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「バーンスタイン100年」はなぜ動きが早いのか? [音楽業界]

日本の音楽ファンとすれば、去る週末に大阪で問題作《ミサ曲》全曲が舞台上演(なんせ、出版社の分類カタログでは「オペラ」扱いですから、上演、なんでしょうねぇ)され、「バーンスタイン100年」が盛りあがってる、というか、最大の目玉が終わってしまったような感すら漂っていて、ものすごい誤解をなさっているような方もいらっしゃるようなんだが…

レナード・バーンスタインのお誕生日は、1918年8月25日でありまするっ!来月のお誕生日が来ても、まだ「生誕99年」でありますっ!そこんとこ、誤解なきよーにっ!

なんでこんなことを言ってるかといえば、今やってる原稿でバーンスタイン作品の上演についていろいろ調べねばならぬことがあり、昨日来あれこれやってるんだけど、いろいろと不思議なことが起きてきている。例えば、《ミサ曲》フル編成版全曲演奏のこの先の上演日程、出版社公式ページの情報は、こうです。
http://www.boosey.com/pages/cr/calendar/perf_results
どれも来年になってから。

ま、そりゃそうでしょうねぇ。不思議なのは、いかにもやりそうなワシントンDCやニューヨーク、そして生誕地にして若き日の活動の中心だったボストンやタングルウッドのバークシャー音楽センターでの上演がないこと。それどころか、その辺りではバーンスタインの大規模舞台作品の上演は、大人気の《ウェストサイド物語》や《キャンディード》を含め、殆どみられない。

なんだかヘンだなぁ、と感じざるを得ないのでありまするよ。

なんてことをFacebookに記したら、流石に今は反応はWeblogよりもFacebookの方が圧倒的に早く、日本でバーンスタイン100年の旗振りをかって出てらっしゃる同業者某氏から「来年の7月にラヴィニアでシカゴ響初演があります」という情報をいただきました。ありがとうございますです。っても、おいおい、まさか出版社が把握していない筈はなかろーに、なんなんねん。

常識的に考えれば、いろんな事情で来年の1月後半以降に行われるオケやオペラ団体の2018-19年シーズンのラインナップ発表まで公表できない、ということもあるんだろーなー。そんな大人の事情で、出版社も情報コントロールに気を使ってるのかしら…なんて思っちゃう。なんせNYPなんて、この秋にバーンスタインの交響曲3曲を違う指揮者で1ヶ月くらいの間に全部やるので、もう読むのも億劫なデッカいリリースをドカンと送り付けてくる始末ですから、やる気満々、って感じなんだけどさぁ。

ま、要は、この「バーンスタイン100年」の仕掛けが、業界の常識から考えればちょっと早すぎる、ということなんだけど。音楽ファンの皆々様が「生誕●●年記念」という騒ぎを目にするのは、基本的には「切符を売るタイミング」でなんです。つまり、演奏団体や主催者の広報レベルでの話。だけど、今回はちょっと様子が違う。要は、仕掛けているのが出版社だ、ということ。この生誕100年騒ぎ、最大の仕掛け人は主催団体や音楽家ではなくて、ブーシー&ホークス社という出版社である、って特殊性の結果なんじゃないかしらね。

出版社の仕掛けは、演奏団体がシーズンプログラムを決定する前に始まるわけですから、当然、3年くらい早いところから始まっている。実際、やくぺん先生の手元にB&H社から「Lenard Bernstein at 100」というサンプルCD付きのスゴく立派な非売品冊子が送りつけられてきたのは、もう1年くらい前のような気がするぞ。これ。
001.jpg
それくらいから動かないと、舞台作品などはとてもじゃないと決められませんからねぇ。

てなわけで、「バーンスタインはまだ生誕99年なんだぞ、聖路加の日野原先生より6歳も若いんだぞ」ってお話でした。

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