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アルディッティのラヴェル! [弦楽四重奏]

桜なんぞ欠片もなく、シジュウカラがつぴつぴ鳴き、セキレイさんが跳んだり跳ねたりしてる都下某所の人気の無い公園でノマド作業、一応、やらにゃならんこをはひとまず終えて送り、返事待ちの状態。さても、加藤くにちゃんさんの太鼓を聴きに、腰を上げましょうか。

んで、その仕事のなかで今更ながらながらに吃驚したこと。この演奏会でありまする。
http://www.t-bunka.jp/sponsership/spo_170624.html
なんとまぁ、「現代音楽の深海から浮上」して今や四半世紀を越え、大気圏を突きつけて宇宙にすっ飛ぶ勢いのアルディッティQが、アッと吃驚東京文化会館の主催公演で文化小ホールに登場する。んで、なにをやるのかと思えば貴方、ラヴェルでっせ、らべるぅ!

これ、ほんとかいなぁ!?

90年代の初め、まだ来日も数回くらいだった頃、まだ右も左も判らず、何がコワい物かもとんと知らなかった頃の可愛らしいやくぺん先生、アーヴィンに向かって「どうしてショスタコーヴィチはやらないんですか?」と質問したことがありました。記事に使えなかったけど、今でもよく覚えている。アーヴィン御大、眼光鋭く応えて曰く、「でも、こないだ、チャイコフスキーみたいの、やったろ」。

最初、何を仰られていたか判らなかったんだけど、どうやらそのときの来日でヤナーチェクをお弾きになられてた。1番だったか2番だったかはまるで記憶にないのだが、とにかく、確かにお弾きになられておりました。なるほど、アーヴィン御大には、チャイコフスキーもヤナーチェクもショスタコーヴィチも同じなのかぁ、なるほどねぇええ。

無論、ディスクでは《大フーガ》を入れているし、ライブではベートーヴェンの作品132を弾くという告知を見たことはある。だけど、へええ、ラヴェルとはねぇ。ワクワクして出かけたら、デュティーユにかわっていた、なんてことになりそうな気がするなぁ。まあ、アーヴィン御大に言わせれば、「同じだろ」って仰りそうだけどさ。

ラヴェルとバルトーク6番が6月のアルディッティQ来日公演最大の目玉だ、なんてデカイ声で言ったら、各方面から叱られそうだなぁ。ちなみに来週松のトンヨン国際音楽祭では、メインはイサン・ユンの4番と5番でありまする。ま、これは当然でしょ。

[追記]

何故ラヴェルを弾くのか、マネージャーさんから経緯を説明していただきました。「書いてあることはみんな嘘、信じるなぁ!」をモットーとする当無責任電子壁新聞とはいえ、流石にたらたら書いちゃうわけにもいかないですけど、「行ったらデュティーユ」ということはなさそうです。良かった、と思うか、残念、と思うかは、貴方次第。

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SQ限定:ラ・フォル・ジュルネの功績 [弦楽四重奏]

どうもこのところ、所謂日本のゴールデンウィーク(まだ死語ではないんですよねぇ)の頃には日本列島にいない、若しくはいてもマスオさん(←確実に死語!)してるお嫁様ご家族のファミリー行事にお付き合いするのが恒例となっており、有楽町にやってくる移動音楽遊園地には顔を出せなくなってます。そもそも、まだ海の物とも山の物ともつかず、評論家先生や書き手ばかりか、聴衆も「なんなんだい、これは?」って訝しげな顔をしていた初回にだけしか本気で覗いておらず、大川挟んで対岸の鉄砲洲稲荷の例大祭の裏番組にしか思えないまま今に至ってるところもあり、えらそーに話が出来るネタがあるわでもない。こんなこと書いてたのも、懐かしいなぁ。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2005-08-16
とはいえ、今年は連休明けに大阪国際室内楽コンクール&フェスタが控えていて、その先の怒濤の日程も鑑み、連休中は帝都にいることになりそう。

ってわけで、久しぶりに、有楽町のお祭りの切符を準備するか、と思ったでありまする。そういえばこの前の金曜日、佃からJTまでダラダラ歩いたら、途中の有楽町で「明日から発売」って、こんなブースを一生懸命作ってたわけだしさ。
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とはいうものの、あたくしめとすれば、このお祭りで関心があるのは、まあぶっちゃけ、「知ってる奴が弾いているじゃないかぁ!」と「なんでまたこんな妙てけれんな曲をおやりになるんじゃ?」の2点のみ。ま、判りやすいといえば判りやすい関心でんな。

で、またルネマルのお気に入り、Qアマデオ・モディリアーニが来てるのかな、なんてサイトを眺めたら、へえ、今年はQアルデオとQプソフォスですかぁ。でも…プソフォスにあんちゃんたちが半分も加わってるじゃないの!アルデオ、アジア系の女性が半分も入ってるじゃないの!

この有楽町初夏の移動音楽遊園地、やくぺん先生的に最大の功績は、「ちょっと無理だろー、というような弦楽四重奏団やピアノ三重奏団をさりげなく連れてきちゃって、さりげなく無茶な曲をやらせてくれちゃう」ってところにありました。なんせ、裏方の皆さんとだーれもいないプレスルームに陣取って「何人来るかなぁ」なんてハラハラ眺めていた初回は、無謀にも日本国で初のフランス系団体によるベートーヴェン全曲演奏でQイザイ、その後も、ミュンヘンARDで勝ったばかりだが日本に来る予定などまるでなかったエベーヌQ(なんか、エベーヌはQを後ろに付けちゃうです)初招聘やったり、何故か知らぬが元ペンギンでドヴォルザーク初期(でしたよねぇ、記憶が…)やったり。なぜか韓国では異常な人気のヴィオラのオニール様のクァルテットにエリック・シューマン様が入ってる団体やったり。

ぶっちゃけ、カリスマのチーフ・プロデューサー氏がピアノが本職なんで、この辺りの室内楽は適当に見繕って、という感じがありありで、それ故にパリでこのくらいのお値段でいろいろやってくれてそれなりにちゃんとした若手、という連中を聴くことが出来たわけです。これはこれで、非常に有り難かった。それなりの歴史を重ねてきて、エベーヌみたいにうんと偉くなっちゃって…という例もあるけど、そこはそれで普通ならフランス語圏以外ではダメだろってQアマデオ・モディリアーニをしっかり引っ張って来て後釜に据えたり、ルネマルさん、大向こうにハッタリ吹きまくる単なるカリスマじゃなく、それなりに地味なプロデュース仕事もきっちり出来ていた。

どうやらこの数年は、日本語では当電子壁新聞くらいでしか話題にされることもなかったアルデオ嬢らなんぞまで来られているようで、いやぁ、有り難いことでありまする。

とはいえ、これくらいの世代、コンクールを終えていよいよ本格的なキャリアをやりたいが、まあ弦楽四重奏やろうなんてそれなりに弾ける奴らが4人もいればいろいろあって当然で、オケに入ったり、子供が出来てそっちをやらにゃならかなったりと、コンクールの舞台で出会っていろいろ話をし、その後も「日本でどっか売り込めない?」ってメールが盛んに来ていたような奴らは、弦楽四重奏会社として波瀾万丈な経営を続けたり、続けられなかったり。プソフォスもアルデオも、コンクールの頃に知った顔がもうどれがどれか判らぬ状態で、正直、「全然知らんわ、こいつら」って感も否めない。

ま、それはそれ。

そんなこんなで、ホントに行けるか分からぬが、ダメでも譲る相手はいっぱいいるじゃろ、って気楽な気持ちでアルデオさんとプソフォスさんのチケットを眺めに行くと、おおお、なんということでしょう、もうQアルデオのシューマンは売り切れじゃああーりませんかっ!へええ。プソフォスのアダムスはなんとか確保し、4月から5月のジョン・アダムス月間(《シェーラザード2》は大阪にいて聴けないのだが)の最後を飾っていただくことは、なんとか辛うじて叶いましたです。

世間の皆様に、普通の興行では絶対に招聘など出来ない若手から若い中堅どころの団体を沢山聴かせてくれたこの音楽移動遊園地、役割は果たしたという厳しい声はあるのは百も承知で、敢えて「頑張って下さい」と言おうではありませぬか。「フランス系若手室内楽枠」が複数あるイベントなんて、他に考えられませんから。

とはいえ…ホントに行けるのかぁ、この日。

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現実的に考えれば… [弦楽四重奏]

一昨日は神田川大曲畔でモーツァルトとベートーヴェンの管とピアノの五重奏を聴き、昨晩はマッカーサー通り入りっ端でベートーヴェンの弦楽トリオとハ短調の弦楽五重奏(ハ長調、の間違いじゃないですっ!)、それに作品127と聴かせていただき、なにやらみょーに充実した春の始めの晩でありました。前者は、隣にお座りになられた某誌編集長様から「レポート書いてね」といきなり放り込まれちゃったんで、記すわけにはいきませんけど、この興味深いラインナップの二晩、自分の為のメモを記しておきますです。ぶっちゃけ、中身というよりも、「ああ、現実的に考えれば、このやり方しかないのだろーけどなぁ…」って夢のない話ですので、悪しからず。

ええ、昨晩のJTの演奏会、正直に言えば、まず殆どライブで経験は出来ないハ短調五重奏を聴くのが目的でありました。なんせ、「《ハープ》やらも書いていた頃のベートーヴェンのところに、アマチュアさんが作品1の3のピアノ三重奏を弦楽五重奏にしたんだけどどんなもんでっしゃろか、と持ち込んで来て、それを眺めておいおいおいと思ったベートーヴェン先生が手を入れて作品104として出版した」という奇妙な経歴の楽譜なわけでありまして、実際、ライブで接すると、やられないのにはわけがあるなぁ、と実感したであります。とほほ、とまでは言わないけど、第3楽章のトリオのファーストとチェロのやり取りなんて、これはあり得ない、ってもんだもん。終演後、クァルテットと加わって労多くしてなお仕事をなさって下さったヴィオラの瀧本麻衣子さんと顔を合わすや、いやぁああああ、って(苦笑)になってしまったです。はい。ま、こういうもんもあったんだなぁ、ということ。

それはそれとして、話はそこじゃぁない。JTの演奏会でメイン出演者となった、弦楽四重奏葦、という団体について。

この団体、こういうメンツ。
http://earts.jp/archives/566/
要は、チェロで藝大の先生で、何を隠そうやくぺん先生葛飾オフィスのご町内住民(おお、個人情報漏洩!)たるチェリストさんが、ボルドーから帰国してからいろいろやってらっしゃったわけだが、がっつりベートーヴェンの弦楽四重奏弾きたいということで名古屋は宗次ホールに話を持って行き、じゃあやりましょか、って始まった団体であります(←事実関係の間違いがあったら、名古屋方面の方、突っ込んでね、宜しく)。どういう経緯でこうなったか知らないけど、なんせファーストがかの白井圭氏となれば、これはもうぼーっとチラシを眺めているわけにもいかんでしょ。

なんせ、昨日の五重奏なんて、5人の演奏者のうちの3人が、それぞれ違う団体のメンバーとしてメイジャーな室内楽コンクールに出演し、そこそこ結果も出している方。当電子壁新聞を立ち読みの方には説明など不要でしょうけど、一応記しておけば、白井氏はなんとも大層なメンツのクァルテット25(白井圭、井上静香、村上淳一郎、門脇大樹)でゆふいんに来て、渡欧後にミュンヘンARDのヴァイオリン部門で最高位になっただけでなく、ピアノ三重奏でセミファイナルまで進出している。ゴールドベルグ三銃士のトリオ・アコードは、来月、復活演奏会がありますし。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2013-09-07
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2011-05-22
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2009-09-15
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2007-02-06
チェロの中木健二氏は、ボルドー大会が大劇場でやってた最後の回になんともとんでもないファーストを要した団体で出て来て、ツェムリンスキーQの優勝はまあ順当として、ザイーデやらガラテアを押さえて2位になって吃驚。このとき。スイマセン、中木氏のことはなーんにも触れてません。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2010-05-16
瀧本さんがミュンヘンARDや大阪、レッジョで頑張ったヤーナQのヴィオラだったことも皆様ご記憶にあるところでありましょうぞ。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2013-07-31
そういう人達が、「ベートーヴェンを弾きたい」という理由で集まる。当然、個々の素材としての潜在力はもうとてつもなく、印象としては変ホばっかり鳴ってた感じの2日間の最後に、弦楽器だけでドッカーンと響く作品127の冒頭を耳にしただけで、「ああああ、こりゃホンモノ」ってばさ。

無論、そこから先の長い時間が全てそういう具合にいくわけではないにせよ、なんであれ素材としての優れもの感はたっぷりでありました。とはいえ、逆に、それだけに、「ああ、この人達が、このレベルからスタートして常設とまではいかぬとも、せめてかつてのハレーQとかくらいにきっちり活動が出来ればねぇ」と思わされることしきり。

考えてみれば、世間の人が「常設団体」と思ってる著名クァルテットにしたところで、実体は「年間に3回、1ヶ月ほどづつ練習、録音、ツアーの日程をきっちり組んで動く」という団体は数多い。かのオーストラリアQがその典型例だし、エマーソンQもハーゲンQも、今やそういうやり方です。それで60回くらいの演奏会、それも殆どがほぼフルプライスで貰えるきちんとしたツアーならば、それはそれでしっかり成り立つわけです。

この団体、ひとりはフリー、ひとりは藝大の先生、あとはオケ、というわけですから、せめて年に2回くらい、3週間くらいの「クァルテットとしての日程」を作れないものなのかしら。今は、それに近い形でやろうとしているのでしょうけど。

昨日、会場でご一緒した某主催者の方とも、「結局、こういう風にしか出来ないんだよねぇ、現実的に考えると…」とまだまだ春は名のみの帝都の夜空を仰いだ次第。無論、視野の向こうにある文部科学省や文化庁に「なんとかしてくれ」などとデモをかけるつもりなど毛頭ありません、はい。

春、まだ通し。ってか、この業界、永遠に春はやってこない…のか。

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小さな会場で弾くということ [弦楽四重奏]

話としては、先週の京都のお寺でクァルテット、ってのの続きなんですけどねぇ…

ええ、昨晩、都内某所で弦楽四重奏を聴いたです。某所、って、別に隠すわけではなく、説明が面倒だからそう記しているだけで、九段の坂の上の靖国通りから1本入ったところの楽器屋さんです。所謂、通りに面した路面店、弦楽器屋さんですのでそれほど広くはない、普通の店舗。

そこに弦楽四重奏入れて、譜面台立てて、数十人の聴衆が取り巻く、というか、ギュウギュウになって座ります。40人くらいの聴衆はいたのかしら、なんせ座っちゃったらもう奥がどうなってるか判らないという状況。

演奏したのは昨年から活動しているサントリーの室内楽アカデミー卒業生らを中心としたクァルテット雅。なんかプロフィルがめっからないので、昨日も弾いた作品18の1の絵をアップしておきましょか。
https://www.youtube.com/watch?v=iTA0bQeM6BQ
なお、昨日はこの映像の「エク&ボロメーオ配置」ではなく、通常の音域が高い方から低い方へと下手から上手に並ぶ座り方をなさっておりました。

ベートーヴェン作品18の1と、メンデルスゾーンの作品44の1をお弾きになられたのですが、ま、この方々の個々人の演奏レベル、アンサンブルのレベルについては今更どうこういう必要もない「室内楽をやりたくて日本である程度以上本気で活動している20代終わりから30代の連中」であります。これくらいの世代に安定した力の、室内楽への関心が高い人達が揃っているのは、誠に以て心強い。先週の京都のお寺で聴いた連中よりはひとつ上の世代、ってところですな。

で、まあ、毎度ながら、いろいろ思うところがあったわけであります。以下は、ぶっちゃけ、昨日来、演奏した皆さんと個人的なやり取りで話したことだから、別に隠すようなことではなく、自分のメモの為に記しておくようなもの。ああそーですか、と思ってスルーして下さればいい、どーでもいい無責任な感想であります。

要は、「ああ、こういう小さい会場で弾くには、それなりの特別な配慮と、はっきりとポイントを決めた弾き方があるなぁ」ということ。あったりまえじゃん、と言われればそれまでですが。

先週のお寺で感じたことと同じと言えば同じなんだけど、中身は正反対だったのでありまする。先週は、「やたらと弱音とフレーズの収め方に関心を集中してて、ダイナミックスの上の方はどうするんねん」だったんだけど、昨晩は「メンデルスゾーンはこういう場所で弾くとミニ協奏曲やらミニ交響曲っぽく響いてそれはそれでありだけど、ベートーヴェンはやっぱりダイナミックスの意味を伝えるにはかなりの工夫が必要になるのでありますねぇ」というもの。

こういう小さな会場で、モダンな楽器で弾くと、当然のことながら、もう音が空間中に充満して、頭が痛くなるくらいになる。400席、700席の空間で弾く場合と、まるっきり違う。だけど、今の「室内楽セミナー」とか「クァルテット・プロフェッショナル・コース」というのは、基本、20世紀後半の「巨大なホールの隅々まで自分らの音楽が伝わってプロとしてなんぼ」という考えで教育が行われている。

そこで学んできたことは、もしかしたら、こういう小さな空間で弾くときには、ちょっと違うことになっちゃうのではあるまいか。

なんでこんなこと言うかといえば、21世紀に入って、やくぺん先生自身の環境を鑑みるに、明らかにクァルテットを聴く会場が小さくなっている。昨晩のようなサロンで聴くなんて、20世紀にはかなり珍しいことだったけど、今では思うに半分くらいはそうなんじゃないかしら。今の30代以下の演奏家の皆さんは、そういう中で自分らの音楽を作っていかねばならない。小さな、サロンのような空間で、〇〇ホールでの演奏会の準備ではなく、勝負の音楽をやらねばならない。

となれば、そりゃ、方法論もかわってくるわいね。あったりまえのこと。

…なーんて、判りきったことをあらためて思わされる弥生の晩でありました。それだけのこと。

若い人達よ、君たちの前にはやっぱり道はない。それでも歩いて行こうというなら、爺はまだ、眺めるとしましょうかい。

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ヴェリタスQ本土デビューは松本 [弦楽四重奏]

バタバタしているので、情報のみ。

一昨年のクリスマスイブに沖縄は那覇で公式デビューしたヴェリタスQ、昨年のクリスマス・シーズンにも沖縄各地で活動を行い、本土に来るのはまずは名古屋か、などと期待されておりましたが、本日先程、公式に情報がオープンになりましたのでお伝えします。

会場は8月26日松本市音楽文化ホール、そう、その設立の経緯から当然と言えば当然、「セイジオザワ音楽祭」の室内楽です。共演が吉野直子さん以下錚々たるメンバーと発表されているので、ヴェリタスQがどの程度弦楽四重奏団として演奏するのか不明ですが、ともかく、松本で弾きますよ、ということ。
http://www.ozawa-festival.com/programs/chamber-02.html

現実問題として沖縄はクリスマスのとき以外には無理でしょうから、この団体を聴く得がたいチャンスでありましょう。名古屋でもまだ公式な予定はないそうです。名古屋からも東京からも、はたまたニューヨークやロンドンからも、ご関心の皆さんは是非どうぞ。切符の発売などは音楽祭から告知があるでしょうから、お気を付けあそばせ。

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お寺でクァルテット [弦楽四重奏]

どっちかってと、「たびの空」ネタかな。

記者会見複数&某外来オケ公演関連打ち合わせのために、各方面から絶賛(なのか?)のびわ湖《ラインの黄金》後も関西に滞在しております。今月から5月末まで、現時点ではメインに納税している列島を出ない予定とはいえ、なんのかんので大川端&新開地にいないことも多く、相変わらずのふーらいぼーのたびの空。このままのたれ死ぬんだろうなぁ…

んで、浜大津駅隣接の安ビジネスホテルを拠点に大阪から京都へと歩きまわった本日、最後の目的地はここでありました。
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十念寺というお寺。場所は鴨川に高野山からの川が流れ込む辺り、御所の上ってか、同志社から鴨川の方に行ってちょっと上がった辺りというか、京都コンサートホールからずっと降りてきた辺り、ってか。いずれにせよ、この辺り。あ、この地図、北が上じゃありませんから、お気を付けて。
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大阪の某財団の方にこれからこの辺りのお寺に行くと言ったら、「あの辺りはお寺さんばっかりでよー判らんわ」とあっさり仰られましたです。

そもそも、ネットで主催者たる認定NPO法人さん(なんと、長岡京アンサンブルは認定NPOなであります、スゴいなぁ)に予約したら、ご丁寧にも「場所は判りますでしょうか」と連絡が来たので、なんじゃらほい、と思っていたのだけど、実際に冬の日本海側みたいな天気、京都って「裏日本」なんだよねぇ、と実感する寂しい夕方をてくてく寺を探して迷うこと数十分。なんで迷うかってと、話は簡単。要は、ホントにお寺が多すぎる。あ、あった、と思ったら違う寺、あれこっちかなと入っていくとまた別の寺、って調子。どのお寺さんも特に観光地というわけではなく、「こちら××寺」という案内が道にあるわけでもない。そんなことしてたら街中が寺の案内だらけになってしまうわいな。

この辺り、メインの通りが鴨川に沿う形になっているので、道が京都らしい碁盤の目になっておらず、かといってマンハッタンのブロードウェイみたいな「斜めの道が碁盤の目を貫いている」というのでもなく、なんかちょっと半端な感じになっているし、地図の道が車が通るような道なのか商店街になっちゃってるような路地なのかも異邦人には判断が出来ない。なんのかんのウロウロした挙げ句、やっとそれらしき場所に到着し、こんな告知を見つけて一安心。
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で、中に入ると、会場はこんな。
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今時のお寺で、入口で靴は脱ぐものの大ホール(と敢えて言うけど)は畳敷きではなく、カーペットの上にパイプ椅子が60ほど並んでいます。仏様の足下に譜面台が立てられているのはお判りかな。

お寺でのクァルテットというと、この無責任電子壁新聞でご紹介したことはあったか、エクが札幌レジデンシィのときにサポートして下さっているにお寺関係の方がいらして、その幼稚園生と親御さんをメイン聴衆とした演奏会のために恵庭のお寺まで出向いて演奏会をすることがあって、足を運んだことがある。東京では、サンシャイン眺める梟木菟のお寺やらお墓近くのお寺で秀美さんらがやってるハイドンのシリーズがあるのは、今や皆様よくご存知でしょう。他にも案外、いろいろある。なにしろ、100人くらいまでの人を集める格好の空間なわけで、遮音や冷暖房に目を瞑れば、直ぐにでも室内楽の演奏会は開催出来る。

最大の問題は所謂西洋音楽をやることは考えていないので、キリスト教会のような石造りの閉鎖空間を前提にしている西洋クラシック音楽には全く適さないこと。ま、そんなこと誰だって判ってるんだから、まずは「貴方も大人なんだから、音のことは言わないで…」ということになるのでしょう。

そんなこんなで無事に始まったロアンQなる20代前半の若い人達のクァルテット。なんとこの日が日本でのデビューだそうな。要は、森先生が主導する長岡京アンサンブルのいちばん新しい若い団体、ということです。長岡京アンサンブルを母体にした団体といえば、かのユーシアQという先輩がいるわけで
http://www.hmv.co.jp/en/artist_%E5%BC%A6%E6%A5%BD%E5%9B%9B%E9%87%8D%E5%A5%8F%E6%9B%B2%E9%9B%86_000000000222284/item_%E3%80%8E%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%8C%E3%80%8F%E3%81%A8%E3%80%8E%E6%9E%AF%E8%91%89%E3%80%8F%EF%BC%BB%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%86%E3%83%B3%E3%80%81%E6%AD%A6%E6%BA%80%E5%BE%B9%E3%80%81%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%80%81%E4%BB%96%EF%BC%BD%E3%80%80%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%83%86%E3%83%83%E3%83%88_1239146ご紹介出来そうなページを探したら、案外ないですねぇ。スイマセン、こんなんで。なんであれ今は実質活動停止のようなユーシアQの後輩となれば、これは行かぬわけにはいかんでしょーに。おっと、こっちがロアンQの案内。
http://www.musiccem.org/flyer/kiosk/quatuor.jpg
演奏前に巨大仏陀の下に出て来た森先生に拠れば、ロアンとはフォンテンヌブローの森を貫き流れる川の名前で、印象派の巨匠らがこの湖畔の絵をいっぱい残している。チラシの経歴から、「へえ、森先生のところからプロカルテットに行った連中、ってことかしら」と思っていたのだけど、フォンテンヌブローとはいえプロカルテットのセミナーではなく、森先生ご自身がフォンテヌブローでセミナーをなさっていて、団体のデビューがそこだった。それから、印象派の色彩を音楽に…ってことだそーな。なーるほど。

正直、中身に関しては、極めて個性的でカリスマチックな指導者さんにしっかりアンサンブルの価値を叩き込まれているなぁ、という以上のことはまだ言えないものでありました。ともかく弱音主体にもの凄く気を配っているのだけど、この会場ではダイナミックスのバランスが相当に難しく、弱音が物理的に聴き取れない。いちばん後ろの列だったので、後ろからずっとデッカい空調音だか暖房音がしていて、弱音になると判らなくなっちゃう。一列目で聴いたらいろいろ思うところもあったのでしょうが…

ただ、少なくとも、「プロの弦楽四重奏団としてやっていくには、まずは音量次に音量、三四がなくて、五も音量」という20世紀後半の教育とはまるで質が違うことをやろうとしているのは誰の目にもあきらか。出来れば、今時の残響多めすぎる200席くらいの私設コンサートスペースみたいな場所でやって欲しいなぁ。そう、サルビアホールが最適なんだろうなぁ。

ああ、弦楽四重奏の価値もはっきり時代が変わってきてるなぁ、と今更ながらに思わされつつ、京阪駅に向けて京都に溢れる京アニキャラの聖地らしき商店街を抜け
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いろいろ考えつつ、鴨川越えて戻って来た夜でありましたとさ。

時代はかわる。某ノーベル賞作家さんも仰る通り、以下、自重…

Come writers and critics who prophecise with your pen
And keep your eyes wide the chance won't come again
And don't speak too soon …

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パシフィカ近況 [弦楽四重奏]

淡々とエクセルに文字と数字を打ち込み、終わった領収書を積み上げる、という作業を続けていて、もうしにそーです。やっぱりこういう労働、わしはいちばん苦手じゃわい、なあ、うちの悪辣ひよちゃんや。

んで、ひとつリリースが来たので、それ絡みの情報。ええ、去る6月、エクのベートーヴェン全曲の裏番組というか、うまあくぶつからないように関係者全員で仕組んだ鶴見のショスタコ全曲であらためて「現在北米トップ」という評価を帝都首都圏の室内楽ファンに印象づけたパシフィカQでありますが、その直後に「ファーストのシミンがブルーミントンの弦楽器チーフになるので引退、後任は決まったら発表します」という衝撃的なニュースが飛び込んだのは皆々様ご存知の通り。あれ、当電子壁新聞では伝えてなかったかな。ま、グチャグチャなときでしたし、なんだかよーわからん、という情報でしたもので。

その後、いろいろな話は風の便りに聞くものの、なんだかシミンが日程調整して続けてるみたい、って感じだった。なんのかんの、昨年の暮れ頃に、最終的に「やっぱりシミンが頑張ります」ってアナウンスが公式にありました。ホームページなどには特に記されてませんが、まあ、知らせなくても良いことだろうから、そういうもんなんでしょうねぇ。

なんであれ、パシフィカQ、ボルチアーニでクスQと激戦を闘わせて以降の黄金のフォーメーションが維持されることになったわけで、率直に目出度いと言えましょう。なんせあのシミンの後任です。欧州の勇たるアルテミスQの交代交代の姿を見ても、このクラスのファーストを勤められる人材がどこにいるんかい、ってことですから。今となれば、いろいろと取りざたされていた名前も興味深いわけですけど、ま、世間にお伝えするようなことではないわね、それは。

そんなこんなのパシフィカQ、新譜です。こちら。
http://www.cedillerecords.org/albums/brahms-piano-quintet-schumann-string-quartet
このサイトでは10日から買えますよ、となってますけど、なんともう、本日からNMLでは聴けます。プレスラー御大のブラームスの五重奏って、ありそうでなかったような。どうなのかしら。ご存知の方、ご教授御願いしますう。

この9月には、ラヴィニア音楽祭で「トーキョー・スタイル・ベートーヴェン全曲」を敢行するとのこと。そう、あの3日で全部やる、ってやつに再挑戦です。さあ、みんなでシカゴにいこー!

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今年のボルチアーニは受けやすい [弦楽四重奏]

帝都短期滞在注。本日は、明日朝に香港に向かう理由のひとつの準備というか、日本側の作業で某オケの事務所と連絡、場合によってはいかねばならないかも(現時点では明後日に香港の中央図書館で古い新聞を調べる予定なんだが、場合によっては香港フェスティバルの事務局に直接出向かねばならぬかも)。というわけで、夜のロイスダールQはちょっと無理そう。なんか、オルランドQやシェーンベルクQ以降のオランダのモダン楽器団体の動向はどうも良く判らないのだけど、ま、しょーがないわね。アンドリーセンやってたんだよぇ、先週は。ちょっと残念。

で、短期帰国の理由だった昨日のNPOエク総会、実質徹夜みたいな頭で恙なく終了し、必要なことだけはなんとかしゃべくったのでまあ、お仕事はした。その後の懇親会(ホントは雛壇に座ってる総会よりも、いろんな方々と喋れるこっちの方が大切)で弦楽四重奏を熱心に聴いていらっしゃる皆様と話をして、なるほど、こういうことは案外知られていないのか、とか、こういうことは流石に熱心に演奏会に足を運んでいらっしゃる方々にはかなわないなぁ、とか、いろいろ勉強になったです。

で、今年は大阪があるので殆どなんの準備作業もしていなかったその先のボルチアーニについて、既に参加者情報がファンの皆様の間で演奏家本人からの情報として流れていて、おっとこれはちゃんとフォローしておかないとマズいぞ、と今更ながらにボルチーアニ・コンクールのサイトを眺めたら、流石にまだ公式には参加団体の発表はないみたい。なんせ大阪の公式参加団体発表が来月8日だから、その3週間後の大会の詳細が発表されていないのは当然かもしれないけどさ。

かくて、あらためてボルチアーニの要項をつらつら眺めてみる。こちら。
http://www.iteatri.re.it/allegati/PPB-REGOLAMENTO%202016-IT.pdf
今年は審査委員長がエルベン御大で、まあ、あとは如何にもというメンツですな。前回はなぜかアルゲリッチが入るという極めて興味深いラインナップだったのだけど、妙に普通なのが逆に面白い。弁の立つハイメ氏なんぞを前に、ルーカス氏がどこまで発言するのかな、と心配しちゃったりしますが、ここの審査の仕方はいつもよく判らないので、なんともねぇ。どうやら大阪同様に今年も4次審査まであるらしく、ある意味で伝統的なコンクールの体裁はしっかり保たれている。1次でラズモのどれかの1楽章、ってのはもう伝統ですな。

それにしても、この演目を眺める限り、今回のレッジョ、大阪に比べると遙かに受けやすくしてるなぁ。無論、事務局は判ってやってるんだろうけどさ。いや、大阪はハードル高すぎかな、というべきなのかも。

1次予選は、《ラズモ》2番第1楽章と、ハイドンからルトスワフスキまで広いバラエティの中から1曲、というもの(これはサボっても良いかな、と思っちゃうぞ)。で、2次の演目が1次とほぼ重なっている。これはもう、どんなタイプの団体でもいいからいらっしゃい、と宣言してるようなもんですな。これならあたしらでも2次までは行ける、って気になるだろうなぁ、みんな。

客観的に見て、いちばん面白いのはやっぱり3次審査。ここで古典をひとつちゃんと弾かせ、《ラズモ》2番を全部弾かせ、それに現代曲。レッジョまで長く行けない、という方はこの3次審査の日だけ来ればだいたい判るでしょ。ファイナルは何でも良いというのだから、まあ、ショーみたいなもんですし。

わああ、すげええ楽だぞ、このコンクール。

ちなみに、大阪の3次は、これまた勝負のポイントとなりそうなんだけど、「西村朗第5番&出版されている楽譜なら何を弾いても良いフリーステージ」という、もの凄くキビシイ、でも本気で弦楽四重奏を商売としてやりたい団体なら燃え上がるようなステージであります。ここで自分らの全てが見せられる、ってね。逆に、学生時代に弦楽四重奏の勉強してきたからコンクールでも受けてみるか、というような団体には、このステージ突破はもの凄く厳しく見える筈。ってか、厳しく見えないとダメ。

もう一つ重要なポイントは、ボルチアーニは、3次の現代曲がラッヘンマン、細川、それにコラサンティーニ、と極めて限られていること。ラッヘンマンは特殊だから専門家以外は弾かないでしょうけど、細川はこの作曲家さんの弦楽四重奏群の中でもいちばん弾きやすい曲が挙がっているし、お手本もいっぱいあるので、そっち方面の専門家ではなくても練習時間さえきちんと取れればそう無理はない。つまり、このコンクール、その気になれば「全部古典派のみ+細川」でファイナルまで辿り着ける。ことによると、勝てるかもしれない。

要は、今、ヨーロッパのコンクールでいちばん大きな課題になってる「フランスやオランダ、イギリスを中心に若い団体に蔓延しているオーセンティック奏法というはしか」に罹っている真っ最中の連中が優勝する可能性がある、ってことです。前々回だっけ、あの審査員団を大分裂に陥れたベネヴィッツVSドーリックという大阪大会優勝両団体の真っ向勝負が、もっと先鋭的な形で顕わになる可能性があるですよ。なんか、ワクワクするでしょ。ハイメ氏とエルベン氏が、ハイドン演奏の在り方を巡って口から泡を飛ばして激論するかも、なんてさ。

うううん、やっぱりこれは眺めに行かないとマズいなぁ。今年はサントリーお庭はお休みといえ、その代わりみたいに鶴見でロータスQがベートーヴェン全曲やってる真っ最中、さらに、あの問題のアキロンQやら、我らがシューマンQもツアーをしているという困ったタイミング。ううううん…

ま、その前に、大阪。結果として性格が真逆の大会になったのは、有り難いと言えばありがたいです。はい。

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ソレイユQ公演日程 [弦楽四重奏]

今、新メンバーでの活動が始まったソレイユQから、「4月の演奏会の日程が決まりました」という連絡がありました。

このところ、20代の「期待の若手」が、日本ベースの団体の宿命たるメンバーの留学やら卒業後の拠点分散やらで、どれもあまり上手く動けていないという話ばかりのところに、そういう時期をいろいろありながらもなんとか乗り越え、30代の活動を始めようとする、ある意味で最も注目するのが難しい世代の動きです。なにはともあれ、事実関係を以下に貼りつけます。

クァルテット・ソレイユ 第1回定期演奏会
◆4月1日(土)14時開演
長野サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)小ホール
◆4月13日(木)19時開演
横浜みなとみらいホール 小ホール
Microsoft Outlook - メモ スタイル_4.jpg
クァルテット・ソレイユ
◆4月8日(土)19時開演
浦添市てだこホール

「定期演奏会」と名打った公演と、それとは別にファースト君の地元沖縄での公演もあるというのだから、なかなか本格的な再始動ですな。定期は演目もなかなか堂々たるものだし、沖縄公演はスター渡久地氏との共演です。なんといっても、沖縄公演でリゲティをやって下さるのはスゴい!集客とか考えれば、フルート四重奏曲があるので1曲減らさねばならないなら、作品18の6を選びそうだもんねぇ。「お暇な方はどうぞ」以上のことは言えないけど、ホントに、お暇な方はどうぞ。

あたしゃ、7日はいずれ賑々しく発表する予定の「ながらの春音楽祭」、9日は酒井あっちゃんの齋藤秀雄メモリアル賞記念演奏会なんで、もしもそのときまでに『クラシックコンサートをつくる、つづける』(仮)が無事に出版に至っていれば渡久地さんに持って行く用事もあるので沖縄実質日帰りするかぁ、と思ってるけど…どーじゃろーねぇ。LCC次第、ってか、出版社さん次第かな。

[追記]

今、ソレイユさんから連絡があり、沖縄公演はリゲティではなくベートーヴェンになったそうです。リゲティ沖縄初演を狙っていたそうですが…。うううん、残念、と思う人がどれくらいいるのかしらね。


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卒業生達 [弦楽四重奏]

東京湾岸佃から遙々、千葉モノレールに揺られて、クァルテット雅の演奏会を聴いて参りました。

遙々、っても、佃厄天庵から大川渡って八丁堀まで10分ほど歩き、京葉線で延々と千葉みなとなる駅まで座り、乗り換えて反対側ホーム、ってか、ホームに平行して突っ込んで来ている2両編成の懸垂式モノレールに始発駅から乗り、千葉駅越えて市内を北に向けてぐるりとまわり、成田に向かう高速やら総武本線やら跨いで、千葉市の南東辺りになるのかな
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終点駅から見下ろしたところにある市民会館が会場であります。なんと1時間半ちょっとくらいで到着しちゃうわけで、大和市文化なんとかシリウスに行くよりも近いぞ。これが市民会館前から見上げるモノレール。
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それにしてもねぇ、懸垂式モノレールというのは世界でも最も男の子萌え度が高い乗り物の筈なんだけど、なにやらこの千葉モノレールって、ちーっとも萌え要素がない交通機関でんなぁ。ヴッパータールの空中鉄道のハラハラ感を期待はしないけど、「おおお、いま、おれは空を飛んでいるんだぞぉ」感がまるでないんですわ。ま、交通機関としてはそういう不用意なワクワク感が無いのは成熟しているということなんだろうけどねぇ。

もとい。それはそれとして、クァルテット雅でありまする。
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平日昼間、ぶっちゃけ、ローカルコミセンでの500円也の1時間ミニコンサート。なんでこんなものを眺めに行くかといえば、要は「サントリーホール室内楽アカデミー卒業生がやってること」だからであります。

このアカデミー、この秋から始まっている第4期で実質上の「シーズン2」に仕切り直しになっているわけですが、創設メンバーやスタッフがやっていた第1期から3期までの「シーズン1」は、著名な偉い先生を並べて既にある程度以上名前のある連中を生徒に集めてトップを狙う(トップって何じゃ、と突っ込まないように)というのとはちょっと違った。良くも悪くも、作る側も習う側も試行錯誤の手探り。アルク・トリオがメルボルンのユース・コンクールのファイナリストになるとか、クァルテット・ソレイユがボルドーやら大阪やらに出るとか、クァルテット・アルパをバンフにまで持って行けたとか、世間的な意味での「成果」もそれなりに出している。だけど、それよりも大事なのは、「このアカデミーで学んだ連中が、ローカルな室内楽の水準を地道に高めるような活動を続ける核になる」という活動が、極めて地道ながら成されていること。

なんせエク先生を眺めて育った連中です。日本で常設でクァルテットで飯を喰っていくのがどれだけ大変か、もう直ぐ隣からみていた。オケに入ってる方が趣味でやってるとか、学校の先生が持ち出しでやってるとか、それもそれで大変なわけだが、クァルテットで喰うとは人生をそのために全部作らねばならない、ということを目の当たりにした奴ら。となれば、徒や疎かに「クァルテットで喰っていきたい」などと考えることなどできない。自分らは、じゃあ何が出来るのか、世界を股にかけて著名なホールで演奏会をして大レーベルからCDを出して、なんて生活が夢の夢なことは認めた上で、それでもクァルテットを、ピアノ・トリオを続けるにはどういう方法があるか。

「シーズン1」の卒業生達は、勿論、いろんな奴らがいるけど、多くの奴らがそんな風に考えている。で、彼ら彼女らなりにいろいろ知恵を絞り、現実的なやり方を見つけようとしている。

そのひとつの回答が、このクァルテット雅なわけであります。

もう、そうなれば、見物にいかないわけにいかんでしょ。

会場はこんなところ。
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聴衆は100人くらいかな、みんな地元のおばちゃん・おじちゃん。若い人がいると、なんだあいつは、と驚いてしまうような空間。そんな場所に、アカデミーで鍛えられたアウトリーチの方法を様々駆使し、1時間ぴったりの楽しい時間を作ろうとする。無論、突っ込み処は多いけど、それなりにきちんと整理されたバルトーク4番の終楽章をガッツリ聴かせて、「なんだかクァルテットってスゴいぞ」と人々に思わせたのだから、これはこれであり。うん。

どういうファンが居るのか、「千葉デビュー」というのにお馴染みさんみたいなオジサンから声をかけられたりして。
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明日からは2日間、千葉市内各地でアウトリーチだそうです。そういうことを普通に、当たり前に、自分らの大事な仕事を思ってできる演奏家を育てたのだから、「サントリーホール室内楽アカデミー」はそれなりの意味はあったんじゃあないかしらね。

クァルテット雅、これからどうなるのか。ま、暫く眺めていきましょ。

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