リハビリの空 [たびの空]
ミュンヘンの定宿です。東駅から雪になりそうでならない大粒の小雨がちらつく中、トラムに飛び乗り数駅のお父さんビジネスアパートに到着しました。
今回のツアー、なんせ父親の緊急入院という面倒な事態があり、最初はキャンセルかとも思われたのだけど、あれよあれよの急逝で、逆にもうこころおきなく来られることになってしまった。もっとも四十九日がパリで、納骨を延期して親父の霊にはその辺に漂ってて貰うことになって、墓の中で首を長くして待ってる母親(あんたのお袋さんはお岩さんかぁ、などと突っ込まないよーに)がナマズやらドンナーやらと相談して何をしでかすか判らぬのが怖い。日本列島にまた妙なことがありませぬように。
んで、11月の嫁さんの実家大引っ越し&同居開始騒動と親父の急逝がもろにバッティング、冗談じゃすまないような面倒さとなり、12月末頃までは右手に実印、左手に戸籍謄本もって走り回っているような状況。当然ながら作文仕事などろくに出来ず、あちこちに頭下げるのは仕方ないにしても、わしらフリーの人間の仕事の半分以上を占める気がしないでもない「自分に対する秘書仕事」が完全に滞ってしまい、今回のツアーを商売にする手はずがまるで成されなかった。やっと慌ててあちこちに動き始めたら、この週末からのパリの第5回弦楽四重奏ビエンナーレに関しては参加する某有名団体のマネージャーさんが各種媒体に動き始めてすっかりおくれを取ってしまい、もーまるで商売の体を成しておりません。なんだかなぁ。
ま、基本的にはこの旅はリハビリだと思って、まだ親父は入ってない墓を見下ろしながら成田を発ち、ぼーっとシベリアを越えて独逸国にやってきたわけであります。
機内では、どーゆーわけか「NJPライブセレクション」などというものをやっており、自分が曲解書いてた演奏会のライブなんぞやってて、アルミンク御大の「静かな海と楽しい航海」とか、どうしてかしらぬが最後の部分だけ抜粋での「ハイドンの主題に拠る変奏曲」とか聴いて、ああああライブ収録をこういう風にきっちり聴くといろいろ問題が聴こえるんだなぁ、などとあらためて思ったり、シャイー指揮ゲヴァントハウス管の「英雄」聴いて、なんだかコバケン指揮の日曜午後のファミリーコンサートみたいなギリギリっぽい音楽だこと、ってビックリしたり(今時、第1楽章コーダのラッパが高らかとエロイカ主題を吹き鳴らすなんて、それはそれで喧嘩売ってるみたいだし)、NJPが弾いてるナウシカ組曲は「怒りの日」の合唱パートがあるのかぁと不思議がったり、吉田拓郎の名曲をハスキーヴォイスの女の子が歌うとなんてドンピシャなんだと驚いたり(吉田拓郎の曲って、どうしてコード進行とビートが旧制高校寮歌みたいなんでしょーねぇ)。
雪雲を突っ切って到着したミュンヘン、市内の東駅に向かうのに目の前に到着したS1に乗ってしまい、グルリと大回り(池袋から秋葉原に行くのに、上野方面じゃなくて新宿方面に乗ったようなもんですわ)、まあ今日は到着するだけで良いんだから、と緊張感皆無に座ってボーッとしてる。
周囲を眺めるともなくながめてると、「ヨーロッパ人は傘をささない」という神話があるけど、どうもミュンヘンの市民はそうでもないみたいで、すっかり暗い午後5時半過ぎくらいのホームから中央駅方面に向けて車内に走り込んでくる人々の3割くらいが傘を持っていて、その殆どが小さな貧相な折りたたみ傘でありました。
かくて、本日から2週間程、リハビリのたびの空でありまする。あまり無茶せず、ぼーっと過ごします。っても、当地にいることとまるで関係ない原稿を3本上げなきゃならないんだけどさ。明日はヘンシェルQと国境の辺りの超高級ホテルでやってる真冬の音楽祭に日帰り。雪の中の「鱒」。
今回のツアー、なんせ父親の緊急入院という面倒な事態があり、最初はキャンセルかとも思われたのだけど、あれよあれよの急逝で、逆にもうこころおきなく来られることになってしまった。もっとも四十九日がパリで、納骨を延期して親父の霊にはその辺に漂ってて貰うことになって、墓の中で首を長くして待ってる母親(あんたのお袋さんはお岩さんかぁ、などと突っ込まないよーに)がナマズやらドンナーやらと相談して何をしでかすか判らぬのが怖い。日本列島にまた妙なことがありませぬように。
んで、11月の嫁さんの実家大引っ越し&同居開始騒動と親父の急逝がもろにバッティング、冗談じゃすまないような面倒さとなり、12月末頃までは右手に実印、左手に戸籍謄本もって走り回っているような状況。当然ながら作文仕事などろくに出来ず、あちこちに頭下げるのは仕方ないにしても、わしらフリーの人間の仕事の半分以上を占める気がしないでもない「自分に対する秘書仕事」が完全に滞ってしまい、今回のツアーを商売にする手はずがまるで成されなかった。やっと慌ててあちこちに動き始めたら、この週末からのパリの第5回弦楽四重奏ビエンナーレに関しては参加する某有名団体のマネージャーさんが各種媒体に動き始めてすっかりおくれを取ってしまい、もーまるで商売の体を成しておりません。なんだかなぁ。
ま、基本的にはこの旅はリハビリだと思って、まだ親父は入ってない墓を見下ろしながら成田を発ち、ぼーっとシベリアを越えて独逸国にやってきたわけであります。
雪雲を突っ切って到着したミュンヘン、市内の東駅に向かうのに目の前に到着したS1に乗ってしまい、グルリと大回り(池袋から秋葉原に行くのに、上野方面じゃなくて新宿方面に乗ったようなもんですわ)、まあ今日は到着するだけで良いんだから、と緊張感皆無に座ってボーッとしてる。
周囲を眺めるともなくながめてると、「ヨーロッパ人は傘をささない」という神話があるけど、どうもミュンヘンの市民はそうでもないみたいで、すっかり暗い午後5時半過ぎくらいのホームから中央駅方面に向けて車内に走り込んでくる人々の3割くらいが傘を持っていて、その殆どが小さな貧相な折りたたみ傘でありました。
2012-01-09 23:07
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