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アリーナでメシアンを [現代音楽]

これから劇場に行かねばならないので、写真でのみ手短に。

昨晩のGPは無事に終わりました。会場は、テアトロ・レアル下の地下鉄駅から王宮シャトル線で丘を下り、メトロをひと駅いったところから別の丘に登ったところ。案外、近いです。

で、これが入口。
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アリーナのど真ん中にオケと合唱団をドカンと置き、周囲をアリーナ客席の上から続く長い回廊で繋ぎ、舞台にします。
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上手にはデカイ鳥かごがあって、ホントの白い鳩がいっぱい入ってる。合唱団も打楽器もオンドマルトノも、全部指揮者がきっちり見える場所に置かれるわけで、この曲の再現としては音楽的には理想的な空間ですね。ただし、バスケットボールのコート全部使うくらいの広さになるけど。意外にも、ミュンヘンの劇場よりも細部が余程ちゃんと聴こえます。それに、これだけ空間があるので、天使のヴィオール演奏や鳥の声でのオンドマルトノの線が上空で絡み合うような効果がよーく聴き取れる。これ、録音じゃ絶対に不可能だし、劇場でも狭すぎる。
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その上に、装置家さんが「クープラ」と呼んでいたセットが設営されてます。これがいろいろ色を変える。ロマネスク教会のドームをそのまま45度倒しちゃったようなもんで、当然、設営にはクレーンが必要だったとか。こりゃ劇場じゃあやれんわなぁ。だってさ、外に出して真っ直ぐ立てれば、実際の街の教会に使えるくらいのもんだもの。

追記:youtubeに会場で盛んに流されていたPRヴィデオがアップされたようです。ご覧あれ。装置家はこのロシア人ご夫婦で、専ら奥さんが英語で喋りますので、スペイン語ダメでも大丈夫。


んで、客席はアリーナの長軸の半分です。反対側は楽屋やら舞台裏。トイレはどこじゃ、と幕間に客席下をウロウロしてたら、おやまぁ、天使さんもお休みのようで、羽が立て掛けられてら。
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てなわけで、マドリッドの「アッシジの聖フランチェスコ」いよいよ明日6日に初日となります。アリーナのイベントと思うと大間違い、ちゃんとしてます。このオペラ、「なにものかがゆっくりと時間をかけて遠くからやってくる」という行為がとっても大きな意味をもっているので、それがこれだけ広大な空間だとちゃんと現出できるんですは。案外、アリーナや野外オペラ向きの作品なのかも。絶対にアッシジでやりたがってる奴がいるだろうなぁ。

なお、終演は深夜をまわりますので、小さいお子様などは間違っても連れて来ないように。ちなみにスペイン語字幕を読みたい方は、遙か彼方で、舞台が動いている場所とは正反対のこともあり、本気で読もうとするとテニスの試合みたいに首を左右に振ることになります。覚悟するよーに。

このいろいろな意味で超巨大な作品がどんなものなのか、なんでこんなにでっかくなきゃきゃならないのか、よーく判る舞台です。恐らく、初演以来、最も上手くいってる上演のひとつでしょう(昨日のGPではタイトルロールのバリトンさんが最後の辺りではちょっと抜き気味でしたが、本番はああではないでしょう。少なくともミュンヘンのタイトルロールよりも余程まともでしたし)。メシアンが死ぬほど好きな方は、公演は13日まであって切符もまだあるみたいですから、今から飛行機乗って東京から来ても、航空券台+宿代+チケット代総計15万円くらいなら、払う価値はあります。こちらが特集ホームページ。スペイン語のみ。
http://www.teatro-real.com/saintfrancois/
なお、ミュンヘンには敢えて寄る必要はありません(向こうは3公演しかなく、もうチケット買えませんし)。
なお、カンブルラン御大によれば、残念ながら映像や音の収録はないそうです。今時は待ってればそのうちヴィデオでも出てくるよ、と思っててもダメです。それに、この巨大な空間は映像では収まりません。なんせ100メートルも離れたアリーナの反対にいる天使とフランチェスコが対話してたりするんですから。

暇と金があるなら、慌ててマドリッドまで来るべし。無ければ、借金しても来るべし…ゲンダイオンガク好きなら、ですけど。

※※※

追記:明日の初日を前に、本日はテアトロ・レアルのどこぞの部屋でレクチャーと「世の終わりの為の四重奏曲」演奏という無料イベントが午後7時半から予定されておりました。広報オバチャマには、「みんなタダが好きだから早く来ないとダメよ」と言われてたんで、7時に宿を出たら、なんとまあ、向かいの劇場楽屋口側に長蛇の列が出来てるではありませんかっつ。
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吃驚して最後列に並んでると、おおお、無慈悲にも4人前で満席になり、シャットダウンとなりました。後にも当然ながら延々と列が出来ていて、絶対に入れないぞ、という勢いの劇場のオッサンと、なんで並んでるのに入れないんだ、というオバチャン達が喧嘩になりそうになってました。

小生とすれば、広報さんに列から電話すればなんとでもなったんだろうが、あの門番のオッサンの勢いからするに、小生の席を確保するためにひとりの善良なマドリッド市民納税者を追い払うであろう。そりゃーいくらなんでも神の道に反する行為であろーぞ。ってなわけで、本日ははやり神様が原稿作業をせいとご用意下さった日なのであろーと納得し、とっとと戻ってきましたとさ。

そんなこんなで、マドリッドはメシアンに盛り上がってます。モルティエ新芸術監督の最初の大博打、現時点では成功してるみたいですね。なんせこれ、そもそもはNYシティオペラのインテンダントになったらマンハッタン東60丁目くらいにある廃工場でやるつもりだったプロダクションだろうからねぇ。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2008-07-11
流石にこういう海千山千のやり手プロデューサーは、転んでもただでは起きないんだなぁ。プロデューサー業界ってのは、やれれば勝ち、やれねば負け。どんなに口がたとうが、出来なかったらゼロの、勝ち負が明快な世界だもん。

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