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コンクールは歴史的使命を終えたのか? [弦楽四重奏]

なんだかものすごくえらそーなタイトルだけど、中身は毎度ながらの猛烈に具体的なことです。悪しからず。

3年越しの共著本を終え、昨日今日と葛飾オフィスで資料の整理というか、しまい込み作業をしつつ、昨晩からはお嫁ちゃんも加えて夏の後半以降の日程作りを本気で始めております。ま、要は、いままで今年後半以降のことを真面目に考えていなかった、というだけのこと。毎度毎度の「自分に対する秘書仕事」がからっきし出来ないむのーしゃの繰り言でありまする。

とにもかくにも、恐らくは将来的に「黄金期パシフィカQ」と呼ばれるであろう現行メンバーの最後の演奏会となるラヴィニア音楽祭での「トーキョー・スタイル」のベートーヴェン全曲演奏会に詣でる算段を整え、その勢いで、クレジットカードの支払いがどうなるかなーんにも考えずに、9月末からの日程をひとつ入れてしまいましたです。そこから先になると、(元)うちの若いもんの結婚披露宴とか、大阪国際コンクール優勝団体ツアーとか、親爺の7回忌とか、目出度かったり面倒くさかったりする国内イベントが並んでる。年末から年明けにかけてはまだ考えてないけど、ともかく、数ヶ月先までを日程表に書き込み始めた。

ホントに俺はそこまで生きてるのか、と思いつつ日程が埋められた表をながめていると、どうやら先頃のレッジョ・エミリアから来年のイースター頃のロンドンまで、所謂メイジャー中の国際弦楽四重奏コンクールはすっぽりとありません。まあ、去年から今年にかけて重なりすぎたから、こういう時期もないと困るわけだけどさ。

気になるのは、最近、某大手マネージャーがバックにチラチラし始めて、なにやら存在感を増しつつあるザルツブルクの国際モーツァルト・コンクールと、監督だったシュテファンが倒れてしまいどうなるのか良く判らないグラーツの国際シューベルト&現代音楽コンクールが2月に続けてある。ま、2月はずっとオーストリア、という手もあるが、何だかなぁ…。ま、ともかく,来年の大物はこちら、ロンドンでんな。
https://wigmore-hall.org.uk/string-quartet-competition/2018-competition
審査員には、今や「毎度お馴染み」、この前もレッジョにいたミューラー御大に、今井さんもいらっしゃいますね。あまり無茶苦茶なことを言いそうな顔はないので、それなりにまともな結果が出そうではありまする。

とはいえ、半年以上もコンペに耳を晒していないといい加減劣化する、なんかないかしら、というわけじゃないけど、ひとつ興味深そうな大会があるので、ながめに行くことにしましたです。こちら。
http://www.ticc.no/
北海を望むノルウェーまん中辺りのトロンハイムで開催される大会です。審査委員長が去る5月に大阪にもいらしていたチリンギリアン氏で、パーティ会場でこの大会が話題になり、「おお、それは面白そうだ、是非とも拝見したいものであります」なんて酒飲んで調子良いこと言ったら、チリンギリアン氏すっかり本気になり、是非とも来なさいきなさい、はあはあ、ちょっと日程調整します、なんて相変わらずの安請け合い…

で、やっぱり、こりゃ顔を出さないとマズいだろう、ということであります。ぶっちゃけ、その先の眺めると、今の秋と信じ込んでいたフランクフルトのクァルテットアフェアーズでのクスQのベートーヴェン全曲は規模縮小の上来年になったとのことだし、このままでは1月のパリまで欧州はなしかなぁ、と思ってもいたので、ちょっくら知らぬ場所を覗いてみるべえか、ってことでんがな。

無論、そんな消極的な理由だけではない。この数年の世界のアンサンブル・コンクールの流れを眺めていると、良くも悪くも「国際コンクールのローカル化」としか言い様のない流れがあるように感じられてならないのですわ。

前回のメルボルンで苦節何年だか、いかにも苦労人っぽいノガQがやっとの思いで優勝を手にして以来、ああいう形での「それなりにコンクール歴を重ねて来た若手の中でもキャリアも地力もちゃんとある団体」が、コンクールで勝ちを取れなくなって来ているのは、もう紛れもない事実。ロンドンのファン・カイックQはまだ納得いくとしても(あれ、メルボルンの前かな?)、そこからは、ボルドーのアキロンQ、バンフのロルストンQ、ミュンヘンARDのアロドQ、ジュネーヴのヴィジョンQと、大阪がアイズリQを優勝させるまで、まあなんというか、モナコGPじゃなくてマカオGPの結果かいな、って感じの名前が並ぶことになった。で、レッジョでは同じようなことが起きそうになり、辛うじて1位なしで踏みとどまってくれた、ってのが正直な感想。

要は、「国際コンクールは即戦力を探すところではなく、主催する文化圏なりの可能性を評価する場所になった」としか言いようがない。

そんな中で、このトロンハイムのコンクールは、セミナーを併設し、もうはっきりと「若手団体のコンクール」を明瞭に打ち出している。なんせ、大阪にも登場したマックスウェルQが優先枠で出場団体に選ばれ、レッジョで最高位となったオマールQが受けに来る、というのですから。

ま、ぶっちゃけ、このふたつの団体が夏を越えてどうなってるかを眺めに行くようなもの。少しは見聞を広めないと、狭い常識に囚われるようになっちゃう危険もありますし。

もしかしたら、たかだか1世紀程度の歴史で、「コンクール」というシステムそのものが歴史的な役割を終えた,若しくは終えつつあるのか――やくぺん爺さん人生最期に眺めるのは、そういう辺りになるのかなぁ。

ま、もうちょっとは、眺めてみましょうか。

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