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レッジョの審査員絶賛お仕事中 [弦楽四重奏]

レッジョ・エミリアに到着しました。2002年の歴史に残るクスVSパシフィカによるロンバルディアの戦いを見物して以来、3年毎に大阪の後は直ぐに渡欧というパターンが続いてるわけだが、最初は晴海のディレクターとして日本での優勝団体ツアーを引き受けるお嫁ちゃんらと一緒、お嫁ちゃんが溜池で室内楽お庭の庭師さんを始めて来られなくなってからは独り身、そして今回は大阪から特使としてオフィシャルに派遣されているもぐら隊長お付きの爺やとしてクラウン・プリンスの御世話係…なんせ、一昨日は今や2児のパパとなったそのクスQのヴィオラ氏とベルリンでバカ話をして、パシフィカQの動向(新しいヴィオラはベルリン拠点だった奴で、ウィリアムは良く知ってるそうな)にビックリしていたりしたわけだしさ。

ま、こうやって人生、いろいろ変わっていくから面白いもんです。なあ、ばーさんや、今日は結婚記念日じゃのぉ。レッジョのツバメたちがぴーぴーと祝ってくれておるじゃ。

んでまぁ、なんのかんのでベルリン・いんちきブランデンブルク空港ことシェーネフェルト空港からパツパツでお子様とイタリア人が騒ぐLCCでヒョイッと雲の上を跨ぎ、途中でエミレーツ航空の38くんに2回も頭の上を横切られつつアルプスを越え
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半端な曇り空のボローニャ空港に到着。バスで中央駅に向かい、今やすっかりローカル線となってしまったかつてのトレニタリア栄光の幹線上を30分ほどローカル快速で突っ走り
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レッジョ駅からモーツァルトもカエサルも歩いた街道を旧市街内部中央まで荷物引っ張って歩き、レッジョの普段着作務衣&サンダルに着替えて慌てて劇場に走り込んだら、1次予選最後の団体がハイドンの終楽章弾いてましたとさ。
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かくてやっと大阪公式代表もぐら隊長に合流、どんなじゃった、などと話をしていると、目の前をベルリン東京のモーティ君が練習に向かいご挨拶、そのうちにわらわらと弦楽四重奏共が集まり始め、1時間弱ほどで結果発表であります。っても、以前のような劇的なことはなにもなく、連絡事項掲示板に事務局のおばちゃんが紙をピラッと張るだけ。
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ほい、これが結果。
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昨日からしっかりノート取りながら全部聴いてるもぐら君に拠れば、全く妥当とのこと。これ以上減らしたらいきなり3次になっちゃうもんね、ってさ。そりゃそーだ。

ともかく大阪に比べるとやたらと時間の余裕がある大会なので、ことによると殆ど落とさずに次のラウンドにいくかなぁ、とも思っていたのだけど、エルベン審査委員長の下、ミューラー氏など真面目な方が揃っているので、そいういうことにはならなかったみたいでんな。

かくて、本日のこちらの午後4時、日本時間では午後11時というネット世界ではゴールデンアワーに、ベルリン東京から本日のセッションが始まります。ストリーミングもありますので、ご関心の向きはどーぞ。タイムラインは上の張り紙参照。
http://www.iteatri.re.it/Sezione.jsp?idSezione=4804

さて、あたしゃ、お付きの者宿の部屋を全面的に配置換えしお仕事場に改造し、大阪の報告書にやっと着手です。ここはどこじゃ、いたりあじゃぁ!

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第11回パオロ・ボルチーアニ国際弦楽四重奏コンクール開幕 [弦楽四重奏]

本日11時のQベルリン東京の演奏を以て、レッジョ・エミリアでのボルチアーニ・コンクールが開幕いたしましたぁ。
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とはいえ、あたしゃまだドイツにいて、明日の午後に駆けつけるのでありまする。んで、既に現地入りしている大阪もぐら君からの情報で、今分かってることだけを記します。

参加団体は、ひとつキャンセルがあり、9団体。
http://www.iteatri.re.it/Sezione.jsp?idSezione=4736
先月に発表されたこのリストから、カスアリアンQが辞退しただけ。って、それなりにキャリアがある奴らがまた減ったわけかぁ。地元団体で実績のあるリスカム、前回ボルドーのファイナリストのオマールやベルリン東京、このまえのジュネーヴ2位のハンソン、という辺りが軸になっていくのでしょうけど、有力団体にイタリア勢が入ってるのがなんとも微妙ですねぇ。うううん…

昨日の開幕レセプションで抽選会があり
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籤引きで誰やらがBをひいたようで、演奏順はベルリン東京がトップ。あとはこのリストの順番にアルファベット順で弾いていくことになったそうな。本日は5団体演奏だそうで、インダコQというイタリアの連中までということですね。明日は残り4団体が11時から弾くそうな。どうやらやくぺん先生が到着する頃には、第1ラウンドは終わっちゃってるなぁ。なお、演目などは、現地からの情報は来てません。なんせストリーミングもないそうなんで、なーんにも判らぬです。

これだけじゃ、あんまりにも寂しいんで、昨日カメラマンもぐら君が撮影した昨日のベルリン東京の勇姿。すっかりベテランの風格じゃ。
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てなわけで、明日以降、いつものように結果速報だけはするようにいたしましょう。今、ハノーファー中央駅停車中。ベルリン東京の師匠オリーくん、ここから数百メートルの音楽院の教室で、今度こそ安心して眺めていられる戦いかな。なんせ、クスが勝った時のレッジョとは状況が相当に違ってますから。

[追記]

スイマセン、先程、リンデン通りの飯屋で某弦楽四重奏団ヴィオラ奏者氏と話をしていて、「え、ストリーミング、やってるよ、俺、さっき、ベルリン東京聴いた。あいつら、バルトークの3番選んで正解だったわ」ということになりました。
http://www.iteatri.re.it/Sezione.jsp?idSezione=4804
明日6日も午前11時から、日本時間では午後6時から4団体が弾きます。さあ、こぞって聴こう!

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パシフィカQ第1期最後はベートーヴェンで [弦楽四重奏]

欧州出発を前に滅茶苦茶なことになってきていて、ホントに電子壁新聞どころではなく、ともかく自分の為のメモを。

常設フルタイムでやってきている弦楽四重奏団は、20年を過ぎるくらいからまた次の時代に入り始めるもので、中堅所団体からいろいろな動向が伝えられる今日この頃。やっぱりいちばん大きなネタは、こちらでありましょう。
http://myemail.constantcontact.com/PACIFICA-QUARTET-ANNOUNCES-PERSONNEL-CHANGE.html?soid=1103230119130&aid=ezSPDtM65hU

昨年のサルビアホールでのショスタコ全曲のときから出ていた話が、やっと公式に発表出来る状況になったようです。最初は「第1ヴァイオリンのシミンがオーブリンの弦楽器科主任になるので、ツアーがやっていられない。で、彼女が降りて…」という動きだった。ところが、このクラスの団体の第1ヴァイオリンとなるとそうそう見つかるものではなく、結局、適任者がおらず、弦楽四重奏の仕事を減らして続ける、という方向になりそうだった。

そこからまたいろいろあり、セカンドのシッビのところにオーブリンから室内楽科だか弦楽器かだかの主任クラスで、という話があり、更にマスミにはイーストマンから声がかかった。で、なんのかんの、このような結果になったということ。

新しくセカンドに入る奴は、ビアヴァQの第1ヴァイオリン君です。今世紀の初め頃、札幌のPMFが東京Qを講師にプロの弦楽四重奏コースを数年やったことがあり、そこに来たこともある団体。10年くらい続けて、公式に活動を停止していました。その意味では、適材適所、ということでしょう。

栄光のパシフィカQ、現メンバーからの連絡に拠れば、黄金の第一期の最後の最後の演奏会はこちらだそうな。
https://www.ravinia.org/ShowDetails/Index?id=1259
ラヴィニアQでの「トウキョウ・スタイル」のベートーヴェン全曲でんがな!これはいかにゃならんかなぁ。この時期、カタロニアでカザルスQのベートーヴェン全曲を聴く予定だったんだけど、やっぱり付き合いからすればこっちだろうしなぁ。

20数年目の弦楽四重奏団、パシフィカQの直接のライバルのクスQも、今はみんな別々の場所に住んで、セカンドのオリー君は今はフェルツ師匠の精神を継ぐ最も若く活発なヨーロッパの弦楽四重奏教育センターになりつつある。そういう時代、なんでしょうねぇ。

…などと考えるに、本来ならばエクもそういうポジションがある頃合いなのだが…。なんせパシフィカ第0期、メルボルンの戦いで同じステージに立ち、同じく2次予選で涙を飲んだ同期なんですから。

些かなりの無力感も感じる今日この頃。んで、また週末からパシフィカ伝説の始まり、レッジョの戦いを眺めに行くわけだ。ふううう…アホか、わしゃ。

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アイズリQのメトロポリタン美術館レジデンシィ [弦楽四重奏]

スイマセン、忙しすぎるので、情報のみ。自分の為のメモ。

第9回大阪国際室内楽コンクール第1部門で優勝したアイズリQ、この9月からのシーズンには、ニューヨークのメトロポリタン美術館室内楽シリーズのレジデンシィに任命されています。これは試合参加前から決まっていたことです。以下、日程。
http://www.metmuseum.org/events/programs/met-live-arts/aizuri-quartet
このページ、なんだか凄くみにくいんだけど、もうちょっとなんとかならんかしら、美術館の公式なんだからさぁ。ともかく、日程だけ纏めると以下です。場所は1回目と3回目はいつもの、グァルネリQ定期以来お馴染み、あの弦楽四重奏映画でも最後の演奏会場となってブレンターノQのチェロさんが最後に登場した、ミイラの向こうのオーディトリアム。

Music and Mayhem:《ハープ》、ライヒ《ディファレント・トレインズ》、グバイドゥーリナ4番
Saturday, October 21, 7 pm

Music and Isolation:ヒルデガルト・フォン・ビンゲン、ジュズアルド、ハイドン、ベートーヴェン作品
Friday, December 1, 7 pm

Immigration/Migration:ブライト・シェン、ビーチャー、バルトーク
Friday, February 23, 7 pm

どこだかよく判らん場所でやる第2回が特に面白そうですねぇ。ちなみにこのシリーズ、グァルネリQがずーっと続けていた定期が終わったあと、3シーズンくらいパシフィカQが引き継いだのだけど、その後はシーズン毎に若手団体に枠を与えるという考え方になったようで、同じく大阪優勝の次のシーズンにアタッカQがレジデンシィを勤めていました。まるで「大阪で優勝するとメトロポリタン美術館のレジデンシィになれる」なんて誤解されそう…なわけないか。

一度くらい眺めにいけるかなぁ。第2回を、サンフランシスコのアダムス新作とがうまく引っかけられればなぁ。アダムス新作は11月29日と12月2日に上演があるみたいなんで、日程としては全く無理はないのだが、問題はフランクフルトでのクスQのベートーヴェン・チクルスの状況なんだわなぁ。ううううん…

って、今はそんなこと考えて暇はありません。さあ、お仕事お仕事。

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遅すぎる告知:ソレイユ東京駅で弾きます [弦楽四重奏]

大阪から戻り、デュッセルドルフ便に倒れ込むまでの10日程の間に、原稿6本(3時間を超えるテープ起こし作業含む)+単行本最終校正という物理的に限界を超えた状況。昨日の藝大でのジョコーソQもいけませんでした。この演奏会も告知してもいけるやら、であります。ここから見える場所なんだけどねぇ。

で、以下。お暇な方、よろしく。メンデルスゾーンは全曲なのかしらねぇ。時間からすると、ちょっと微妙だなぁ。

出演:クァルテット・ソレイユ
 
場所・日時:丸の内トラストシティ 2017年 5月25日(木)12:10~13:00 丸の内トラストタワーN館1階ロビー(JR東京駅日本橋口を出て右側)

演目:
◆ヘンデル:水上の音楽より
◆日本の夏 ~夏は来ぬ~海~浜辺の歌
◆幸松肇編曲:弦楽四重奏のための日本民謡組曲 第2番より「八木節」
◆ハイドン:弦楽四重奏曲 第35番 へ短調 Op.20-5
◆メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 第6番 へ短調 Op.80

昼飯喰いがてら、でかけてみるかいな。

[追記]

てなわけで、辱宇400メートル以下の視界は悪くないのに今にも雨が落ちてきそうな帝都の空、天樹が半分まで臨めるのを横目に、都バスに揺られて(ぎゅう詰めになって、というのがホントのとこ)とーきょー・セントラル・ステーションに至りました。で、これが会場。八重洲北口の、長距離バスが到着してたところの横です。
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席は20ほどしか並んでおらず、「取り置き禁止」と書いてあるけど、開演40分前の時点でもう全部取り置かれてます。おいおい、そこに立ってるスタッフ、なにやってるんじゃい。聴衆はオバサンばかり。あ、オッサンもいるな。どうもハイドンとメンデルスゾーンは楽章抜粋のようです。

かなり頻繁に開催されているロビコンのようなので、スタッフはもう日常作業なんでしょーねぇ。さても、どーなることやら。

[追記の追記]

というわけで、東京駅で梅田ガード下B級グルメ街の饂飩喰らって、八重洲通りを歩いて佃縦長屋まで戻って参りました。Qソレイユのロビコン、32席くらいの客席のうち、なんと10席がオジサン!これって、この類いのイベントとしては異常な比率ではないかい。
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弦楽四重奏オタクご隠居パワーなのか、それともソレイユ・ラブな方々がそれなりにいるのか?

会場は、なんだかチェロがとっても響く空間で、後ろのピアノの蓋を開けて反響板のようにしているとはいえ、なかなか難しい場所でありました。ま、立ち見含めると100人を越える人に新生ソレイユを聴いて貰えたのだから、やった意味はあったのでしょう。

さて、働くぞ。

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中締め~来なかった団体のこと [弦楽四重奏]

今、名古屋を過ぎました。12泊の大阪いずみホールを見下ろす塒を出て、人身事故で大混乱の大阪駅でなんとかデカイ荷物(実質、洗濯物が詰まっているだけ)を引っ張って乗り換え、新大阪から東海道を帝都に向かっております。今日は午後7時から大曲のトッパンホールでザイーハSAXQとアイズリQが弾きます。連中も、この何本か後ろの新幹線で追いかけて来ている筈。

てなわけで、3年に一度の大坂夏の陣が終わり、2週間弱を挟んで、戦場は大阪城外堀から遙かロンバルディア平原はレッジョ・エミリアへと移動します。例年のことながら、もうちょっとなんとかならんもんですかねぇ。今回は大阪がちょっと前倒しにする決定をしてくれたもので、幸いにも大阪とは思えぬ爽やかな空気の中での闘いとなったのは有り難いことでしたけど。

この10日ほどの間に、物理的に処理しきれるのかと思うほどの作文作業、校正作業などが山積みになっていて、当電子壁新聞も滞ること必至でありまするが、ま、別に誰が困るわけでもない。古い記事がさらしものになってても、呆れてやって下さいませ。死なないように祈ってくれ、とは望みません。お前なんでさっさと死んじまえ、と思ってる方もいっぱいいらっしゃるでしょうから。

ホントは車内で最低でも1本仕上げたかったのだが、どーにも身体が動かぬ。んで、どーでもいい中締め話。

今回の大阪大会弦楽四重奏部門、結果とすればいかにも大阪らしい、極めてバランスの良い結果が出たと言えましょう。順当すぎて拍子抜け、なんて酷いことを仰る裏方スタッフさんもいらっしゃったけど、なんせこのところ数年、世界のメイジャーな弦楽四重奏コンクールは「なんじゃこりゃ」とか「おいおいおいおい」とか「気持ちはホントに判るけど、やっぱりそれじゃマズいだろーに」とか「あああああ、やっちゃったか、〇〇先生(〇〇市、はたまた、〇〇国)」って結果が相次いでいたので、こういうまともな結果が出ると驚いたりしちゃう。

今回の大阪大会の最も顕著だった特徴は、「参加アンサンブルが若い」という点にありました。アンサンブルのコンクールにも、所謂年齢制限があります。大会によって個々人の年齢に制限がある場合と、総合年齢に制限がある場合とがあり、その辺りを細かく話し出すと東京まで到着しそうなんで、ま、ともかく、そうなっているとだけ記しておきます。ぶっちゃけ、アイズリQが昨年のバンフを受けていないのは、個々人の年齢制限に数週間引っかかってしまった奏者がいたからだそうな。前回のレッジョで優勝したケレマンQがチェロのお嬢さんだけが異常に若かったのは、トータルでの年齢制限だったのでそれをクリアーするためだ、なんて嘘かホントか判らぬことを言われているし(現在はオッサンのチェリストに交代して活動中)。

で、弦楽四重奏のコンクールでは、結成して数年の団体と、同じか中核が変化しないメンバーで10数年も活動している団体とが、一緒に争うことになる。あたしらは勝手に「若手団体」と「シニア団体」とか呼んでるわけだが、アンサンブルの熟練度はもう別ジャンルとして扱っても構わないような、ってか別ジャンルにしないと可哀想、ってくらいの差が誰の耳にも明かな場合が屡々。お前ら稼ぎに来たな、ってのがミエミエな団体があるのも普通のことだったり。

ところが、一昨年のメルボルン大会での苦労人ノガQ宿望の優勝を最後に、そういうシニア団体が本選まで残らない、という事態が続いていました。特に昨年、4つも重なってしまったメイジャー級の国際弦楽四重奏コンクールで、その傾向がハッキリ出た。

今回の大阪は、なんとなんと、そういうコンクール界でのシニア団体が、ひとつも受けに来ませんでした。ぶっちゃけ、こっちが拍子抜けするくらいでした。それどころか、来月早々に始まるレッジョの大会にも、参加者リストにそういう団体が見当たりません。なんなんねん、みんな昨年でよっぽど懲りたのかいな。

その意味で、今回の大阪は「2010年以降に活動を始めたアンサンブル」という応募規定があったのかと思っちゃうような大会でした。そして、極めて興味深いことに、優勝したのは「音楽家としての経験をそれなりに積んだ上で、2010年以降にアンサンブルとして活動を始めた」団体だった。

なかなか味わい深いなぁ、そういう風に考えると。

ちなみに、昨年の彼方此方の国際大会で優勝という結果にまで至らず、過去の例ならば優勝狙いで大阪を受けに来ていたろうし、レッショとの掛け持ちもなんなくやりそうな「2017年シニア団体トップ・スリー」を敢えて挙げれば…

ムハQ、アリスQ、ジョコーソQ

でんがな。トップ・スリーどころか、もっといっぱいあったようにも思えるけど、ま、ともかく、そろそろどっかで優勝してコンクール時代を卒業させてあげたいなぁ、と思っちゃう団体の筆頭格として思い浮かぶのはこれらの名前です。これらの名前、覚えておいて損はないと思いますよ。

そんななかで、明日、藝大がジョコーソQの演奏会をやって下さるのは、ホントにラッキーとしか言えない。フランス系の団体ならば、アマデオ・モディリアーニQみたいにラ・フォル・ジュルネの常連となってスターになるという手もあるのだけど、それ以外の文化圏では、コンクール卒業後くらいのキャリアの団体がいちばん接し難くなる。

おっと、もう目の前に夏の姿になりつつある富士山が広がってます。与太話はこれくらいにして、ちょっとでもお仕事を進めましょう。何を言いたいかと言えば、「コンクールの結果というのは、あくまでもキャリアのスタートでしかない、勝ったら勝った、勝たなくてもそれはそれ」ということ。いろんなキャリアの造り方がある。自分らが何をやりたいかがハッキリしていれば、ま、なんとかなるもんはなんとかなる。

うううう、貴重な時間を無駄話で費やしてしまったぁ…

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今日明日のアイズリQ演目発表 [弦楽四重奏]

本日22日午後7時から大阪いずみホール「第9回大阪国際室内楽コンクール」、明日23日午後7時から東京は大曲のトッパンホールで開催される優勝団体記念コンサートで、優勝したアイズリQが演奏する曲目が先程発表になりました。

◆22日いずみホール:ベルク作品3、ベートーヴェン《大フーガ》

◆23日トッパンホール:ベートーヴェン作品130(終楽章《大フーガ》)

なお、両日共に演目は演奏者が決めたのではなく、コンクール審査員団からのご指名です。要は、「こいつらは今回の大会でこの曲で勝ちました」と審査員団が教えてくれてるようなもんですな。

ともかく、全作品とおして、「音楽を作るモチーフをどう扱うか」という当たり前のことが極めて明快に出来ている演奏で、特にベルクはあのモチーフぐちゃぐちゃいじいじ弄りまわしているうちに感情や情景が推移していき…って様子がよーくわかる。ホントは、2次予選でやった、このあとにシューマンの3番の弦楽四重奏曲が来る、ってプログラミングだと、意図がもっとはっきりするのだけど、本日はサクソフォン四重奏団と一緒の演奏会なので、そういうわけにはいかないのが残念。あ、サクソフォンの演目、知らんぞぉ。ま、「弦楽四重奏」のカテゴリーだからいいかぁ。

先程、アブダビ以来1年と1ヶ月にアイズリさんたちと話をしたんだけど(ってか、考えてみたらちゃんと「インタビュー」という形で話したのは初めてだわい、なんせ大会期間中は「おおい、生きてるかぁ」くらいしか話するわけにいかんですからねぇ)、ひとつ事実関係で誤解していたことがあったので慌てて記しておきます。

ええ、小生は過去にアイズリQの経歴を紹介するときに「カーチス音楽院が最初に作った学生レジデンシィで、昨年の初夏にカーチスを終え、今はNYC拠点で活動している」と記したり言ったりしてきました。さっき、ちゃんと話を聴いたら(酒飲みながらじゃなくて、ってこと)、この表現で間違いはないものの、誤解を与えるなぁ、ということが判明したのでありまする。

つまり、彼女らは「フィラデルフィアのカーティス音楽院のレジデンシィ(フェロー)を2014年から2016年まで勤める」というのは正しいけれど、「カーティスの学生により結成され…」というわけではないそうな。彼女らが2012年に弦楽四重奏団として始め、「藍刷」を団体の名前に選んだのは、ラヴィニア音楽祭でのことだったそうな。もうその時点で学生ではなく、若いプロの演奏家として活動を始めていた。だから、彼女らはコンクールを受ける年齢制限ギリギリのメンバーがいたりもするわけであります。

つまり、弦楽四重奏として習った先生はいないといえばいない。「学校で出会った4人の仲良しが始めた」とか「授業で先生からレッスンを受けるためにクァルテットを結成したのが始まり」とかいう「あいつらはコルバーンのエベネ教室の奴ら」とか「イェール大学のブレンターノの弟子」とか「NECでニックとかカッツさんに見てもらってる連中」とかいうのではない。強いて似たようなキャリアの団体を挙げれば、そう、もうすっかり出来上がった演奏家たちがマールボロ音楽祭で出会って結成されたグァルネリQとか、最近ではエッシャーQとか、そういうキャリアの積み方をしてきている。だから、昨晩も、目出度いパーティの真っ最中、ましてやメインゲストなのに、こそこそと隅っこの方に集まってメモを取り出した審査員のチリンギリアン氏から細かいアドヴァイスを受けてました。
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なんせ、ベートーヴェンで第1ヴァイオリンを弾いているミホさんとチェロのカレンは、昨年、エクがベートーヴェン全曲をやってる裏番組として隣の大ホールでやってた辻井&オルフェウス室内管のメンバーだったわけで、ミホさんはベートーヴェンの協奏曲ではコンミスだったそうな。室内楽お庭、磯村さんとか聴きたいけど自分らが同じ時に弾いてるので残念、って終演後に大馬鹿成るで麦酒飲みながら喋った。昨年、NYに出て来たところでそれぞれの人生の選択があり、そこから加わったアリアナも、ブルックリンライダーズと弾いてタールって、完全にNYCの若いキャリアのある演奏家だし。

てなわけで、そういう人達が集まって、それでやっと「キャリアの第一歩」なのだから、ほんにまぁ、弦楽四重奏会社ってのはたいへんな商売だわなぁ、とあらためて思わされる初夏の大阪でありましたとさ。

ともかく、お暇なら、いらっしゃいな。無論、11月21日サルビア、23日のトッパンも決まっておりますので、そっちも宜しく。…って、フランクフルトのクスQのベートーヴェン・チクルスと重なってないか、ちょっと心配だぞ。

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コンクール参加団体・卒業団体 [弦楽四重奏]

いよいよ本日から大阪関西国際空港に「第9回大阪室内楽コンクール&フェスタ」の参加団体が到着し始めます。まずは夕方の第1部門弦楽四重奏の演奏順籤引きに向け、弦楽四重奏団が到着。もうオープンにしてもいいでしょうから記しますと、キャンセルがあり参加が7団体になりました。まあ、最近は「参加団体はコンクールが成り立つ最低限の数にまで絞り、来た連中にはいっぱい弾いて貰う」という、コンクールというよりも「若手弦楽四重奏フェスティバル」みたいにする傾向がはっきりしていて、そういう意味では世界の流れにこの大会もしたがっている、ってことでんなぁ。現実問題として、ヴァイオリンのコンクールみたいに30以上の団体が1次審査に出て、1曲弾いてハイ終わり、ってやり方をしていた90年代初めまでのロンドン大会など、口の悪い地元評論家連中は「この大会は2次が終わるまで聴きに来る必要はない」なんて酷いことを言ってメニューイン御大の執事さんをムッとさせてましたからねぇ。

なんであれ、大阪大会に関しましては、こちらで公式な情報提供が成されますので、当電子壁新聞なんぞを眺めるより、こっちをブックマークしておいてくださいませ。
http://www.jcmf.or.jp/compefesta2017/
宜しく。なお、小生は主催財団の公式報告書執筆という仕事をしにいくので、当電子壁新聞は非公式なネタ話を記すかも、という感じになります。悪しからず。

というわけで、洗濯をする時間があるか判らないので10数日分の着替え突っ込んで膨大に膨れあがった荷物転がし、珍しくも新幹線で関西に向かう前に、戻って来た直後の帝都でのイベントをひとつご紹介。こちら。
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http://www.geidai.ac.jp/container/sogakudo/56524.html
ご存知の方はご存知、ってか、まああまりご存知の方はいらっしゃらないかもしれないけど、2010年代の初めから半ばまで、世界中の国際弦楽四重奏コンクールのファイナリスト常連だった連中。昨年のボルドーではムハQと共に勝ちを狙ってきたのだけど、審査方針がはっきりと「若手評価」に触れたようで、涙を吞んだ。

これを期に、もうコンクールは卒業ということになったようで、ジョコーソ会社としてもいろいろあったみたい。ヴィオラ君が交代、お嬢さんが入ったようです。ま、弦楽四重奏コンクールでファイナリスト常連になるくらい連中なら、オケの首席クラスのオーディションで通る可能性は高い。ヨーロッパのオケはオーディションの年齢制限がありますから、30代始めくらいで人生の決断をせねばならない、ということ。

コンクールの時代を終えたばかりの外国ベースの団体というのは、日本では聴く機会が最も少ない連中です。その意味で、このコンサートは貴重な機会なんで、お暇な方は是非どうぞ。っても、クァルテットちゃんと弾かせてもらえないんだわなぁ。別のコンサートがあるのかしら。

さて、そろそろ東京駅に向かうかぁ。電源がある右側窓際席を取らないとならんからなぁ。全部の席に電源がない優等列車って、ワールド・スタンダードから見ると…

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レッジョの参加団体出ました [弦楽四重奏]

完全に自分の為のメモ。

連休が明けると、「大阪国際室内楽コンクール&フェスタ」でべったり大阪に貼り付き。それが終わって帝都湾岸に戻ってくるや、殆ど物資供給と栄養補給(実体は地獄の作文&校正ウィーク)の1週間ちょいを挟み、6月頭からはレッジョ・エミリアのパオロ・ボルチアーニ国際弦楽四重奏コンクール、ボルドーの弦楽四重奏フェスティバルと弦楽四重奏漬けの日々が続きます。5月11日から6月20日まで東京湾岸&新開地葛飾のホームベースを離れる実質6週間弱のツアーということになる。うん、最近突然日本のマスメディアを賑わすようになった「空母打撃群」の遠洋航海ひとつぶんくらいだわい。

んで、その後半の山場、レッジョ大会はどうにも情報がいーかげんなのだが、やっと参加団体が判りました。こちら。
http://www.iteatri.re.it/Sezione.jsp?idSezione=4748

ベッタリ貼り付けると…

Adorno Quartet, Italy
Altius Quartet, U.S.A.
Berlin-Tokyo Quartet, Japan / Israel / Germany
Cosmos Quartet, Spain
Furiant Quartet, Italy / Romania / Slovenia
Hanson Quartet, Great Britain / France
Indaco Quartet, Italy
Lyskamm Quartet, Italy
Omer Quartet, U.S.A. / South Corea

以上、9団体でありまする。昨今のアンサンブル・コンクールの流れに沿って、参加団体は極力絞って主催側の負担を減少し、そのかわり呼んだ団体にはいっぱい弾いていただこう、ってやり方はここも同じですね。まあ、今回は見事に大阪と被ってないなぁ。このコンクールでこんなに地元団体が参加を認められたって、過去になかったことじゃないかしら。やっぱり大会の空気がちょっと変わってきてることは確かだなぁ。

ベルリン東京がひとつの軸になってまわりそうですから、日本の、ってか、札幌の皆さんにも目は離せないでしょう。6月末のふきのとうホール公演が凱旋公演になるか、請うご期待。多分、ストリーミングもあるでしょうし。相変わらず始まりが遅く、夜が遅いイタリアらしい大会となるだろうから、時差がちょっと厳しいだろうけどさ。

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ジョン・アダムス弦楽四重奏第2番についてなど [弦楽四重奏]

本日、今や関東地区に於ける弦楽四重奏の聖地となった横浜の東端、鶴見のサルビアホールにて、満員の聴衆を集め、ジョン・アダムスの弦楽四重奏曲第2番の日本初演が行われました。
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これが書かれたときのご報告。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2014-12-24
演奏したのは、言うまでも無く、アダムスとは関係の深いアタッカQでありまする。

数年前に発表されて、「ちょっと長いけど、それなりに良い曲じゃないか」と評価されている第1番に続くアダムス2曲目(といっても、弦楽四重奏のための舞曲集がありますが)の弦楽四重奏曲、その間に世界的なヒット作品となっていて、この先、常設弦楽四重奏団をオケの定期に招く際には定番になりそうな「弦楽四重奏と管弦楽のための《アブソリュート・ジェスト》」を挟んでの創作ということで
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2014-08-20
中身としてはどんなことになってるやら、楽しみであったわけでありまするが、ま、結果から言えば、直接は関係はない。とはいえ、内容的にはやっぱりがっつりとベートーヴェン繋がりでありました。アタッカQセカンドの徳永さんに拠れば「今、アダムス氏はベートーヴェン中毒なんです」とのこと。

2つの楽章から成る20分程の作品で、両楽章共にベートーヴェンのピアノ・ソナタ作品110のふたつのモチーフから始まり、変容していく、という音楽。第2楽章の終わりには《ディアベリ変奏曲》からの引用も聴こえるし、アタッカQの皆さんに拠れば、第九のモチーフじゃないかなぁ、なんて思える部分もある。
とはいえ、古典派、ロマン派的な意味での「変奏曲」ではありませんし、使われる引用箇所も誰でもそれと判るテーマそのものなどではありません。ですから、いくら待っても「♪てらら・とんとんとん・てららららぁ」なんてメロディは出て来ませんから、期待しないよーに。それっぽい音型が、ミニマムと言われても言い返しようのない繰り返しの中で、弦楽四重奏の響きにぐにゃぐにゃに歪んでいく、って音楽です。

なんせ楽譜が手元にあるわけでもない状態で練習を眺め、本番を聴いただけなので、果たして作品から来る印象なのか、アタッカの演奏がそういうものなのかなんとも判然としないところはあるのだけど、とても興味深かったのは「fやpで表記される音量の変化というより、強度の変化としか言いようが無い響きの変容」が極めて重要な要素になっていたこと。しばしば古典派のマスタークラスなどで、偉い先生が「ダイナミックスの質の違い」ということを盛んに仰ることがありますけど、ま、もの凄くモダンな意味だけど、同じような「音色感と一体となったダイナミックス」の多彩な変化がかなり本質的な部分になっているなあ、と思ったでありまする。

なお、昨年の初演以降、アタッカと並ぶアダムス作品の特別な解釈者と作曲者が認定しているセント・ローレンスQが演奏圏を独占していたそうですが、それが切れ、早速アタッカQも演奏を始め、今回は2回目だかの演奏だそうな。無論、アダムスからのレッスンというか、共同作業は行ったそうで、練習の時も、「この部分はもっともっと、って言ってたよねぇ」などという声がステージから漏れておりました。ちなみに、まだ楽譜は出版されておらず、セント・ローレンスQの初演からアタッカQの演奏の間でも随分と弄られた部分があrそうで、本日の日本初演はことによると将来的に出て来るであろう出版譜とはちょっと違う、改定途中の版だった可能性も高いです。その意味では、本日聴けた方は、貴重な経験をなさったかも。

この先、様々な団体が演奏するかどうか、ともかくリズムの把握がきちんとしていないとグズグズになるし、なんせ一度落ちると直すところが全くなさそうなむずかしー曲みたいなので、果たしてポピュラーになるやら。過激派アタッカじゃない演奏だとどんな風に聴こえるか、ちょっと想像がつかないなぁ。

[追記]

立ち話でのアダムスに関するネタをふたつ。

◆今、アダムス関連で最も話題の、秋にSFオペラで初演が予定されている新作《大西部の娘》ですが、既に無事に作曲は終わっているそうです。

◆アダムス現在鋭意作曲中なのは、なんと、いよいよピアノ協奏曲だそうな。「誰が初演するんだろーねぇ」というのが専らの話題でありました。

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