからねぇ。

詳細は追ってお伝えします。残念ながら、あたしゃ、ジュネーヴだわ。

とにもかくにも、速報。写真にお馴染みの顔が並んでるのは、良いことなのか、それとも残念というべきなのか…

[追記]

その後の関係者周辺からの情報に拠りますと、実行委員長も実行委員も世代代わりし、現場はかつての音楽祭を知らない若者中心になってるそうです。心強いことでありますっ。これなら、プレ音楽祭後にもなにか展開が期待されますな。

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呪いのDB…鈍いのDB [たびの空]

なにはともあれ、無事に実質1ヶ月のツアーから極東の帝都に戻って参りました。なんせ、「ニューヨークはマンハッタン摩天楼→世界初の自然公園バンフとボウ川→オクトーバーフェストを前に盛り上がるミュンヘン→音楽の都ヴィーンの国立オペラ劇場→古都プラハ旧市街→ベルリンのフィルハーモニー→ケルン大聖堂」と巡るツアー、これって、もうペンギンがカメラぶら下げて記念撮影してまわらにゃならぬ「世界の著名観光地」をグルッと巡ってるような、ウルトラ・ミーハー観光旅行じゃんけー!ぜーんぜんそうは思えないのは、どーしてなんねん?

さても、最後の10日ちょっとの欧州編は、実質上、「第三帝国鉄路のたび」でありました。ミュンヘン中央駅→ヴィーン中央駅→プラハ中央駅→ベルリン中央駅→ケルン中央駅、って、ぐるりと巡る一筆書き。オーストリア国鉄OBB、チェコ国鉄、それにドイツ鉄道DBを乗り継いだわけで、今にして思えば、これってチケットを一筆書きで買えばうんと安くなったんじゃないかと思わんでも無いが…まあ、乗車列車指定のディスカウントのFIXチケットばかりだったので、それはないかもしれないなぁ。ま、今更どうこう言ってもしょーがない。

ミュンヘンのコンクール取材を終えヴィーンに向かい、翌朝にプラハに向かう前半は、なんだか気持ち悪いくらい順調で、オーストリア国鉄のDBほどバリバリではないレールジェット一等車は極めて快適、いやぁ、やっぱりたびは鉄道、それも一等車に限ります、なんてお気楽に思っていた。

ところがどっこい、それほど上手くはいかないぞ。この鉄路での旧第三帝国領域巡り、現在のドイツに入った瞬間に、一気にボロボロになっていったのであーる。

そもそもの不穏な空気は、プラハの朝にありました。中央駅から一応は定刻で動いたドレスデン、ベルリン経由ハンブルク・アルトナ駅行きのEC、車両はDBやOBBに比べるとどうしても見劣りがするチェコ国鉄の旧式車両でありました。
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後方に1両だけ繋がれた一等車は、中はそれなりに小綺麗になってるのですけど、なんとなんと、車両前後にある扉の前方側ひとつが、開きません。ま、よくあること、といえばそれまでだけど、なんせ欧州大陸長距離一等車というのは、ビジネスマンかユーロパスで乗ってくる非欧州系観光客ばかり。ましてやプラハ・ベルリンなどICEが走っていない区間は、ビジネスマンはさっさと飛行機に乗ってしまう。んだから、乗ってるのは鉄道旅行に不慣れが外国人ばかりであります。

扉がひとつ開かないだけで、出発5分前くらいにやっと入線してきた車両に乗り込むのに一騒ぎ。なんとか乗り込んでも、でっかい荷物の置き場が判らず通路に置いちゃうんで、もう大変であります。ふううう…

ま、それはそれ。なんとかみんな席に収まり、荷物も収まり、ほぼ定刻でチェコ国鉄はベルリンに向け走り始め、100キロを超えるスピードでモルダウに沿って北に向かう。
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ドナウ下りにも匹敵する景観が広がり(違うのは、山間に聳えるのが古城じゃなくて、共産主義時代につくられてうち捨てられた工場だったりしちゃうわけだが)、やがて国境の山間を抜けてドイツに入り、エルベとなった川添いに一路ドレスデンへ…

って筈のところで、急に停車したぞ。ノンビリした観光地っぽい辺り、駅のホームなんだけど、あれ、一等車の辺りにはホームがない。停車駅じゃあないみたい。なんなんだ。

と、車窓から眺めるローカル駅のホーム隅に、見物人が。
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車両後方に向けてDB職員らしき男が走って行く。なんじゃらほい、とぼーっとみていると、警察やら消防やら。いろんな人がそっちに向かっていく。ホームの隅では、なんだか電話したり、話し合いをしたりしてる。
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上空にはヘリコプターも舞い始めた。
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かなりの時間が経って、どうやら事故らしい、当列車に被害はありませんが、暫く停車します、などというアナウンスが。えええ、と眺めにいくと、こんなことになってます。
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線路の上に白いカバーが被せてあって、靴が転がってる。明らかに現場検証してらぁ。
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おお、とうとう地元プレスらしいオッサンも来たぞ。
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なんのかんので2時間半。遅れに遅れて、何があったか特に説明はないまま、列車は動き出す。

ようよう辿り着いたドレスデン中央駅、当然ながらダイヤは大混乱。旧東独唯一の観光都市から乗り込んでくる外国人観光客の皆さんが、席が無いと騒いでいる。そりゃそうで、あんたが持ってる指定切符の列車は今頃に到着する筈だけど、ホントはまだチェコ内の遙か向こうに引っかかってるわいな。客らにそんなことが判る頃には、DBスタッフが運用するチェコ国鉄車両ECはさっさとドレスデン中央駅を離れ、次の停車駅たるベルリンに向かってる。降りるに降りれぬ、事情が分からぬユーロパスの外国人乗客たち。検札のオッサンにしても、まさか飛び降りろとは言えず、もう適当にその辺に座れ、ということになり、またまた車内大混乱。それでもなーんとなくみんな席に付き(多分、二等に行った人も多いのでしょう)、ドイツ在来線でも最もぶっ飛ばすので有名な区間を、おんぼろ普通特急列車は200キロで走り抜け
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無事に3時間の遅れでベルリンの真新しい中央駅地下ホームに到着したのでありまたとさ。

この列車、本来の終点はプラハ中央駅発ハンブルク・アルトナなんですが、流石にこれだけ遅れるともう先に行くつもりもないようで、ここで運転打ち切り。先に行く奴はICEに乗れ、とのDB様のご命令。とはいえ、これまた何を言ってるか判らぬ台湾人ご夫婦、アメリカ人老夫婦、どこの国か知らんラテン系の若いカップル…それらの人々に、なんであたしが説明してるんだ、と納得いなぬままに良い人大盤振舞をするやくぺん先生たびの鉄路であったとさ。

かくて、宿に荷物を放り込むや、直ぐにソニーセンターのドイツ飯屋で当地在住某美人ヴァイオリニストさんとお会いし、コンクールについてなどいろいろ話をしながらビール1リットル吞んで、ジョン・アダムス指揮ベルリンフィルに飛び込み、光の街ベルリンの夜は更けるのであった。

※※※

明けて翌朝、ブランデンブルク空港未完成のお陰で東京直行のない独都を発ち、帰国便は午後8時のデュッセルドルフ発。ノンビリ行って、ラウンジでテープ起こしをしていましょう、という目論見だったのが、急にもうひとつインタビューがケルンで入り、そちらに向かうことになる。
相手の方とは「その列車なら、ケルンで12時過ぎにお会いしましょう」ということになり、ちょっとの遅れながらこれくらいはDBなら普通という感じで無事にデュッセルドルフ空港駅にベルリン発デュッセルドルフ行きICEは到着したのであった。

ところがどっこい、昨日からのDBの呪いは、未だに解けていなかったのであーる。

この続きは、数時間後を待て。明日かも。

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《運命》の運命 [音楽業界]

プラハ響シーズン開幕演奏会は、首席指揮者インキネンが人気者レーピンを向かえ、シベリウスのヴァイオリン協奏曲。そして、首席指揮者2期目の冒頭を飾るに相応しいベートーヴェンの”Osudova”交響曲でありました。じゃじゃじゃじゃーん!
レーピン先生、相変わらず音程怪しいけど妙な風格だけで立派に乗り切ってるとか、プラハ響首席ホルン君きゃらありすぎいいいとか、このホールは響きが団子になるのは前提でそこからどーするかなんだなぁとか、いろいろあるけど、ま、それはそれ。

ともかく、メインはOsudovaなのでありまする!

いや、やくぺん先生がそう言ってるんじゃなくて、プラハ響がそう仰ってるのだから、わしゃ知らん。

当電子壁新聞を立ち読みの方はよくご存知でありましょうが、日本では「ベートーヴェンが副題を与えた交響曲は《田園》だけで、まあ《エロイカ》は認めてもよかろーが、《運命》なんて本人が知らぬ呼び方をするなぞ許されぬ!」という説が巷に流布しているわけでありまする。
誰が言い出したかしらないけど、偉い先生なんかがそう仰ると、《運命》交響曲なんて言うのは日本だけの恥ずかしい習慣なのか、などと思ってしまうのが我々人の善い庶民というものであーる。

でもさ、ほれ、このプラハ響さんの告知、明らかにこれ、副題だわなぁ。わかるかな?
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んで、オケのマネージャーの眼鏡美人さんに、「これ、どういう意味ですか」と何もしらんふりをして訊ねてみたですよ。そしたらいうよう、「《運命》よ。え、だって、交響曲第5番、なんて言ってもみんな知らないでしょ。日本じゃ書かないの?」って。

お一人の意見では偏っているかもしれないので、GPの最中に隣の席に楽譜抱えてやってきたオケのライブラリアン君に、またまた素知らぬ顔で同じ事を訊ねてみました。そしたら、さ、「うん、ニックネームのある曲には、普通、付けるようにしてるみたいだね。そもそも、この曲がプラハで世界初演から2度目の演奏をされたときに、もうこの題名が付いてたんだよ。だから、この街で付けるのは不思議じゃないだろ。」

なーるほどねぇ。

興味深いのは、プラハ響の150円くらいで売ってる当日プログラム、チェコ語の表記の中にピラっと英語表記の紙が挟まってるんですけど、そっちをみると
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おやまぁ、「ふぇいと」とは書いてないわね、確かに。

へええ、世の中、いろんな考えがあるんだなぁ、勉強になるなぁ。少なくとも、「ベートーヴェンの交響曲第5番を《運命》などと呼ぶのは日本だけだ」という俗説は嘘、ということのようです。世界は広い。

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