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錦帯橋空港は駅から歩いて行けるのじゃ! [たびの空]

庄原中学でアイズリQと暫しの別れをした後、東京湾岸佃縦長屋で同居させていただいている肩身の狭いますおさんたるやくぺん先生、ここまで来ているならば家庭内ヒェーラルキー頂点に君臨するお義母さんの故郷まで30キロ程。駅前の庄原バスセンターから毎日数本あるバスで1時間くらいで行けるとなれば、墓参りくらいしてこないわけにもいくまい。てなわけで、午後2時過ぎのバスに乗り込み、延々と中国山地に分け入り、なんのかんのなんのかんの、ことによるとかつては三次から1時間半以上はかかったという県境の町に唯一あるという民宿に泊まらねばならぬ事態も考えられたが、数年前に通った中国山脈貫く陰陽横断道が町の隅っこをかすめているお陰で、無事に墓に手を合わせ、誰もいない母屋までいってご挨拶だけし、日の暮れる道を「道の駅」まで延々と歩き
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広島駅新幹線口往きバスになんとか間に合い、無事に夜の8時には広島市内まで到達した次第。

上手くいったからこそ良いようなものの、途中、どういうことになるか判らなかったので、帝都に向かう飛行機は翌日夕方の便、それも貧乏故に当然ながらFIX。かくて、秋も終わりの感謝祭前の週末土曜日を、岩国市内で過ごすことに相成った次第でありまする。帝都に戻れば、コンサートやらシンポジウムやら、山のように選択肢があって困るような日だったんだけどさ。

※※※

さても、岩国であーる。さあどーするどーする。山陽地方の秋の終わりに映える紅葉を背景に、錦川に麗しく映る錦帯橋!はたまた、ちょっと戻れば安芸の宮島だってあるわけだし、まる1日あるんだから知る人ぞ知る日本を代表するデジタルアートの聖地、山口情報芸術センターにだって行ってこられるだろう。なんだか今、タルコフスキー関連の上映をやってるようだしさ。
http://www.ycam.jp/

とまあ、いろいろ考えはしたものの、昨日までの晴れ渡った秋空ならともかく、冷たい雨が落ちてきそうな中途半端な曇り空。芸術センターは調べたら同じ山口県とはいえ広島県境の岩国からはかなり遠いようだ。そうだ、岩国といえばシンフォニア岩国じゃあないかぁ。土曜日の午後なんだからなんかやってるだろーに…ってわけで調べてみると、岩国駅から市街地とは反対の海側に出て徒歩5分程のこのコンサートホール、毎年正月にはニューイヤーコンサートでヴィーン・フォルクスオパー管だってやってくるというのに、このところの出し物ったら、近隣中学高校のブラスバンドやら合唱やらの発表会ばかり。明日日曜日は「この世界の片隅で」上映会がある、ってのもなんだかなぁ。

ええい、もう面倒だ、なにも考えず、ホールの向こうの岩国錦帯橋空港ターミナルまで行き、喫茶店にでも陣取って、上がり下りする機械鳥眺めながらチリンギリアン先生、トロンハイム音楽祭ディレクターなど、やっつけなければならぬテープ起こしを壮大に行うかぁ、とやけくそな気分になったのであった。

かくて、昨晩、県境の道の駅から広島市内に向かう高速路線バス車内から予約した1泊素泊まり4500円也の駅前ビジネスホテルを出て、みょーに視界は良いものの低い雲が被る空の下、来週末の新駅舎使用開始と共に閉鎖になると記された長大な駅東西連結歩行者トンネルを延々と歩き
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錦帯橋空港と掲示がある方に向け、かつての国道2号線バイパス(たぶん)を南に歩きます。数ブロック行くと、おお、これがかのシンフォニア岩国っ!
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山口県の中高校ブラスバンド少年少女は、こんな立派なところで発表会が出来るのかっ。スゴいぞ、岩国、えらいぞ、当選挙区選出の代議士、我らが岸元総理孫、アベ現そーり実弟様ぁ!
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ホールに並ぶ立派な市庁舎前の道を少し南に向かえば、錦川河口に広がるデルタ北を仕切る今津川を渡り、右手に秋の長州の山並が広がる。
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そのまま橋を越え、道路指示の仰るとおりに曲がって
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あとはひたすらまあっ直ぐいけば、そこはもう岩国基地。来月にも厚木から引っ越してくる空母ロン艦載機部隊のご家族がお住まいになるアパートがジャンジャン建てられているフェンスの隅っこを切り取って貫く道が、岩国錦帯橋空港ターミナルへと続くのであった。
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なんのかんの、岩国駅から徒歩にして20分くらい、737クラスの定期便が毎日首都と5便結んでいる規模の空港で、その名を冠する都市の中央駅から歩いて来られるなんてとこ、他にあるかい。そおねぇ、タシュケント空港くらいかな。

到着した岩国錦帯橋空港ターミナルビルは、左手にチェックインカウンターがあり、正面にセキュリティ入口があり、右手にお土産屋なんぞがあるばかり。2階もあるのだけど、100円也の有料展望台が設えられているのみ。驚くなかれ、日に一便の那覇便含め6便がちゃんと飛んでる空港なのに、喫茶店もレストランもありません。お土産屋さんの奥に「珈琲300円、麦酒500円」だか貼ってあって、頼むと、コンビニ珈琲みたいなものを入れてカウンターで手渡してくれます。待合室はないけど椅子が並んでるところはあるので、そこに座って飲んだりは出来る。
http://www.iwakuni-airport.jp/floormap/
いやぁ、常日頃「デカイ空港は嫌いだ、空港は小さければ小さいほど良い」と叫んでおりますが、その意味では、中央駅から歩いて来られるし、ゲートはひとつしかなく絶対迷うことなどあり得ぬ、必要最低限な設備のみ。コンパクトこの上ない、こんな良い空港はありませぬっ!それに、何だか知らぬが、やたらとピカピカ綺麗だしさ。

さても、それから数時間、電源も屋根もちゃんとある誰もいない有料展望デッキ(ないのは、眺めるべきひこーきくらいじゃ)を占領し、ためてしまった細かい仕事を延々と処理して
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売店で買った「錦帯橋錦寿司弁当」なるものを喰らい、それでもまだまだ時間があるぞ。では、ターミナルを出て、岩国最大の観光地のひとつ、岩国基地北端マシン猛禽観察所まで堤防の上を延々歩きましょーか。
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巧みに釣りをするほんまもんオスプレイやら
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部下のヤンキー猛禽類共は塒の中でスヤスヤ寝てる土曜日なのに、世界に冠たる最強アメリカ海兵隊海外最大の航空基地指令専用機が降りてきて、するすると塒に入り、整備員もいないままに運転手(まさか司令官さん御本人?)が勝手にコックピット開けて、降りて、おうちに帰っていくのを遙か眺めたり
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滑走路横の工務店親爺やら、愛媛から軽自動車転がしてひこーき見物に来てるお嬢さんらとバカ話したり、それなりに楽しい観光の午後を過ごしましたとさ。最後は、愛媛ねーちゃんらに空港ターミナルまで送ってもらったりして。

かくて岩国錦帯橋空港、やくぺん先生的には文句なしの5つ★空港でありまする。遙か山の中、ここはどこじゃの新広島空港の日ではありませぬっ!

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藍刷に染まる紅葉のたび [たびの空]

今、明日からの動きを関係者の皆様に連絡したら、流石にあまりのアホさ加減に自分でも爆笑してしまった。なんせ、基本的に一銭の金にもならぬ単なる「見物」なんで、経費は極力削減。じゃあスタッフに同行しちゃえば良いじゃないか、とお思いでありましょうが、一応、今回の「第9回大阪国際室内楽コンクール&フェスタ アイズリQグランプリ・コンサート」の中でも最も日程移動ともに厳しいところをわざわざ選んで眺めに行く野次馬なので、スタッフに迷惑をかけるわけにはいかぬ。結果として迷惑をかけるにしても、一応は「迷惑はかけずに動ける」というこっちの目論見は示しておかねばならない。

てなわけで、こんな日程。なお、庄原でのアウトリーチの後は、小生は全く個人的な家庭の用事での別行動となり(まあ、それもあるから行く、というところもあるのだけどさ)、帝都に戻るのは土曜日の夜。で、日曜日の葛飾オフィス柿の実採り入れ祭りに臨む次第でありまする。

現時点で発表出来る日程は以下。紅葉シーズンだからか、はたまたなんかあるのか、まさかノリテツさんが大挙訪れていることはないと思うが、鳥取と庄原、宿がまるで取れず、最悪、スタッフの部屋に簡易ベッド入れるしかないか、という状況でした。なんとか駅前カプセルホテルと小さな商人宿を確保出来たのはラッキーと言えましょう。はい。

◆15日(水) ANA羽田9:35→鳥取10:55
鳥取市文化ホール 18:30 アイズリQ鳥取グランプリ・コンサート
http://www.nkt-tv.co.jp/plan/entry/10126.html
宿泊:駅前某カプセルホテル

◆16日(木) JR山陰本線鳥取駅7:07→9:22米子駅9:36→10:29宍道駅JR木次線11:18→14:33備後落合駅JR芸備線14:43→15:27備後庄原駅
庄原市民会館 18:30 アイズリQ広島グランプリ・コンサート
http://www.htv.jp/event/event-list/171116.html
宿泊:庄原市内某商人宿素泊まり

◆17日(金)
庄原中学校 昼 アイズリQアウトリーチ演奏会

◆18日(土)
ANA岩国→羽田

この日程の最大の肝は、「ホントに用事があって交通機関として木次線を利用する」というところですなぁ。無論、コアな鉄道マニアさんからは「どうしてそこまで行くのに三江線に乗らないのだ」と突っ込まれるでありましょうが、なんせ三江線、交通機関としてはとんでもない「祭り」状態になってるそうなので、敢えてパスです。
https://trafficnews.jp/post/79010
http://noritetsu.net/shuchakueki/sankousen-hotel/
紅葉の季節の木次線も、冗談じゃなく大変なことになってそうな気がするけど…まあ平日だから大丈夫だろーなぁ。うううん。ここで遅れがあったりして芸備線に乗れないと、とても困ったことになるぞ。ま、バスがあるだろうけどさ。←この気持ちが地方ローカル線を淘汰させる…

庄原からは路線バスで島根との県境に向かい、その晩は未定。土曜日に広島空港ではなく岩国から戻ります。広島空港と岩国基地って、時間的にそう違わないし、スプリング・じゃぱんさんが思ったほど安くないし、日本海での空母打撃群3つ動員するやたらと見かけは派手だけど実質なにをやってるわけでもないこけおどし大演習は終わっているサンクス・ギビング前の土曜日だからヤンキー猛禽類も静かにしてるでしょうし。

昨年のイースター頃には灼熱のアブダビを動き回ったアイズリQ、今回は秋の麗しい日本の大自然をバックに、ビシッとした音楽を聴かせてくれることでありましょうぞ。各地の方々は、請うご期待。なお、来週のサルビアホールはもう完売だそうな。

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六本木丘陵総司令官閣下帝都来訪騒動 [たびの空]

カテゴリーが判らぬので、ま、「たびの空」かな。あたしの、じゃあないけどさ。

ぱっさりと晴れ上がった秋の日曜日、大川端縦長屋から臨む帝都上空は、朝からなにやらおかしな空気が漂っておるぞよ。午前11時前には、目の前の銀座上空を日本国政府VIPヘリが足を出しながら高度を下げてくる。
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半年くらい前に我が縦長屋の真ん前の鉄砲洲に36階建て縦長屋がドカンと生えて、総務省から総理官邸のヘリポートが見えなくなっちゃったんでよーわからないが、なんにせよ霞ヶ関界隈に降りて行ったよーであーる。大川には、見慣れぬ海保の高速ボートも走ってるし。

その後、遙か東京都下の治外法権米国飛び地YOKOTAに米合衆国三軍を統括する総司令官殿がご到着になり、ヤンキー兵隊共前にカンペかざしての三流選挙演説みたいなことやってるのをAP通信のライブストリーミングで眺め、ジェスマイアー版《モツレク》の楽譜をプリントアウトしたらなくなっちゃったインクを買いに有楽町ビックカメラに行ってくるベーか、と出かけ、佃堀でボラの大群を前に奮戦する鷺さんと
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その漁場の上1000メートルほどを警視庁のイロコイがグルングルンまわっているのをぼーぜんと眺め、月島駅から地下鉄で有楽町、さっさと用事を済ませ、こんなに天気が良いのだから日比谷公園の池のカワセミくんが戻って来ているか、ちょっと覗いていくべーかい、とマンモスフラワーが沸いて出た辺りに向かうと…
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おやまぁ。これはなかなか大変だ、果たして先週の共産党大会警備の天安門周辺と比べると日本国公安はどんなもんじゃろか、ちょっくら眺めてやるかい。なんせ、ここは我が輩の納税国、この警備の連中だってあたしの税金でやってるんだから、様子を眺めるくらいの権利はあろーに。

んで、ともかく数十メートル毎に警官が立っている日比谷公園抜けて(池の畔に長いレンズ立ててるカメラマンが何人かいたので、どうやらカワセミくんは戻ってきてるみたい)、警察車両がズラリと並ぶのに呆れながら虎ノ門近辺まで歩き
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都バスに乗って、何故かトランプ来日に抗議するのではなくロシア大使館前で気勢を上げている右翼に邪魔されながら六本木に到着するのであった。

さても、地図を眺めるに、六本木ヒルズ上層階展望台から帝都上空にマリーンワン以下海鷹黒鷹軍団が乱舞するのを眺めるのが最も見物らしい見物なるのは誰が考えても判りきったこと
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とはいえ、展望階はものスゴい長いレンズを抱えたマニアさんで溢れているだろう。ことによると、警官が北側をブロックしている可能性も高い。それならいっそ、「連休最終日の午後に六本木ヒルズで楽しむ人々と、過剰なほどの警備の警官らと、過剰な程の報道ヘリ乱舞の上を突っ込んでくるマリーンワン」を日常視線から全て眺め、この世界の多彩さ、不条理さを、目の当たりにすることにしよーではないかっ。うん。

かくて、バス通りから六本木トンネルに曲がる交差点の上、六本木ヘリポートから直線距離にして300メートル以下なれど、間にテレビ朝日のビルなどがあって青山墓地方向からアプローチするマシン猛禽類はほぼ見えそうもない辺りに陣取ります。眼下には、もう何人いるか判らないほどの警官がいるんだけど、それを遙かに超える数の日曜午後のメイジャー観光地で楽しむ世界各国から訪れた善男善女の群れ。既にもうこの違和感だけで、充分にみょーてけれんでありまする。

目の前には、かつて226決起部隊が出発した旧跡たるヘリポートを中心に、国立新美術館、根津美術館、有栖川公園の上を橫田のイロコイが高度300メートルくらいの低空でグルングルンまわってます。
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更に上空1000メートルくらいには、警視庁の警邏ヘリが舞っている。やがて新宿の方から日テレやらの報道ヘリがやってくる。

眼下では、バス通りを赤坂方向からマラソン先導をするような警察バイクがうーうー呻りながらやってくる、あ、六本木ヘリポートの真下を通るトンネルへの信号が全部赤になったぞ。
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程なく、座間の黒鷹2機が真っ直ぐ埼玉方面から突っ込んで来て、六本木ヘリポートに着陸。
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やっぱり、この場所は高速道路で死角になってよく見えないので、警備の警官もカラッポだったんだなぁ。首都高から六本木ヘリポートが一瞬だけ眺められるところ、つまり、あたしらが最も日常的に「帝都中枢の米軍基地」の存在を感じられる場所なので、敢えてここに陣取ったんだけどさ。

そいつらが直ぐに出て行くと、意外にも有栖川公園方面から六本木ヒルズの向こうをかすめるように、マリーンワンが降りてきます。
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周囲はギャラリーでいっぱい。無論、殆どの人々はなにあったか気にもせずに六本木ヒルズの方に向かうのだが、なにが起きているか判っている人もそれなりにいるようで…この辺り、周囲の人々とどんな話をしたかは、ま、敢えて記しません。ただ、「俺たちがワシントンDCでトランプ抗議デモやったときの写真がこれさ」とiPhone内の写真を見せてくれるにーちゃんたちと大いに盛り上がりつつ、米三軍総司令官様の到着を待つ。

ほどなく、先触れの同型機よりもちょっと渋谷拠りのアプローチで、紛う事なき総司令官様がお乗りになったマリーンワンが、第7艦隊総旗艦所属の海鷹くんを率いて帝都中心の治外法権米国飛び地にやってきたぁ。残念ながら、やっぱりあたしらがいた場所からは、帝都中心部到着の瞬間は見えませんでしたです。

おっと、これまた埼玉方面から、日本国VIPヘリ編隊が六本木ヒルズをぐるりと巻くようにして官邸に向かう。明らかにアベちゃん号でありますな。
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目の前の道路はさっきから通行止め状態が続き、ヘリポートから司令官様のお車が来たら万歳するなりブーイングするなり、ギャラリーがそれぞれに身構えて待っていると…あれ、今、高速をなんかデカイ車が行かなかった、あ、あれだあれだ、みえなかったぞぉ、わからなったぞぉ、ワイワイがやがや…

あっと言う間に下道の封鎖が解除され、あっと言う間にいつもの日曜の午後が戻る六本木ヒルズの上空を、官邸に偉い人を降ろしお仕事を終えたシン・ゴジラに真っ二つにされた筈のVIPヘリが、ぐるりとまわって塒の木更津へと去っていったのであったとさ。

全く質の異なる「現実」がごろんごろんとブロックで放り投げられ、どーしていいか判らないうちに、釣瓶落しに帝都の秋の日が暮れていく、ああ暮れていくぅ。

北と東の京の警備の違いがどうだなんて、どーでもええわい。ふうううう…

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中国公安的パトレイバー出現 [たびの空]

怒濤の北京取材もともかく終わり、必要な写真もあとはブレーメンから来るのを待つばかりとなり、既に中華人民共和国を出国、北京首都空港のラウンジで羽田往き搭乗を待ってます。いかにも北京らしく、曇りだか晴れだかなんだか判らぬようなどんよりした空です。

今回、たまたま5年に1度の中国共産党大会にぶつかってしまい(判ってるなら避けろよと言いたいけど、大会の日程が発表になったのが数週間前で、過去はずっと11月開催だったそうな)、ドイツ・カンマーフィル・ブレーメンの北京初の(!!!!!)短期集中ベートーヴェン交響曲全曲演奏会の会場となった紫禁城ホールは道を挟んで人民大会堂の真向かい。当然、天安門に向けて周囲は言語道断空前絶後の警備で、地元の方も「あの辺りには車でも近寄らないよ」と仰る。それでも世界中、中国各地から何も考えない観光客はノンビリやってくるわけで、公安(中国では警察は公安と呼びます)や治安軍は最高度のセキュリティ対応してるところに怯まず押し掛けるもんだから、もー大変なことになる…

なせ到着当日月曜日、夕方にベートーヴェン4番と5番の演奏会のために地下鉄2号線天安門西駅(国家大劇院と同じ、党大会真っ最中の人員大会堂真ん前の駅)を出るや、いきなり通行可能な区域がテープで仕切られ、まず若い兵隊にパスポートをチェックされます。そこから天安門方向、ホールがある中山公園の入口に向けて歩いていくと、普段はないセキュリティチェックポイントが仮設されていて
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並んで、またパスポート出して、荷物をチェックされ、体中をピーピーいうマシンでなでつけられる。おいおいおい、これが聞きしに勝る、とビックリ。なんせ若い兵隊たち、やくぺん先生のベタベタいろいろ押されたパスポートがそんなに珍しいのか、おいみてみろよこれ、ってみんなで笑いながら見せっこしてるんだから。いやぁ、久しぶりに「国家元力を振り回される」って瞬間だったなぁ。

翌日火曜日は、GP眺めにまた夕方に同じホールに同じセキュリティ通って行くのだが、今度は何故かまるっきり形だけのチェックで、あっと言う間に無罪放免になる。これはこれでまた、なんなんねん、でありまする。

そしてそして、昨日午後でありまする。地下鉄の駅や車内でも習近平の記者会見が盛んに流されていて、党大会は無事に終わったようだ。となると、セキュリティも緩和されてるだろー、とK先生と天安門南のローカル観光地で国営飯屋でジャージャー麺とか点心屋でちょろっと饅頭なんぞで喰らって、ではあたしゃ、これからパーヴォ様のインタビューですから、このまま天安門前広場を抜けて中山公園に参ります、いろいろ御世話になりました…なんて歩いていると…

なんだか長蛇の列でありまする。目の前は、かの「戦車の前に立つ青年」の映像で有名な天安門広場の正にあの場所。
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その向こうには、党大会が終わって田舎に戻る代議員らのバスがズラリと並んでいる。んで、その横にこの数日で最大級の列でありまする。

いやぁ、失敗したなぁ、と思いつつも、並ぶ他に方法はない。並びます。で、列がちょっとづつ進むのを待ちます。周囲の人々は、ほぼみんなスマホ弄りながら待ってます。やがて30分くらいすると、列の先のゲートが見えてくる。
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あれ、ありゃなんじゃ?公安青年らの横に、こんな奴らがおりまする。
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おおおお、あれはだれがどうみても、「中国版パトレーバー第1世代マシン」ではないかぁあああああ!

何をやってるのかわからない、スピーカーで叫んでるでもなし、左右に首を(ないけど)振ってるわけでもない。ただ、左右の耳部分のライトを青と赤に点滅させております。なんか、しっかり悪人顔だなぁ。まるで押井漫画映画版パトレイバー第1作で暴走しちゃう悪玉新型パトレイバーみたいだぞぉ。

面白いのは、人々が特に気にもしていないこと。近付いて、しっかり写真など撮っても、公安にーちゃん、別になんとも言いません。

まあ、こういうわけのわからぬものがある、とSNSで拡散されることが公安的には抑止力になるのであろう、とは思うけど…ううん、それにしても、なんなんでしょうねぇ。いざとなると前がパカッと開いてガトリング砲が剥き出しになるとか、後ろからミサイルがせり上がるとか…

ちなみに、前にいる奴は自前のバッテリーで駆動してるようですが、後ろの奴はその辺の電源にコンセント繋いで電気食べてました。どうやら中に人が小さな人が入ってるんじゃあなさそうです。

今回の党大会騒動、いちばん興味深いのはこの中国公安的機械金剛壱号だったかもなぁ。

我が日本国警察庁がやるとすると、やっぱりぴーぽくんの着ぐるみ着せるようなソフト系、可愛い系になるのは?はたまたパトレイバーを意識したものになるのか?NECとセコムが組んで、もう試作マシンを作ってるような気もするし。

「アルフォンス」だけにはして欲しくないぞ。

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北京遙かなり(3)~嵐の羽田脱出 [たびの空]

さてもさても、ゴウゴウと窓の外で風が鳴り響く一夜が明け、午前6時前。宿から外を眺めれば、一応、京急穴守稲荷駅は電気がついているので、帝都公共交通は全面ストップということではなさそうであーる。商店街の万国旗がちぎれんばかりにはためいている中、さっさと仮の宿をチェックアウト、目の前の空港連絡バスに向かえば、おおおお、20数人乗りの小型バスは殆どがサラリーマンさん風のオッサンらで既に7割がたが埋まっています。っても、デカイ荷物を横に置いてる方も半分以上なんで、まだまだ乗れるぞ。6時半の出発時間間際に、第2ターミナルまで行くという老夫婦がやってくるが、あたしゃお節介にも「ここ、空いてますよ」と騒いでしまったが、ネクタイきっちり絞めた若いサラリーマンさんたちは誰もがスマホ弄ってて、荷物をどかしたり、ここに補助席があると言わないのはどうしてなんだろうか…
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今回の選挙の結果って、要はこういうことなのだろうなぁ、などといらんことを思ってしまう「オモテナシの国」の納税者なのであった。

さても、パツパツで走り出した空港連絡バス、雨が叩きつける穴守稲荷前を過ぎ、あっと言う間に昔の鳥居の辺りまで到達、もう目の前は空港B滑走路です。なぜか滑走路横のなにもないところで渋滞しているので、みんな朝から自家用車やらタクシーで乗り付けて国際線ターミナルで荷物を降ろしているので大混乱なのかしら、と思って入ると、なんとまぁ、B滑走路隅っこを国際線ターミナルに向けて曲がる交差点が、台風の大雨で冠水し、すっかり湖状態になっている。
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警備員さんと警官が出て、車を1台づつ誘導して渡しています。こりゃ、時間がかかるわいね。

そんないかにも台風らしい混乱もなんとか抜けて、7時前にはターミナルに到着。出発到着案内を眺めると
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やはり深夜の国際線到着は大混乱で、ハワイアンとか中国東方航空とか、深夜から早朝到着で朝一で戻るタイプの飛び方をしている便は軒並み欠航となってます。

我がANAさんは、なんせここに飛行機がちゃんと居るという利点を生かし、なんとか台風が抜けた後に定刻で飛んでやるぞ、とやる気満々。それよりも乗客がここまで辿り着けるかだ、という予想はしっかり当たっているのであーる。ま、誰だって判ることだけどね。それにしても、今朝修学旅行に出発という高校生達、どうやって来たのかしら。親が車で送ってきたのかなぁ。

ま、なんのかんの、ここまで来てしまえばあとはまな板の鯉。さっさと出国し、ラウンジに至ると、おおおお、なぜか視界は案外と良く、天樹や東京湾入口橋ばかりか、遙か筑波まで眺められるじゃないのさ。
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ビシャビシャの滑走路に、いつもは早朝5時から6時台い到着するフランクフルト便やLA便、はたまたシンガポール航空などが、8時過ぎになってドンドン降りてくるぞ。

かくて、大騒ぎの挙げ句、何事もなかったかのように定刻でANAのデッカいトリプルセブンはCランを北に向け離陸、湾岸の縦長屋は眺められたけど、葛飾オフィス上空はもう2000メートルくらいで雲の中、今世紀最大のタイフーンに背を向けるように、列島横断、半島跨ぎ、黄海上空を飛んでいつものように天津港を眺めつつ大陸に上陸、グルッと右に曲がって
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党大会で工場はお休み、空気が綺麗な晴天の北京に至ったのでありまする。

ここから、巨大な空港を脱出し、出迎えの地元評論家君に拾われ、市内に向かい、中国フィル新ホール建築現場至近のダリの彫刻実物が飾られた猛烈にお洒落なホテルでザルツブルク・カラヤン財団CEOにインタビューし
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地下鉄乗り継いで天安門西駅を出て、パスポートを2回もチェックされるセキュリティを抜け、紫禁城コンサートホールに至ることになるのだが、ま、それはまた別の話。かくて、一応は無事に遙か北京に到着しましたとさ、でこれといったオチもなく話はオシマイ。終わってしまえばそれまでのたびの空。

さあ、働け、あたしぃ!

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北京遙かなり(2)~穴守稲荷の宿 [たびの空]

なんのかんのなんのかんのあって、日曜日の日暮れ前、羽田空港国際線ターミナルまでその気になれば徒歩圏の宿におります。京急羽田空港線の穴守稲荷駅から直ぐなのだけど、徒歩3分の間にもうびしょ濡れになってしまい、「これが掲載予定誌です」と見せるために持って行く某月刊誌が濡れてしまったぁ、ええええん!
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なんでこんなことになってるのか、話は簡単で…

どうも颱風のスピードが速まっているようで、この調子だと東京首都圏湾岸に最も大きな影響を与えるのは夜半過ぎから夜明け前くらいになりそうだぞ。選挙開票速報が比例最後の議席を巡ってなんのかんのやってるくらいの時間でありましょう。となると、架線に事故が起きていないかの点検とか、颱風の騒ぎが過ぎてからになるだろーから、早朝始発からラッシュアワー前くらいの公共交通機関はストップする可能性が非常に高そーであーる。

なにしろ、うちのお嫁ちゃまが奉職する上野の杜の奥の某大学は、昨日、早々と「月曜の午前中は休講、午後からは追って連絡します」とのお達しが出てる。となれば、もうあっさり帝都の小中学校は午前中お休み、会社もまあ、無理に来なくて良いよ、となるだろー。

とはいうものの、なんせ週初めの午前中、中国各地に向かう路線を中心に近距離国際便は働くお父さんで満杯の稼ぎ時。東京湾岸がどうあろうが、お仕事先は普通の月曜日で、商談相手はしっかりお仕事しようと待ってる。やくぺん先生だって、中国ヴァーグナー協会事務局長と演出家さんがインタビュー出来るのはいろんな事情で月曜午後だけらしく、そこしかダメ。なんとしても行かねばならぬ、じゃあ、なんとしても飛ばねばならぬ。でも、公共交通機関さんとすれば、始発前から始発頃に颱風の目が近くを過ぎようというとき、学校も会社もすっかり休む気満点なのに、無理に走らせることもなかろー。さあああ、どーするどーする、どうやって朝7時過ぎのチェックイン時間にきっちり羽田の国際線ターミナルに到着しろというんだいっ!?

で、いろいろバタバタしての結論が、前日から羽田国際線ターミナルまで歩ける場所に泊まり込んでしまえ、という乱暴なものでありましたとさ。お嫁チャンにも手伝っていただき、えいやぁ、っと宿を探しまくるも、みんな考えることは同じ、いざとなれば羽田まで歩けるような京急羽田線の蒲田よりも東の駅近辺の宿はどこも満杯。蒲田より向こうのゲストハウスが空いているくらい。なんのかんのなんのかんの、なんとか奇跡的にめっけたのが、ここ穴守稲荷のホテルで、1泊1万円ぽっきり。うううん、北京の保利劇場向かいの某ヨーロッパ系高級ホテルとほぼ同じお値段じゃあないかぁ。

とはいえ、明日の朝に来ないタクシーを待って焦っているよりも余程良い。直ぐに予約し、さっさと荷物を詰め、ゴメンナサイ堤先生、エル・システマの皆様、相馬の子供達、申し訳ないが皆さんのお姿を拝見には参れません、と大川の向こう低い雲に霞む池袋方面に頭を下げて、月島駅から大門乗り換え、京急乗り継いで羽田空港方面に向かえば、既に三浦半島の南隅っこでは速度規制が始まってダイヤ混乱の兆し…

明日の朝、宿からは無料シャトルバスが出るとはいうものの、なんせ満員御礼のパツパツの宿、先着順なので乗りっぱぐれる可能性もある。どうなることやら…天を仰ぎつつ、シンゴジラ上陸時には酷い被害に遭ったであろう六鄕川下流の東京都側を眺める大雨の夕方なのであったとさ。
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北京、まだまだ、遙かなり。

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北京遙かなり(1)~颱風襲来! [たびの空]

というわけで、明後日月曜朝羽田発の便で北京に向かいます。目的は、こちらの見物。
http://www.bmf.org.cn/EN
去る8日日曜日から始まっている、第20回北京国際音楽祭でありまする。一応、お仕事なので、どれくらい当電子壁新聞に書けるか判らない、ま、本篇抜きのどーでもいい話だけになると思いますが、毎度のことですので、呆れて眺めてくださいな。

などと気楽に言うものの、実は、この瞬間、パーヴォ・ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィル・ブレーメンのベートーヴェンを次々流しながら(本日は、やくぺん先生としてはなんとも珍しく、朝から葛飾オフィスに行って春のザルツの《ヴァルキューレ》を眺め、佃に戻ってきてからはずっとベートーヴェンを眺め、という再生音漬けでありまする)地上波ニュースなどを眺め、おいおいおい、と思ってるわけでありまする。なんせ、どのチャンネルを捻っても(←死語だぁ!)、「明後日の朝は通勤時間帯に関東直撃」「大雨が予想されるので危険だから家を出るな」などとオソロシーことを叫ぶばかり。あたしゃ、そんな危険時間帯の真っ最中にまず羽田まで到着せねばならず、そこからは空港会社さんとANAさんのご判断とはいえ、なんとか午後には北京首都空港に着かないとマズい。なんせ、当電子壁新聞にも登場したことある北京の若き音楽評論家氏が迎えに来てくれて、その先にいろいろ関係者とのインタビューも入れてくれちゃってる。だけど、評論家氏は翌日に上海のヴィーンフィル公演に行かねばならないので、アテンドしてくれるのは月曜午後しかない、というパツパツの状況。うううん…

ま、ぶちゃけ、この瞬間に東京湾岸に座ってるやくぺん先生にはなにひとつ為す術はなく、文字通り天を仰ぐばかりでありまする。いやはや。

この「たびの空」、問題は空模様だけではないのじゃわい。なんとまぁ、北京は先週から5年に1度の中国共産党大会が開催中で、地元からの連絡では「国家大劇院は一切公演はなし。周囲のセキュリティはスゴいことになるから、あたしらも自分の車じゃあの辺りにいかないよ。行くならタクシーに乗るべし」とのこと。

ああそうですか、では済まないのは、この音楽祭のメインイベントのひとつ、デュダメル&シモン・ボリバル管がキャンセルになってなければ、デュダメルVSパーヴォがそれぞれ手兵を引き連れての中国南北ベートーヴェン全曲演奏合戦になっていた筈の公演が行われるのが、人民大会堂から天安門広場を横切ったところの紫禁城ホールなのでありまする。おいおいおい、いくら党大会の開催時期がギリギリまで明らかにされないとはいえ、なんとかならなかったのかいなぁ。正直、あんな場所ウロウロするの、猛烈に気が重いぞぉ。ホントに聴衆は来るのだろうか、心配になってくるなぁ。

ま、もうひとつの目玉公演、ザルツブルク復活祭音楽祭2017と共同製作の「カラヤンのオリジナル演出に拠る《ヴァルキューレ》」の会場は、音楽祭監督たるロン・ユー様のチャイナフィルの本拠地たるポリー・シアターで、こっちは首都空港からの高速鉄道が到着する駅のひとつ南、天安門なんぞからはまあ、5キロくらいは離れているから過剰な警備警護はないだろう。パーヴォ様のベートーヴェンもなんでそっちでやってくれなかったのか、仕込みがあったり、いろいろ事情はあるのでしょうけどねぇ。何年か前、誰と話をしたのか記憶にないのだが、チャイナフィルの関係者と、永田音響で新しいホールを作ることになって大いに喜んでいる、って話になった。この話。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2016-10-17
どうして国家大劇院の音楽ホールがあるのに時前のホールが必要なんですか、と素朴な疑問を述べたところ、曰く、「あのホールは場所が場所だけに、いろいろと使用に制約があってねぇ」とのこと。へえ、天安門前ってのはそんなに面倒な場所なのかいね、とそのときは思った訳だが、なるほどねぇ、その意味がよーくわかりました。なんせ楽屋口が人民大会堂に面してるんじゃ、御上の都合で使用が制限されるわなぁ。

そんなこんな、荒れ狂う颱風と燃え上がる共産党大会乗り越え、やくぺん先生、無事に北京の会場に辿り着けるのかぁ!

なんかもう、今から疲れてしまった…蛇足ながら、先頃訪れたバルセロナは、冗談ではすまないことになりそうな気配も。あまり燃え上がらないでくださいな、とは言えないしねぇ。
https://www.nytimes.com/2017/10/19/world/europe/catalonia-independence-referendum.html

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「残念なことに、今、カザルスはおりません」 [たびの空]

短いながら怒濤の欧州滞在を終え、今、極東の島国に戻るべく、ブリュッセル空港のラウンジにおります。あと30分で搭乗開始。シベリアを飛び越え、木曜夕方に成田に着く予定です。

昨日のバルセロナ、独立投票の結果を受けたゼネストの真っ只中、カザルスQのベートーヴェン全曲演奏会も当然ながら中止となりました。なんのかんのなんのかんのあったのですが、宿から道が封鎖されたり人々が集まって気勢をあげている市内中心部をぐるっと巻くように、サクラダ・ファミリア前を抜け
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グェル公園下を通り、上空には警察の監視カメラヘリが舞い、とうとう治安警察のヘリまで飛び始める下、1時間半程歩いて、カザルスQのヴィオラ、ジョナサン・ブラウン氏のアパートまで行き
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無事にヴィデオとオーディオ・インタビューをして参りました。

名前からお判りのように、ジョナサン君はシカゴ生まれの生粋のアメリカ人。ミロQのウィルと大親友だそうな。なんで「カザルスQ」なんぞに加わったのかなど、面白い話もいろいろあるのだが、ま、それはそれ。要は、カタロニア人ではない、ということ。

カザルスQは、創設メンバーのトマス兄弟がカタロニア人で、これまた創設メンバーの紅一点ヴェラさんはスペインとドイツのハーフでマドリッドの生まれ。つまり、カザルスの名は冠していても、カタロニア独立運動に何も考えずに旗を振って盛り上がれるわけでもない。

なにしろ状況が状況ですので、インタビュー原稿には絶対に使えそうもない「政治的」な話もイヤでも出て来るわけで、なんのかんの1時間半も話をした中には、いろいろと微妙なこともある。これは事実だから隠してもしょーがないことでしょうし、原稿には使えないことだから書いちゃうけど、やっぱりマドリッドには未だにフランコ支持者さんは生きているわけで、「カザルス」という名前にはニホンの我々が気楽に思ってるようにストレートな感覚は持てない人もいるそうな。それどころか、そもそもフランコに追われてピレネーの向こうに行き、その後はプエルトリコにいたカザルスの音楽の伝統は、実はバルセロナには残っていない。根絶されている。

カザルス、という名前は、そんなに簡単なもんじゃあ、ない。

インタビューの最後、これからまた街を歩いて帰るやくぺん先生に「気をつけて」と言いながら、ジョナサン君はこう仰いました。「今、私たちにはカザルスがいないんです。」

そう、楽しそうに独立を叫ぶ往来の人々にも、恐らくはそれを苦々しく思って眺めているであろう数は多くない人々にも、「カタロニアの鳥たちはピースピースと鳴きます」と言ってチェロを弾いてくれる人は、いない。対立を煽り、火を付け、それでなにかをしようとする輩は山のようにいるんだけど…

ピースピースと鳴いているのはどの鳥たちなのか…カザルスが毎朝、あの向こうは我が故郷カタロニアと眺めたピレネー山脈をあっさり跨ぎつつ
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頭の中ではイヤでも《鳥の歌》が流れてくる。高揚しカタロニアのアンセムを歌う人々は、この曲を、知っているのだろうか。
https://www.youtube.com/watch?v=nijYeBsWNWk

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バルセロナの街のどこにでもいるこの方々は、確かに、「ぱおぱお」と啼いているように聞こえる…。

音楽は究極の平和産業。ゼネストや戦争があると、あっという間に出来なくなる。それをあらためて実感しただけでも、バルセロナまで行った価値があった。

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トロンハイム畏るべし [たびの空]

やくぺん先生が過去に滞在した極北の地トロンハイムは、北緯65度にこんな普通に人々が生きている街があることそのものが吃驚だけど(なにしろ南緯65度だったら、もう南極大陸の先っぽですから)、たった一日の滞在で吃驚させてくれるネタがふたつもありました(追記:もうひとつ加えたので、みっつ)。ひとつは「弦楽四重奏」カテゴリーでも行ける真面目ネタ。もうひとつは、どーでもいい、敢えて言えば鉄道オタク話(追加ネタも、広義の鉄道ネタかな)。

トロンハイム室内楽音楽祭が始まりました。朝の10時から弦楽四重奏コンクールのセッションが始まり、4団体が弾いて会場で慌てて練習があり、午後7時半には室内楽音楽祭オープニング・コンサートが満員の聴衆を集めて開催されましたです。

ロビーでは既にワインなり麦酒なり飲んで盛り上がってる善男善女もたくさんの会場入口、通りから階段を上って重い扉を開けるその真っ正面に、でっかいトレーラーが駐められてるぞ。ラジオ中継でもあって放送車が来てるのかな、それにしてもなんてところに駐めるのだ
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と思ったら、なんとまぁ、内部がステージになっていて、さっきコンクール参加団体として演奏したばかり、去る5月の大阪大会にも参加していたマックスウェルQの連中が、トレーラーの中で弾いてるじゃないかぁ!
いやぁ、このやり方、全然ありじゃん。ってか、誰だって考えそうな、アホみたいに簡単で猛烈にアピールする宣伝だわなぁ。これ、大阪大会のときにエク乗せて走りまわって、御堂筋なんぞでゲリラライブやればスゴいことになる…けど、日本じゃ絶対に警察や運輸省が許さないんでしょうねぇ。「誰もやらないのは訳がある」ってかな。ううん、トロンハイム音楽祭&市警察当局、畏るべしっ!

※※※

どーでも良い話。

トロンハイム中央駅から西に向けてちょっと進んだところに、鉄道橋と、平行して道路&人の橋が架かってます。鉄道橋はこんなゴッツい格好してる。
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隣の道路橋は、ま、普通っちゃ、まるで普通。橋の上からの眺めは、こんな。
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で、道路橋から眺めた鉄道橋は、こんなん。
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鉄道橋の下は人や自転車がくぐれるようにもなってます。
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くぐると、鉄道や道路に並行して中央駅前の方までずーっと東へと続く船溜まりがあり、マストの高いボートがたくさん並んでます。
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んで、鉄道橋を潜り、歩いていると、おおおお、なんてこった、さっきくぐってきた橋が、こんなことになってる。
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なんとまぁ、この鉄道橋、跳ね橋なんねん!あのゴッツい感じの理由は、橋本体の反対側に付いてるでっかい重しのコンクリートのせいだったんですな。

では、ボートが通り終え、橋が閉まっていく様子をご覧あれ。よーく見ると、海側の道路橋も同時にぐるんと海側に回転しているのがお判りかな。
まあ、これだけマストの長いボート、どうやって海に出るのか、考えてみれば不思議と思うべきであった。

地図で眺めれば、このポイントマークがあるところが鉄道橋。その上の道路橋が、ぐるんと回転します。グーグルマップさん、回転してる瞬間を撮影して欲しかったですねぇ。
Skansen jernbanebru - Google マップ.jpg

それにしても、ボートの出入りのたびに16万都市の中央駅出たとこで鉄道を止めちゃうなんて、トロンハイム鉄道管区、畏るべし!

※※※

もうひとつ追記。敢えて言えば乗り物マニアさん向け、かな。

トロンハイムという街は、この乗り物で有名だそうな。果たしてこれが乗り物と言えるのか、なんとも判らんですけど。場所は、コンクールのセッションやってる会場から橋を渡って直ぐ、500メートルくらいのところ。
なんじゃこりゃ、とお思いの方のために、説明がめんどーなんで、wikiに教えて貰って下さいな。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%9A%E8%87%AA%E8%BB%A2%E8%BB%8A%E3%83%AA%E3%83%95%E3%83%88

これを動かし、維持管理するのだってそれなりにお金がかかるだろーに。無料だなんて、トロンハイム市、畏るべし!

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トロンハイム遙かなり [たびの空]

久しぶり、という感じの成田のラウンジです。最近は午前のシカゴ便とかパリ便とか、そんなメイジャー路線までゴッソリ羽田に移ってしまい、羽田国際線ラウンジは朝から深夜まで大混乱一歩手前状態なんだけど、ここ成田はすっかり暇になってしまい…と言いたいところだが、意外にもそーじゃない。混雑してます。

どうやら、月曜午前ということで、羽田からは出ていない中国の北京上海以外の各都市、ヤンゴンとかプノンペンとか、東南アジアのいろんな都市に出かけるサラリーマンの皆さんがどおおおっと利用する時間のようです。出国後の両替屋さんも、並んでるのは明らかにサラリーマンさんで、動いているのは真っ赤なマオ首席のお札ばかり。へえ、そういうもんなんだ。

ラウンジ名物饂飩蕎麦屋さんも、何故か知らないが並ぶオジサンほぼ全員が「〇〇蕎麦(若しくは饂飩)と、カレー」と頼んでます。うううん、ここで喰っておかないと夕方仕事が終わるまでまともに喰えぬぞ、と駅で「蕎麦&カレーセット」を書き込んでるニッポンの働くオッサンの姿ばかり。誰もミサイルなんかを怖がってる暇はないぞぉ、ってかい。

さても、やくぺん先生ったら、佃縦長屋を朝の7時前に出て、箱崎のTCATから縦長屋眺め、天樹眺め、ディズニーランド眺め、延々と成田に至り、向かう先はこんなところ。
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まずはシベリア越えてブリュッセル。んで、3時間の乗り継ぎでオスロ。どうやらそこまでは荷物は行ってくれるそうだが、一生懸命頑張ってくれたANAのおねーさんによれば、オスロ空港で一度引き取って国内線に積み替えるお仕事を自分でやらねばならぬそうな。ま、今は「判りました」としか言いようが無い。どうなることやら。1時間を切る乗り継ぎ時間なんだけど、SASさんがやれると言ってるのだから大丈夫なんでしょう。

で、目的地のトロンハイム空港(なんとNATOの米海兵隊駐屯地があるそうで…まさかミサゴ君が並んでたりしないだろーねぇ)に到着するのは午後10時40分。市内に向かう鉄道の最終便が10時55分で、右も左も判らぬやくぺん先生にはとても間に合う自信が無いぞぉ、とコンクール事務局に泣きついたら、じゃあ車を出してやろう、という有り難いお言葉。

となれば、流石に手ぶらというわけにも行くまい。ちょっと早めに成田に到着し、いろいろ悩んだのだけど、ま、「なんじゃこれ」と思われてもしょーがないので、穏当なカステラ、ということにいたしましょうぞ。
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迎えに来てくれる運転手さんのために、「一口ミニカステラ」なるものも買い込み、こっちは預け荷物には言わずに機内持ち込み背負子に詰め込む。

おおし、これで完了。さあ、シベリア越えて、今や世界最強のマリンコーが陣取るかつてのUボート秘密基地の街に向け、出発だぁ。
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恐らく、次の書き込みあるとすれば、北緯65度の北の街駅前ホテルから、かしら。明日の朝10時には、トロンハイム国際弦楽四重奏コンクール1次予選のトップバッター、タレイアQが登場です。そこまでに頭がまともになってると良いんだけどなぁ。

※※※

ブリュッセル空港のラウンジです。ANAさんのシベリア横断便は定刻にきっちり到着しました。アムステルダムほど「さああ、買い物しなさい」みたいなスゴい勢いで攻めてくる空港ではないのだけど、ま、それなりに騒々しい場所です。スタアラのブリュッセル航空ラウンジには、こんなもんもありまっせぇ。なんもかけないでも、すごおく甘い。
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さても、ここで3時間以上の乗り継ぎ待ちでまずはオスロ、ということになってるのだけど、今、携帯メールにSASさんから「7時発のオスロ行きが7時25分になりました。でもチェックインまだの人はちゃんと定刻にしてね」とのこと。

おいおい、オスロでのトロンハイム行き乗り継ぎ、そもそも55分しかないんですけど、それが25分押すって、30分しかない、ってことじゃないの。荷物を拾ってどうの、なんてことさせられてたら、これ、間に合わないじゃんかぁ。

さあああ、いきなり始まった波乱の北欧たびの空。もう焦ってもなにも出来ない、ひたすら流されるしかないやくぺん先生なのであーる。秋分の日が過ぎたとはいえ、ブリュッセルの午後6時前はまだ夕方。

※※※

トロンハイムの宿に到着し、深夜をまわりました。移動時間、実質、18時間、乗り継ぎ2回。ふうう…

ええ、手短に事実関係のみ。SASのブリュッセル発オスロ往きはパツパツの乗客を乗せて30分遅れで出発。案外と距離が有り、1時間以上しっかり飛んで、なんだかやたらと立派なオスロ空港に到着。一生懸命飛んでくれたのか、タッチダウン時点で9時15分過ぎ。トロンハイム往き出発時間まであと30分です。

この空港、国内線の乗り継ぎの手荷物を自分で拾って税関で確認して…という訳の判らないことをさせられると成田のANAカウンターのおねーさんに言われ、そもそもの55分乗り継ぎでもおいおい大丈夫か、という勢いだったんだけど、なんだか不思議なシステムでした。乗り継ぎ客はこちら、といっぱいいる黄色いシャツのインフォメーションのにーちゃんねーちゃんに呼び止められて、でっかい掲示板の前に待たされる。
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そこに自分の名前が出たら、「危険物無し、通過OK」ということらしく、搭乗券提示して乗り継ぎターミナルの方に通して貰える、というもの。実際に自分で荷物を手にすることはないのだけど、慣れないと何させられてるか判んないかもねぇ。

どうやら乗り継ぎがいることはターミナルもSASも承知のようで、「20分から40分程かかります」などとオソロシーことが書いてあるのだが、5分くらいで「やくぺんさんOK」という文字が出て、遙か向こうの乗り継ぎゲートに向けて走ることが出来ました。そしたらまあ、なんとバスゲートで、結局、トロンハイム往き乗り継ぎの全員の荷物通確認が済んでバスに乗るまで動かず、搭乗機までのバスに6人くらい乗せて動き出したのが、もう本来の出発時間。ま、乗りこぼしてもSASさんだってこまるわけだし、なぜかボーディングブリッジがある場所なのにバスで下まで連れて行かれたのは、もしかしたら急がせるためだったのかも。あれ、歩かせてたらあと10分はかかるぞ。

かくて、ガラガラのトロンハイム往き最終便は10分弱の遅れで出発。真っ暗なノルウェーの森の上を30分も飛んで、遙かフィヨルドの入り江(なんでしょうねぇ、暗くて判らぬ)の彼方のトロンハイムの街を眺めながら
031.jpg
最強マリンコーも居るらしい空港に到着。どんな飛び方をしたのやら、定刻通りの10時40分にはタッチダウンし、小さい空港なんで荷物も直ぐに出てきて、一昨年のピアノトリオ大会のときに優勝し、このフェスティバルのレジデンシィをやるピアノ・トリオ連中(ヴァイオリンはキアロスクーロQのセカンド君)と、なんだかお爺ちゃんのヴィオラ奏者さんと一緒に音楽祭のミニバンに詰め込まれ、真っ暗なフィヨルドの入り江を岬巡りみたいにバスは走り…

やくぺん先生北欧たびの空、ともかく、宿にぶっ倒れたのは深夜過ぎでありましたとさ。トロンハイム、遙かなり。

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