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祭りの前 [カサド・コンクール]

いよいよ「第2回ガスパール・カサド国際コンクールin八王子」も開幕まであと1週間を切り、付帯イベント「カサド展2009」オープンまであと4日(かな)と迫りました。本日から湾岸を離れ、甲州の山々を望む古い宿場沿い、荒井呉服店(♪ちゅーおーふりーうぇぇえぃ~)真ん前のビジネス宿に缶詰です。街道沿いでは火曜日には二の酉もあって、そっちの準備も着々と進んでいるみたい。もうすっかり多摩は冬。
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いちょうホール隣のコンクール事務局では、スタッフが忙しそうに働く中に、今回は何故か調査や作文だけじゃなくて具体的な「制作」もやらにゃならん羽目に陥ったあたくしめも、慣れぬカッター振り回し、パネル制作したり
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夕方にはホールの展示室が使えるようになり、O事務局長以下若手スタッフが早速「カサド展2009」会場設営に取りかかります。うううん、思った以上に壁面が広いぞ。展示ケースが今回は狭いので、展示品を少なめに絞ったのだが、大丈夫なんじゃろか。
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そんなこんなで、深夜を前に未だ煌々と光が漏れる事務局を後に、明日の資料引き渡し準備もあるので宿に戻ったら、おお、やっと香港フィル広報さんから連絡が入ってら。日曜日の深夜に働いているのは、どうやら高尾山傍だけじゃあなかったようで、ちょっと安心する寒ぅい秋の終わりの八王子の宿でありましたとさ。

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カサド展2009予定展示物その1 [カサド・コンクール]

この週末からは八王子張り付きになる予定で、その前に日常業務を必死にこなす今日この頃。内陸は湾岸よりももっともっと寒いぞ。ふうう。

さて、いよいよ建て込み目前の「カサド展2009」でありますが、恐らくは八王子方面ではもうチラシも撒かれていることでありましょう。市のページにも挙がってます。
http://www.city.hachioji.tokyo.jp/profile/bunkageijutsu/021894.html
となれば、この電子壁新聞で公開しても良いのでしょうから、その一部を列挙します。なんで全部公開しないのか、といわれれば、ギリギリにならないとどうなるか心配なものがあるからです。来週頭、展示室に展示品が持ち込まれた時点で、「その2」を上げさせて頂きます。以下のリストは、原則的に当日会場配布される展示品リストであります。このリスト、基本的には半分くらいは3年前の「カサド展」と同じです。ちなみに、こちらが前回の「カサド展」の目録。http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-11-22-1

なお、ここでまだ上げておらず「その2」に掲載予定の「Ⅳ:作曲家カサド」が今回の目玉です。

※※※※※

「ガスパール・カサド展2009」展示品目録その1

※資料、★楽譜、◆パネル写真、◎2009年展新資料、Ka川添資料、Ky京都市響資料、H八王子カサド・コンクール資料(番号付き資料記号なしは玉川大学教育博物館資料)

Ⅰ:修業時代
1 眼鏡※
2 イタリア国王ヴィットリオ・エマニュエル三世からのカヴァリエーレ勲章受章証書※
3 父ホアキンの手紙1926年3月3日バルセロナにて※
4 メンデルスゾーン夫人とカサド額入り写真 (レプリカ)※◎
写真1 カヴァリエーレ勲章を付けたカサドと智恵子(1960年代)◆

Ⅱ:演奏家カサド・戦前~戦中
5 ヴィーンのプログラム 1925年4月16,17日※
6 エルガーのメモ 1927年2月25日※
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-10-26
7 レスピーギのメモ 1932年ローマにて※
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-10-31
8 バーミンガム市響演奏会プログラム1934年3月8日(カサドに献呈されたバックス作曲チェロ協奏曲演奏)※◎
9 プフィッツナーの手紙 1935年11月12日※
10 プフィッツナーによるカサドの音名の楽譜断片※
11 プフィッツナー作チェロ協奏曲作品42カサドへの献呈楽譜★
12-1 カザルスの手紙 1925年6月15日バルセロナにて※
12-2カザルスの手紙 1928年8月22日サンサルバドルにて※
12-3カザルスの手紙 1929年5月26日バルセロナにて※
12-4カザルスの手紙 1929年10月22日バルセロナにて※
13 カサド所有カザルスのポートレート入り写真立て※◎
14 1920年代カサドのプロモーション用公式ポートレート小※◎
15 1920年代カサドのプロモーション用公式ポートレート大※◎
写真2 自宅◆
写真3 サンタ・チェチリア音楽院にて◆

Ⅲ:演奏家カサド・戦後
16 カセッラ没記念演奏会プログラム 1947年8月31日※
17 カザルスの葉書1958年9月12日※
18 南アフリカ公演ポスター 1957年4月10日※
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-11-13
19 日本フィル定期演奏会当日プログラム1958年5月31日カサドサイン入り※◎
20 大阪フェスティバル1958年総合プログラム※◎
21 デュオカサド当日プログラム1962年公演※◎
22 N響定期演奏会当日プログラム62年11月カサド独奏小澤征爾指揮※◎
23 カサドデュオ サウスカロライナ公演プログラム 1959年11月30日※◎
24 カサド自筆のレパートリー表※◎
25 カサド智恵子結結婚式次第※◎
・カサド原智恵子を語る(「婦人公論」掲載記事パネル化)※◎Ka
・カーネギーホール前でのポートレート写真立て※◎Ka
26 デュオカサド1966年4月26日ポスター※◎
27 デュオカサド1967年1月15日未使用ポスター※◎
28 原智恵子がフィレンツェ自宅で使ったピアノ※
・カサドが用いたチェロ※◎Ky
写真4 スリランカ旅行1953年1月ロハン・デ・サラムと◆
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2008-09-11
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-11-19
写真5 日本旅行1958年京都撮影所にて◆
写真6 ブラームス二重協奏曲◆
写真7 メニューインらとの室内楽共演◆
写真8 カサド夫妻とセゴヴィア◆
写真9 カザルスと◆
写真10 カザルス指揮チェロ合奏団◆
写真11 デュオ・カサド◆
写真12 墓◆

Ⅴ:カサド・コンクール
51 フィレンツェ・カサド・コンクール第1回応募要項※
52 フィレンツェ・カサド・コンクール第1回公式封筒※
53 フィレンツェ・カサド・コンクール第1回公式プログラム※
54 フィレンツェ・カサド・コンクール第2回公式プログラム※
55 フィレンツェ・カサド・コンクール第1回ポスター※
56 フィレンツェ・カサド・コンクール第2回ポスター※
57 フィレンツェ・カサド・コンクール第1回本選資料※
写真13 フィレンツェ・カサド・コンクール第1回優勝者記念演奏会◆
・八王子カサド・コンクール第1回ポスター※◎H

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花の都にカサドの足跡を訪ねる [カサド・コンクール]

花の都フィレンツェといえば、コシモ・ド・メジチでも、ミケランジェロでもレオナルド・ダ・ビンチでも、ラファエロでもブルネレスキでも、ベンヴェルート・チェリーニでもなければ、はたまたヤーコプ・ペリでもガリレオ父でもない、そおおおおお、ガスパール・カサドと原智恵子の街でありますっ!

となれば、フィレンツェ観光のハイライトは、ドゥオモでも、ウフィッツィ美術館でも、はたまたベッキオ橋でもない。当然、カサドの足跡を辿らねばなりません。以下、面倒なんで、いきなりご覧頂きましょう。

こちらが戦後にカサドが住み、花嫁原智恵子とお住まいになられたvia Por S.Maria 1の現在の姿であります。
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おや、とお思いかもしれません。そーです。あらゆる観光客が「♪おおみおばびーのかーろおおおおお…」と口ずさみながら飛び込もうとするヴェッキオ橋の北詰、左側のでっかい家であります。今は改築され、一部がホテルになっておりますが、かつてはカサドと智恵子はここからアルノ河の彼方に沈む夕日を眺めていたことでありましょう。カサドが住んでいた時代の面影を残す正面左側はこんな感じ。
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未亡人と成った智恵子は、日本では「フィレンツェの塔に住む」と神話化されていたようですが、そんな伝説の源はこの建物にあるのかしら。

さて、カサドと智恵子はフィレンツェでの10年に満たない実り多い生活の中で、何度か転居をしております。そのあたりは全部吹っ飛ばして、花の街観光の最後は、マドリードで客死したカサドが戻れなかった最後の家で締めねばなりません。こちら、16 Borgo degli Albiziであります。大聖堂から西に数百メートル、庶民生活の息吹も感じられるフィレンツェ旧市街のど真ん中です。
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写真正面の左側の住居。この何階かで、未亡人となった智恵子がカサド・コンクール実現に東奔西走し、1991年の東京は多摩地区への帰国までの時間を過ごした場所であります。

以上、曇り空にかろうじて光が射すフィレンツェからの観光案内でありました。他にもカサドの名所旧跡は沢山ありますが、それはまた別の機会に。

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酉の市が終われば [カサド・コンクール]

神無月の八王子ってば、甲州街道沿いに熊手乱舞しべったら漬け屋仮設の軒を並べる酉の市でありますが
http://www.enjoytokyo.jp/OD004Detail.html?EVENT_ID=290615
2009年の今年は、他に3つも大きなイベントがあるぞっ!そー、コンクール開催中に市内各所で開催される「八王子カサド・コンクール」三大関連事業だっ!

あと数日で市内各地に撒かれ始めるであろうチラシにも記されるその3つとは、「八王子市内各地がカサドの名を掲げ広く世界から若い才能を歓迎するEntrance the Cassado」、「記念イベントや八王子観光を紹介する八王子フェスタ」、そして「コンクールが顕彰する歴史的チェリストの足跡を豊富なオリジナル資料で辿るカサド展」でありまする。どれも27日からはやってます。

ホントのこというと他の2つは何をするか良く知らないんだけど、なんであれ、今月24日の二の市にべったら漬買いに遙か八王子まで足を伸ばそうとお考えの方は、恐らくはその日はいちょうホールで「カサド展」設営追い込みで死にかけているやくぺん先生に元気ドリンクなど差し入れてやってくださいな。

てなわけで、今年もやります「カサド展」、ちょっとだけ中身を漏らすと、今回の展示品は4割くらいが前回と入れ替わってます。前回、一部にちょっとしたセンセーションを巻き起こした「親愛の言葉」を巡るカザルスの手紙のオリジナル、今回も展示します(当電子壁新聞の「カサド・コンクール」旧エントリーをご覧あれ)。また、只今手配中で間に合うかわからないけど、会場BGMにカサドのニ短調チェロ協奏曲が流れている可能性が高いです(残念ながらカサドの演奏じゃあありませんが)。ダメな場合は、マニアの皆さんはよくご存じのカサド自作自演の「アルペジョーネ・ソナタ協奏曲」でも流しましょうかね。

まだ発表できないけど、期間中、ことによるとさり気なくトンでもないことが起きているかもしれません。八王子いちょうホール第2展示室(前回の会場の真上で、コンクール会場からロビーに出て反対側です)、開催期間は11月26日から12月6日までであります。乞うご期待。

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ソン・ミン・カンがんばれぇ [カサド・コンクール]

ええ、いきなり暴言なんですけど、小生はほントは独奏者のためのコンクールはあんまり興味がありません。

ってか、個人の才能だけを純粋に議論するなら、一度聴いただけで誰にでも「スゴイ」って思わせるような奴じゃなければ世界に数個しか空いていない席を奪うなんてできっこない。そんなこと誰でも判ってる。それを承知の上で、敢えて独奏者コンクールに何を聴くべきなのか、正直、わからんのでありますよ。だから、まあ、そんな風にしか思ってない奴のいーかげんな意見だと思って下さいな。
ソロコンクールで本当に面白かったのは、1980年代後半に数回、本郷のバリオホールで開催された「日本現代音楽ピアノ・コンクール」くらいだなぁ。あれはすごおおく勉強になった。なるほど、つまり、小生はコンクールは結果や経過の見物じゃなくて、他人様やエライ先生が演奏をどう評価するかの「お勉強」に行ってるんだなぁ。

なーんて慎重な前置きを終えて…さても、この秋はどうやらでっかいチェロのコンクールが重なっちゃってるみたいなんです。あと数週間で我らが八王子カサドが始まるというのに、数日前からパリでロストロポーヴィチ・コンクールが始まった。
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ホントは今年じゃなかったらしいんだけど、財政の悪化で今年になった御陰で、八王子とか、同じ頃にやるんだかやらないんだかよーわからぬソウルだかのコンクールとかが、ゴッソリ重なることになったよーです。

こうなると大変なのは参加者だけじゃなくて、審査員さんであります。堤さんもノラス先生もムニエ御大も、パリから八王子へと移動が大変です。ほれ、これがパリの審査員。
http://www.civp.com/rostro/rostrogb/jury2009.htm
ちなみに、こっちが八王子の審査員。
http://www.cassado-cello.jp/japanese/j_competition2-03.html
うううううん、世界中で数百人で動いてるクァルテットの世界だってもうちょっと人材が豊富に思えるけど。やっぱりある程度以上にまともなプロのチェリストで、1週間以上も同じ所に座り、5ダース以上の数の名チェリストの卵を次々と真剣に聴く、なんて過酷な肉体労働を引き受けようなんて方は、世界にもそう数がいないんでしょうねぇ。

もとい。で、小生はチェロ業界は専門ではないのでよーわからんのでありますが、そんな小生でも知ったような名前が参加者リストには並んでます。こちらがリスト。2次の演奏順一覧が挙がりました。
http://www.civp.com/rostro/rostrogb/rounds_2009.htm
リストの中でのあたくしめの注目は、もうだたひとりであります。当電子壁新聞にも何度か登場しており、去る初夏には中央区の小学校なんかでも弾いて、新厄偏庵にも転がり込んでギュウギュウな中でソフトドリンク飲んでった娘さんです。金曜夕方登場のスイスのお嬢さん。
残念ながら2次には進めなかったようですな。ま、あの年齢でこのクラスの大会の空気を感じ、同世代の連中の状況を眺めるのは、自分がプロとしてどのように生きていくかを考える上で良い経験になったことでしょう。別にあらゆるチェリストがヨー・ヨーやマイスキーになる必要なんてないんだもん(ちなみに両者ともコンクールの優勝経験はないんじゃないかしら、マイスキーはフィレンツェのカサド・コンクールで1位なし2位だし)。来週にはチューリッヒで会えるだろうから、「よくがんばりました」と健闘を称えねならぬぞ。

八王子的には、ひたすら「がんばれ、加油、ソン・ミン・カン!」でしかありませぬ。あ、火油、じゃないや。ええとぉ…ネット上の日韓辞典で調べたら、「열심히 해라 」だそうだ。←文字化けしてる方は、ハングルが書いてあるだけですのでご安心を。

ちなみに木曜日にサル・ガボーで開催される本選は、残念ながら放送は12月みたいですね。ネット同時中継をやる八王子の方が全然立派だぞ。お金がない、ってのはこの辺に影響してるのかしら。ううううん。

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やっぱりロハンでした [カサド・コンクール]

思い返せばもう2年前のことになる、2006年の酉の市の頃、東京の遙か西、八王子で、「第1回ガスパール・カサド国際チェロ・コンクール」が開かれました。皆様、まだ覚えていらっしゃいますでしょうか。

その際、小生は付帯事業としての「カサド展」のコーディネートというか、資料調査というか、まあ、そういうことをやらせていただきました。玉川大学行って膨大な未調査資料を掘り返したわけですな。

展示会にはたくさんのカサドの写真もあった。その中に、こんな写真がありました。ちゃんとしたものは手元にないけど、判る方はこれでだいたいお判りでしょう。
DSCN4015のコピー.jpg
アジア・ツアーで少年チェリストを指導するカサドの姿です。

どうも最初に見たときから、この少年はロハン・デ・サラム氏じゃあないかなぁ、と思った。で、ロンドンのアルディッティQの事務所に連絡したんだけど、その頃はロハンが辞めた直後くらいだかで、結局連絡が取れなかった。そんなわけで、写真を展示したときには、誰とはきっちり示せなかった。訊ねられたら、「恐らく9割9分、アルディッティQだったロハン・デ・サラムさんだと思うんですけど…」と申しておりました。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-12-03

時流れ、本日、ミュンヘンのヘラクレスザールで行われたミュンヘン・コンクールのヴィオラ部門の本選の席に、今日はクァルテット部門の審査がお休みのロハンがいらしてました。審査員席にいらっしゃるときには、遠くから手を振ってご挨拶をしたくらいなんだど、今日はコンクールのこと以外ならどーどーと話が出来る。で、パソコン開いて上の写真を引っ張り出して、「これって…」と質問してみました。ってか、「これこれこういうことで、こういう写真があるんですけど…」と言い出したら、こっちに座ってて、カサド先生が立ってて見下ろしてる奴だろ、って向こうから仰ってくれた。曰く、「これは私だよ。スリランカにいた頃。この写真、探せばうちにもどっかにあるんじゃないかな。原さんはお元気なの。あ、お亡くなりになったんですか。」

「この写真の時には面白い話があるんだ。カサド先生がリサイタルをやってね、アンコールに、これから最も素晴らしい演奏をお聴かせします、って聴衆に言って、おもむろに私を呼び出したんだ。そう、子供だよ、この頃。私はカサドの演奏会のアンコールで弾かせて貰ったのさ。(ロハン)」

なお、「カザルスとカサドに直接習った最後の男」ロハンは今もお元気で、来年の4月にはケルンで細川俊夫の新作チェロ協奏曲の世界初演をするそうです。まだ楽譜とか来てない、連絡しなきゃなぁ、と盛んに仰ってました。
それから、3月には去年静岡に単身いらしたときに高橋アキさんなんかと弾いたのと同じラッヘンマンなどのトリオの演奏会もヨーロッパのどっかでおやりになるそうな。ピアノはアキさんで、ヴァイオリンはなんとなんと、あのダヴィッド・アルバーマンだそーです!え、誰だか判らぬ、って。「現代音楽の深海から浮上する(A氏の手になる当時のキャッチコピー)」アルデッティQ90年代の黄金期を、ロハン、アーヴィン、ガースと共に支えたメンバーのひとり、どんな音でも瞬時に完璧に音程が取れて真似られるあのセカンドさんです。

まだまだ、みんな元気。

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明日6日カサド・コンクールBS放送 [カサド・コンクール]

なにやらもう大昔のことに思える八王子の「カサド・コンクール」。騒動も落ち着いた今頃、11月末に盛んに動き回っていたNHKBSのクルーの仕事が放送されるようです。小生が担当した「カサド展」も、設営時点から盛んに撮影してましたから、なんか出るんじゃないでしょうかねぇ。案内はこれ。http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2007-01-06&ch=12&eid=16183
以下に、事務局A氏からの連絡をそのまま貼り付けます。

                            ※※

BSイベントホール「よみがえるカサド国際チェロ・コンクール」
1月6日(土)12:10~13:24 NHK BS2 で放送いたします。

 20世紀の両大戦から1960年代にかけてヨーロッパを中心に活躍した、スペイン出身のチェロ奏者ガスパール・カサドの名を戴いたコンクールが、1969からイタリアのフィレンツェで開かれていました。そこからはいま一線で活躍しているミッシャ・マイスキー、岩崎洸、上村昇といった人たちが羽ばたいたのです。
 1990年の第10回を最後に途絶えていたそのコンクールが、2006年晩秋の東京八王子でよみがえりました。2週間にわたって行われた「第1回ガスパール・カサド国際チェロ・コンクールin八王子」を取材・構成した番組です。フィレンツェで行われていたコンクールが八王子で開かれるわけも明らかになります。お時間があればご覧ください。 (事務局A)

                            ※※

というわけです。なお、今、その辺で売ってる「音楽の友」1月号のロンドという写真グラビアページには、小生がまるで他人事のような風に「カサド展」の紹介をしています。締め切りの都合で結果まで入れられなかったので、こういうことになりました。結果を含めては、「ストリング」1月号に編集長A氏が記事を書かれてますので、そちらをご覧あれ。「カサド展」報告書のようなものを、今月末発売の「ストリング」2月号のために、月曜朝締め切りで書いてます。ある程度の量のものになりますので、恐らくこの展示会に関して調べる方にとっては今後の基本資料となるでしょう。公式ホームページでのストリーミング配信は、残念ながら年末をもってオシマイになりましたけど。

蛇足ながら、このコンクールは国際大会だったので、公式ホームページには英文版もありました。その結果(なんでしょうねぇ)、カサド研究者やら、修士論文でカサドについて書いているチェリストさんなど世界各地の数名から、直接小生の個人メールに問い合わせがありました。今も連絡を取り合っている人もおります。どこに住んでるのか、未だに全然判らぬ奴もおります(特に知る必要もないし)。ネットの世界というのは、言葉の壁さえ崩せば、情報発信としてはむやみに広いなぁ、とあらためて驚かされます。

さても、コンクール参加者のその後の動向。優勝のソンミン・カン嬢は、公式なフォローがあるでしょうから、八王子近辺で近い将来にまた耳に出来るはず。未完の大器の風格でしたね。
第2位になった「フランスのチェロを弾くメグ・ライアン」ことマーヤ・ボグダノヴィッチ嬢も、なにやら日本の事務所と契約があってまた来ると申していたそうなので、乞うご期待です。清楚な見かけからは以外かもしれないけど、大向こうウケを狙った大柄な音楽もやります。
第4位のレキロ君、シューマンなど叙情的な面を評価された青年でした。コンクール終了後、個人的なやりとりがなんのかんのありまして、来週のNYでは会えないけど、どうやら学生という形でまた東京に数ヶ月戻る可能性があるとか。お気に入りだった皆さん、続報しますから期待してお待ちを。

なにはともあれ、明日の昼のBSニュースが終わったら、チャンネルはそのまま!


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原智恵子のピアノ玉川大学に還る [カサド・コンクール]

「ガスパール・カサド展」展実物搬出が全て終わり、八王子市いちょうホール第1展示室でお留守番です。スタッフはみな夢美術館にケースを返しに行ったり、原智恵子のピアノを玉川大学に返すピアノ運搬車に同行しており、誰もいません。小生だけが残ってます。あ、奥に山のように残った当日プログラムがあるぞ。いいのかぁ。

ガランとした展示室は、まるでキューブオブジェの展示会みたい。この上に展示板が乗っていた。

なんのかんの、夏前から師走までの約半年、実質的には単行本を一冊やったくらいの作業量だった資料調査及び展示キャプション書き仕事。いろいろ勉強になったし、Tokioに居ながら極めて興味深い一次資料にこれほど直接触れたのは、なによりも得難い経験でした。新しい人にも、才能にも、いろいろ出会えたしね。
勿論、毎度のように、イヤなことや面倒なこと、知らんほーがいいようなことなんぞも、いろいろいろいろあった。でも、トータルで「良かったこと」>「イヤなこと」だったと考えるようにしないと、とってもじゃないがこんな人生やってられんわいっつ。

最後に、「ガスパール・カサド展」の展示会としてのデータを記しておきましょう。

11月22日から12月3日までの総合述べ入場者は1,437名。展示会場出口に置かれた募金箱に入れていただいたドーネーションの総額は、なんと20,482円となりました。お一人様あたり14円ほど、まあ、当初の謳い文句が「差し上げたハンドアウトのコピー代を献金していだだければ幸いです」でしたから、そんな気持ちは伝わったということでしょう。

この献金額は、「ガスパール・カサド国際チェロコンクールin八王子」実行委員会予算の雑収入に計上されます。有り難う御座いました。

桑の町に通う間に世は師走、いよいよ明日からクリスマス前から大晦日までの南方取材旅行準備に本格的に着手せねばならぬ。年の変わり目を挟み、越南から紐育、北欧と、矢立からげて厳冬の空。立山山麓から多摩丘陵へと紅葉を追いかけたドメスな秋が終わり、再び湾岸発たびの空の季節。


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ロハンでした [カサド・コンクール]

誤字脱字、誤植、間違い、山のように発見された調査員1名&展示作成要員2名の極小スタッフ貧乏企画「カサド展」も、どうやら無事に本日5時で終了。明日朝の9時から撤収作業でまた2日間八王子に張り付きです。まだ眺めていないカサド愛好家、カザルスフリーク、プフィッツナーマニア、メンゲルベルグフェチは、なにがなんでも八王子はいちょうホール第1展示室に駆けつけるように。もう生涯で二度と目に出来ない資料がありますよ。

んで、展示開始前におまけ企画で出した「ロハン・デ・サラム師カサドを語る」http://blog.so-net.ne.jp/yakupen/archive/20061119で触れた、カサドとアジア系の子供の写真ですが、数日前に展示会を観た某審査員が、「これ、ロハンだよ」と断定してくださったそうです。本人からの連絡はまだないんですけど。
他にも展示されてる写真にはチェロの吉田きじゅ先生とか、いろいろな方がチョロチョロ写ってると判明。シェリングと記してある写真は違うだろう、という指摘も多数。ありがとうございました。

ロハンのインタビューをお読みの方は、写真、視たいでしょうねぇ。遠くていけないという方のために、特別に、うんとちっちゃくして、ここに掲載いたしましょう。ちょっとだけよ。ほれ。

右に立ってるデカイ大人は、いうまでもなく、ガスパール・カサド先生。座ってる子供が、ロハン・デ・サラムです。この後にロハンはプエルトリコのカザルスのところに行くわけです。手の形がもろ今とかわってませんね。チェロ向きの手だなぁ。この写真の頃には誰も想像もしていなかったことに、この少年が20世紀後半の新作楽譜を右から左へと処理し、作曲家達からは神と崇められ、魑魅魍魎跋扈するゲンダイオンガク界の良心と尊敬されるようになるわけですな。

え、小さすぎる、って。じゃ、八王子行ってちょ。パネル写真になってますから。開催時間、あと5時間はあります。


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本日3時からのカサド・コンクール本選曲目は [カサド・コンクール]

シューマンの交響曲第4番「初演版」が2種類存在しており、ブリュッヘンがどっちを振るのか判らない。9割方見当は付くのだけど、確証がない。締め切りは昨日。本人に尋ねても返事がない。もー、東京湾岸で悩んでいてもしょうがない。見切り発車します。1月26日及び27日にすみだトリフォニーのNJP定期におこしのシューマン熱狂的愛好家の皆様、カルマス版を持って安心してる方は、ブライトコプフ版も買っておきなさい。

もとい。世間の方の関心はそんな些末なことじゃなくて、本日午後3時から、八王子はいちょうホールで「第1回ガスパール・カサド国際チェロ・コンクールin八王子」の本選でありましょーぞ。予選はなんとも盛況で、驚くなかれ、250名ほど収容できるいちょうホール小が満杯になり、入れない人はロビーのでっかいモニターでライブ中継を見物してました。参加者含めて、です。うううん。

本日もとっくに売り切れ。800席ですからねぇ。でっかい市民会館でやればいいのに、なんて言わないでね。80年代の始め頃に、あそこで堤さんがドン・キホーテ弾くの聴いたけど(サンチョ・パンサは今は亡き白尾さんだったなぁ)、まるっきり聴こえなかった。あれじゃあねぇ。

そんなわけで(かな?)、本日は遙か桑の町まで行けない方のために、インターネット上でライブ中継があります。毎度ながら、こちらを押してください。http://www.cassado-cello.jp/com/japanese/j_index.html
指示通り押していくと、別のウィンドウが出て、3時になればライブが始まります。

ところでこの公式ページ、どこ見ても曲目がないですね。というわけで、お伝えしましょう。

①②最初のふたり、両方とも韓国のお嬢さんですけど、お二人ともチャイコフスキーの「ロココの主題による変奏曲」です。残念ながら、無論、悪名高きフィッツエンハーゲン改訂稿でしょう。ヴァリエーションの順番入れ替えちゃうんだから酷いわなぁ。それこそ第10回のフィレンツェでやられた最後のカサド・コンクールで優勝した向山佳絵子さんが変奏の順番を元に戻したオリジナルでやったこともあったけど、あっちのが全然自然な流れなのに、定着しませんね。オケパートが出版されてなかったり、高かったりするのかしら。うううん。

③後半の最初、4時くらいから演奏するアメリカ人の静かな男の子は、なんとバーバーの協奏曲です。この写真の少年。本選進出者を発表するいちょうホールロビーで、自分の名前が呼ばれた直後。なんか、あまりアメリカ人っぽくなくて、大きなリアクションなんかがない少年だった。たまたま隣に立ってたので、こんなとてつもないアングル。

バーバーの協奏曲って、なかなかライブでは珍しい。小生がライブで聴いたのは、昨年初夏に神戸であったインターナショナル・チェロ・コングレスで、カーシュバウムが弾いたときだけです。なかなかの難曲を悠然と弾ききって、居並ぶプロ、アマチュアのチェロ奏者仲間から大喝采だった。そうそう、カーシュバウムって、日本ではなぜかあまり一般的に評価がないけど、スゴイ実力者。この方は、第1回のフィレンツェでのカサド・コンクールで、岩崎洸さんについで第3位になってますね。蛇足ながら神戸のチェロ・コングレスでは、同じステージで洸さんがハイドンの協奏曲弾いてるっけ。カサド・コンクールのリユニオンだったわけだ。

④4時半くらいから弾くだろう最後の中欧系フランス人の女の子、八王子の人には大人気の美女は、ラロの協奏曲です。へえええ、って感じですね。なんか、雰囲気では、顔を歪ませつつエルガーでも弾きそうなんだけど。午前11時過ぎの段階で予言しておきますが、聴衆賞は彼女でしょう。違ったら偽予言者と笑ってくれたまえ。わぁっはっはは。

というわけで、3時からの生中継をお楽しみに。さて、あたしゃ行けるのかっ。それともラジオ鑑賞かっつ。

                           ※※※

さても、八王子まで行って参りました。ちゃんと最後の記者会見まで出て参りました。偉いわたし。
で、一応、結果をお伝えしておきましょう。

優勝:ソンミン・カン(コリア)←なにやら妙に大きな将来性を感じさせた。去年の神戸ICCに来てたそうな。
第2位:マーヤ・ボクタノヴィッチ(フランス)←ラロの協奏曲をぐぁんぐぁんに鳴らした。このふたりはどっちが優勝でも良かった。フランスのチェロのメグ・ライアンみたいな美女だから、今時のフランスの商売人がスタイリッシュなジャケットでヴィヴァルディの協奏曲でも録音して出してくるじゃろ。実力派「Fクラ」候補。
第3位:ユンソン・ホン(コリア)←正直、本選は失敗でした。んで、実力は未知数。
第4位:ダヴィド・レキロ(US)←派手さはないが安定した力なんで、そのうちにそこそこのオケの頭にでも座りそう。

というわけで、試合はオシマイ。左から順番に1等賞から並んで、聴衆賞の選手に拍手しましょ。

わ~っはっはぁあ、わしの予言は的中したわい!

なお、1月6日午後1時だか(正午だったかも)からNHKBSで「カサド・コンクール」が紹介されるそうです。「カサド展」もベタベタ撮影されましたので、なんか映るみたいです。お暇ならご覧あれ。


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