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半島いったりきたり:往路編 [たびの空]

金浦空港ラウンジに座って、日が暮れていくソウル郊外を眺めています。日本国の報道だけに接していると、国が崩壊するんじゃないか、ミサイルが飛んでくるんじゃないか、みんな怒りまくって街を練り歩いているんじゃないかと思っちゃうかもしれませんが、街は居たって普通でいつものとおり。違うとすれば、半島の南から桜前線が北上して来ていて、ソウル近郊はコブシと桜が一緒に咲いてる気持ちの良い春霞、ってくらいかしら。滅茶苦茶寒いか、無性に暑いというイメージしかない街なんで、こういう時期はいいなぁ。

さても、木曜日の朝から金曜日の今まで、ソウルから統営まで往復してました。当電子壁新聞としましては、昨日の往路と本日の復路の二部作でアホな道中を淡々と語ることにいたしましょうぞ。で、日付は2日間に分けて上下編にいたしますです。だから、日付と内容が合ってないかもしれんけど、そんなこと知るかぁ。どーせ「書いてあることはみんな嘘、信じるなぁ」をモットーとする無責任私設電子壁新聞なんですから。


「第2回ながらの春室内楽の和音楽祭」初日を終え、羽田発ソウル金浦行き最終便に飛び乗って、半島の真ん中辺りの大都市に到着したのは夜の10時半過ぎ。冷たい雨の中を「エアポートホテル」なる名前だけは体操な安宿までなんとか辿り着き、ぶっ倒れるように寝ること数時間、明けた空は深い深い霧に包まれていたのであった。

朝の6時半に宿から空港連絡無料バンに詰め込まれ、金浦空港国内線ターミナルへ。なんせこのお国、遠いといっても済州島、せいぜいが500キロくらいまでの客しかいないところ。流れる空気は完全に長距離バスターミナルと同じでありまする。一応、英語表記はあるけど、国際線には溢れている日本語表記はほぼ皆無でありまする。さても、エアブサンはどこだとボードを眺めると、なんと8時半の釜山行きが欠航になっているではないかっ!慌ててカウンターで訊ねると、空港が閉鎖になっていていつオープンするか判らない。払い戻しするしかなく、エアプサンの次の予定は昼過ぎとのこと。みんなKTXに乗り換えているという。

ここで悩んでいても時間の無駄。幸い、今日は最悪、午後7時半に統営コンサートホールに座っていれば良いといえばそれまで。で、悩むも何もなく払い戻し書類にサインし、空港特急駅に急ぐのであった。ソウル駅への途中、地下から出て地上で渡る漢江は、しっかり霧に煙っている。金浦が飛んでることが不思議なくらい。

ソウル駅に7時50分過ぎに到着。空港鉄道の深い深ぁああい駅から延々と地上2階まで到着すると、KTXの券売所には長蛇の列。
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これがいつものことなのか、半島南東端空港全て閉鎖の影響なのか知らぬが、やっとまわってきた順番にひとりで(!)対応するおねーさん、事情は分かっているようでありました。とにもかくにも、次の席のある釜山行きは9時50分だというので、一等の切符を買います。流石に立ち席はしんどいし、なにより、一等にしておけば訳の判らぬことが起きた際に対応が少しは良いであろうという判断。日本円にして7000円くらいでありまする。半端に時間があるので、駅3階部分のフードコートっぽいところに座り込み、統営音楽祭ディレクターさんと連絡。どうやら他にも同じ目に遇ってる奴がいるらしく、そいつと一緒に処理するからコンタクトを取れるようにしておいてくれ、とのご指示であります。へぃ、ボス、って待つことしばし、なんのかんのやり取りを経て、最終的に10時5分のKTXで馬山駅まで来い、パリから到着して路頭に迷っているドイツ人評論家がいるので、なんとか一緒に動けるようにしている、との連絡がある。

ま、こっちに出来ることは指定された列車に乗ること。で、慌てて3階のチケットデスクに吹っ飛んで行き(ここ、列がありません、ソウル駅の穴場です!)、チケットを交換。数百円高くなりました。へええ。
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ソウル駅は今や実質的にKTX専用の先頭式ホーム駅に近いことになっていて、待つほどもなく9時50分くらいに4番線に行けという表示が出る。ホーム上跨線橋に並ぶ弁当屋のひとつでクンパ弁当3000₩、飲み物を1500₩で購入
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5号車2Bという席に入るのであった。
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見てくれはTGVと同じKTX車両、流石に一等車となれば、TGV二等車のせまあああい感じはなく、1+2の一列3席仕様であります。どうやらKTXとはいえローカル線に相当するこの列車、いちばん年期が入ったタイプが投入されているようじゃ。ひとりがけではなく2人がけ、隣のオバチャンは言葉が出来ない奴がのってきて、楽しい会話の時間がなくなったと露骨につまらなそうな顔をなさっております。スイマセン。ほぼ満席で、隣のオバチャンの他は見渡す限りビジネスマン、さもなければ外国人であります。

定刻にベルがならずに出発、ダラダラと市内から漢江を越え、二駅雌くらいから本気で走り出すぞ。曇り空の下、KTXは半島の南半分を延々と南下する。車窓風景は…半分寝てて、良く判らない。ゴメン。

東大邱駅を過ぎると客席は半分ほどになったかな。空いたひとりがけ席に移り、車窓の山々の淡い緑に春の上記のような雲がかかったジャポネスク(じゃないのは百も承知だが、まるっきりジャポネスクに見えてしまう)な世界、そこに桜花チラホラ。まるで九州を走ってるみたい。さても、お弁当でありまする。
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キンパの弁当に付いている調味料が、醤油系かと思ったらひたすら辛いので、ここはお隣の半島だと思い出す。

釜山に近付くと、道路沿いに桜のトンネルが盛んにつくられてます。
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隣のおばちゃん、ひとつまえの駅で降り
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ガラガラになって、定刻の1時6分から数分遅れて馬山駅に到着したのでありました。

駅のホームにはやくぺん先生のネームプレートを持ったボランティアの女の子が待っていて
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駅の前に待っているのは、統営国際音楽祭が誇る偉大なスポンサー提供のメルセデス!車内では、50時間の長旅で疲労し切ってるミュンヘンの評論家氏が乗っている。為す術もなく金浦空港で座っていたら何だか知らぬが空港が再開になって、先程、釜山空港に到着したとのこと。周囲には、天気さえ良ければ西伊豆と瀬戸内を合わせたような豪快にして繊細な朝鮮半島南端の海の風景が広がるのだけど、今日は雲の中に沈み、先週が桜祭りだったという統営市内は未だ桜の海の中。

かくて朝鮮半島南下のたびは、お前ら昼から酔っぱらってるのか、とボランティアのお嬢さんが呆れ顔で覗き込むような空元気のハイテンションなおバカ会話の中に、半分の道程を終えたのであったとさ。そして、統営コンサートホールから臨む、若きイサン・ユンが眺め育った海。
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無論、そのときには、翌朝に何が起きるかなど知る術もないのじゃ。

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