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なんでもありのバッハさん [大阪国際室内楽コンクール]

大阪国際室内楽コンクールの09年グランプリツアーのプロモーション絡みで、これから大川超えた某所に打ち合わせに行くことになり、泥縄で下調べ勉強してたら、こんな妙てけれんな映像が出て来ました。
http://www.youtube.com/watch?v=UD_6-DrsrM8
もうすぐ来日し、日本各地で公演を繰り広げる昨年のピアノ三重奏部門優勝団体、ダリ・トリオのイケメン君、チェロのクリスチャン・ピエールの映像です。

彼とは、昨年の6月の終わり、遙かミラノからシンプロン・トンネル抜けてスイス某所まで赴き、某指揮者さんが自腹切ってやってるセミナーの取材に赴いたときに出会ってます。セミナー会場のあちこちからラズモやら、シューベルトやら、いろんなクァルテットの断片がジュネーブ湖に漏れ出す中、指揮者のO氏は5分間インタビューしてくれるらしいけど毎度ながらいつになるやら判らんなぁ、とボーッとした顔をさらしてたら、「お前、おーさかの記者会見にいたろー!」と話しかけてきた。なんせこの室内楽セミナー、仙台のコンクールのヴァイオリン部門で優勝した美女が生まれたての赤ん坊連れてきてたり、シュターツカペレ・ドレスデンがずっと空席にしてたチェロの頭に試験採用した中国系ドイツ人君がいたり、そんなクラスの連中がゴロゴロしてる。こっちも向こうもそう驚くこともなく、「おお、元気かぁ、トリオやらずにこんなとこでクァルテットやってて良いんかぁ?」なんてアホな話をちょっとしたっけ。

どうやらこのチェロ君、良い意味でなかななかのやり手らしい。ただ呆然と仕事を待ってるんじゃなくて、ドンドン自分で仕掛けていくような仕事も随分やってる。上のYouTubeの映像は、なんとなんと、エスニック系打楽器奏者との共演でバッハの無伴奏チェロ組曲を弾いてます。

バッハの無伴奏チェロ組曲にいろんな楽器を加えてコラボレートする、って作業は、それこそ有名なシューマンのピアノ伴奏付けに始まり、一期一会な試みならば無数にやられている。昨今、最も有名なのは、ヨー・ヨーがやってる舞踏家とのコラボレーションでしょうかね。なんせチェロが担当する音楽は最高級の粉で轢いた素饂飩みたいなものだから、どんな味付けや付け合わせだろうがしっかり味がキープ出来る。だからこんな無謀とも思える試みが絶えないんでしょうなぁ。

で、クリスチェアン・ピエール君のお仕事、なによりも面白いのは、「リズム」の問題をテーマにしたことでしょう。非西洋系のリズムとバッハのリズムをぶつけることで、クラシック音楽的な意味で合ってるんだか合ってないんだか、とっても「びみょー」(←女子高生的な意味での)な世界が醸し出されちゃって、とっても「ヤバイ」(←これまた女子高生的な意味での)ことになっとります。

さても、このネタ、ダリ・トリオのプロモーションに使えるかしらね。ま、それはそれとして、バッハの無敵っぷりを再確認するためも、映像、是非ご覧あれ。

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フェスタ結果発表~大阪初夏の陣2008閉幕 [大阪国際室内楽コンクール]

午後5時過ぎ、大阪国際フェスタの結果が発表になりました。

メニューイン金賞:モスクワ・カルテット
銀賞:ソリスティ・ディ・バッソ
銅賞:トリオ・ミラージュ

非西洋クラシック音楽系アンサンブル最高位に自動的に授与されるフォークロア賞は、当然、モスクワ・カルテットが受賞し、総取り状態でした。
審査員代表の日下部先生に拠りますと、予選から圧倒的な支持が集まり、ぶっちぎりでの優勝だそうな。記者会見では、とてもコンクール優勝者とは思えない熟年だらけの団体の代表が、「メニューインは民族楽器との共演を積極的に行った音楽家であった。このフェスタの存在が、世界の民族音楽アンサンブルの励みになることを」と述べておりました。ほれ、絶対に「コンクール優勝者の会見」とは思えないこの顔ぶれ!
053.JPG

というわけで、これで大阪初夏の陣はオシマイ。パーティもそこそこに、今年になって5往復目となる新幹線に飛び乗り、湾岸へと戻ります。そして、大阪の熱風はシベリアを飛び越え、黒海も、アドリア海も跨ぎ、2週間ちょっとでエミリア・ロマーニャへと至ります。さあ、若き猛者共よ、この勝利の勢いを持ち込むか、まさかの敗戦の反省を胸に世界から集う超強豪22団体を相手に再びゼロからの闘いに挑むか。

風はレッジョへ。http://www.premioborciani.org/

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第6回大阪国際結果速報 [大阪国際室内楽コンクール]

本日午後10時過ぎ、第6回大阪国際室内楽コンクール本選の結果が出ました。速報です。

弦楽四重奏部門
第1位:ドーリックQ
第2位:セシリアQ
第3位:ガラテアQ&ノブースQ

ピアノ三重奏部門
第1位:ダリ・トリオ
第2位:サグアロ・トリオ
第3位:霧島トリオ
奨励賞:メトロ・トリオ

結果を聞いての感想を素直に述べれば、「今日の演奏の出来まんま」です。弦楽四重奏部門では、戦略の失敗で2次予選で涙をのんだベナイムQが残っていたら状況は随分違っていたかもしれません。ノブースQはよくやった、というところでしょう。トリオ部門は、このジャンルのコンクールを行うことの難しさをつくづく感じさせられました。

追記:当大阪城出張電子壁新聞がコンクール非公式公式速報版化してしまっているため、無茶苦茶な小生の感想などは書けなくなっちゃって、「お前、ホントはどー思ってるんだぁ」って方はいらっしゃるでしょうが…酒抱えて佃厄偏庵まで来て下さい。ただし、2008世界若手弦楽四重奏夏の陣後半戦となる来月のレッジョ・エミリアでの闘いが終わってからね。大阪での感想で、小生が思っていたことの一部は、出来る限り真面目にコンクールにもフェスタにも通っていらっしゃった関西の音楽評論家の鑑、白石さんのページでご覧あれ。こちら。
http://d.hatena.ne.jp/tsiraisi/
27日付け記事で提起されている内容については、ロジェさんにインタビューした際に小生も触れています。「レッスンの友」誌次号だかその次くらいをお待ち下さい。

なお、これら団体を聴きたい方は、明後日水曜日、いずみホールで入賞者発表演奏会があります。詳しくはこんな裏サイトじゃなくて、コンクール公式ホームページをご覧あれ。また、ドーリックQは秋に日本ツアーがありますので、全国各地の方が耳に出来ることでしょう。


そして、闘いを終えた若い音楽家たちは、ロビーの灯りも落ちたいずみホール前の広場で、しっかり湿っぽいけどちょっとだけ涼しくなった5月末の大阪の風に吹かれながら、シュカンパさんやら堤さんやら、審査員の先生を取り囲み講評を賜っている。
020.jpg

もしかしたら、この1週間ほどの大阪滞在で、彼らにとって一番大事なのは、結果でもなければ賞金でもなく、この瞬間の先達からの言葉かもしれない。

室内楽のコンクールは、教育機関です。いろんな意味で…ね。

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大阪国際フェスタ本選進出団体発表 [大阪国際室内楽コンクール]

この週末、いずみホールで開催された「大阪国際室内楽フェスタ」に参加した世界の22団体の内訳は、ピアノデュオ2、ピアノトリオ、クラリネットとピアノ、チェロとコントラバス、サクソフォンとピアノ、ピアノ&ヴァイオリン&クラリネット、クラリネットとアコーディオン、サクソフォンQ、SQ、木管五重奏2、古楽トリオ、チェロ&ギター&フルート&オーボエ、バンドネオン中心の合奏、中国民族楽器、カザフスタン民族楽器、ロシア民族楽器5(!)、打楽器アンサンブル、そして極めつけはグラスハープ&グラスオルガン!

果たしてこれらを並べてどうやって審査しろというのか、困ってしまうか呆れてしまうしかないわけですが、言い出しっぺはユフディ・メニューイン卿であります。「年齢制限も楽器制限もなく世界中から室内楽を集め、音楽好きに音楽性を判断させろ」という無茶なアドヴァイスを大阪の人たちが本気でとり、始めちゃったもの。試行錯誤の連続だったんですけど、今年は随分と格好がついてきたかな。

で、以下が交通費2000円也だけいただいて二日間総計11時間、22団体を聴いて合否を判断した80名だかのボランティア審査員が下した結果であります。本選は火曜日の10時半から、これまた100名のボランティア審査員が審査します。

セント・クリストファー・クインテット←リトアニアのまともな木管五重奏団
ソニック・アート・クァルテット←ドイツのまともなサクソフォン四重奏団
トリオ・ミラージュ←ロシア美女によるピアノとドムラ2台の合奏団
打楽器合奏団「男群」←日本の男衆(なんかスゴイ名前だなぁ)
モスクワ・クァルテット←ドムラ、バラライカ、グスリ、ピアノの合奏(何の楽器か判らなかったらググりなさい)
クァルテット・サンフランシスコ←ブルーグラス、ジャズなどを弾くSQ
ソスピロ・ウィンズ←イェール音楽部のまともな木管五重奏
ソリスティ・ディ・バッソ←チェコのコントラバスとチェロ、パノハQのチェロの弟子だそうな

ううん、今年の審査員は真面目だったのか、所謂「まともなクラシック系」が多く残りましたね。過去にバックビートというスターを生み出したこのフェスタ、果たして今年はどうなることやら。個人的には、カザフスタンの民族弦楽器合奏団がメチャクチャ面白かったんですが。なーるほど、一部で有名なカザフ国立音楽院Qの音のルーツはここにあるのかっ、と一瞬誤解(多分)させてくれました。

なお、前回の優勝団体デュオ・アドモニーですが、秋にNAXOSからリストのピアノ2台による交響詩集が世界に向けて発売されるそうです。おお、凄いぞ、大阪の音楽ファンの見識眼!

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大阪国際トリオ部門2次予選結果~霧島とサボテンと地下鉄とダリ [大阪国際室内楽コンクール]

トリオの2次の結果です。まあ、順当、というところでしょう。月曜日の夕方の本選演奏順です。

サルバトーレ・ダリ
メトロ
サグアロ
霧島

演奏するのは、全団体が「幽霊」とシューベルトの変ホ長調です。ヴィーンの夕べ、ですねぇ、また。トリオ部門で邦人団体がファイナルまで残ったのは初めてじゃないかしら。っても、この第2部門がトリオのみなのは第4回と今回だけなんだけど(1回から3回まで、第2部門は基本的に「弦楽四重奏以外の室内楽なんでもあり」でした)。

なお、結果発表後に審査員のパスカル・ロジェさんと10分ほどのインタビューをさせていただき、1次予選終了後に感じた演目の問題など、率直に尋ねてみました。なーるほどね、と納得させていただきました。はい、あたしゃ無知蒙昧ですわ、やっぱり。トリオ部門の記事として「レッスンの友」誌に近々掲載予定です。

それにしても、サボテン(「サグアロとはなんぞ」と本人らに訊いたら、まんま、あの西部劇の砂漠の中に突っ立ってるサボテンのことだそうな)が生える霧島から地下鉄が出てくる…って、まんまダリでんなぁ。

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大阪国際弦楽四重奏部門2次予選結果~大波乱! [大阪国際室内楽コンクール]

大阪国際室内楽コンクール弦楽四重奏部門の2次予選が終わり、先程、結果の発表がありました。大波乱です。とはいえ、冷静に考えれば、筋は通った結論で、恐らく、本日朝から7団体の演奏を全てお聴きになられた数少ない聴衆の皆さんは、一瞬驚いて、でも、「なーるほどねぇ」と納得されることでしょう。味わい深い結論です。

さて、とにもかくにも、結果発表。以下、月曜朝10時から(予算削減の結果です、なんてこった!)の本線での演奏順です。演奏曲は全団体同じで、バルトーク第3番と、ベートーヴェン作品132です。せっかくだから、岩淵監督のお声で発表していただきましょう。

ガラテアQ
セシリアQ
ドーリックQ
ノブースQ

なんとなんと、大阪初夏の陣で三強の一角を占め、一部では絶対の本命視されていたベナイムQが落選しました。そして、ノーマークでここまで勝ち上がってきたスーパー韓流ボーイズ、ノブースQが滑り込みました!写真の真ん中のにーちゃんたち。前に座ってるオッサンっぽい奴らはドーリックQ。
009.JPG

なんでこんなことになったのか、やくぺん先生なりの分析はありますが、なんせまだ試合は終わっていませんから、いずれまた。「ストリング」誌6月売り号をご覧あれ、とまでは言わないけどね。

ちょっとだけ記しておきますと、ベナイムQは(グラーツに続いて、また)その実力をきっちり見せることなく終わった、ということ。グラーツ大会の記事はこちら。もう今更隠してもしょうがないから記しますけど、ここで「某団体」と記してあるのが、前回のミュンヘンで、エベーネ、ファウストに次いで3位に食い込み、満を持してグラーツに乗り込んだベナイムの連中です。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-02-18-1
グラーツはともかく本日の結果に関しては、1次予選はベートーヴェン作品18の6とシューベルトの「断章」で、今日は「抒情組曲」では達者なところを示したものの、他の団体がシューマンやらルトスワフスキを弾いてるのに、ショスタコの7番で済ませた。この演目じゃあ、満点出したところで、他の連中がもっと高得点を期待できる技を決めちゃったりしてたら、とてもじゃないが点数が足りない。

どんな試合でも、優勝候補と目される団体が、シードのない総当たり戦の早い段階で力を十分出さずに闘って意外にも不覚を取る、ってのはあります。まあ、もうれつ単純に言えば、そーゆーこってす(無論、そんなに単純な話じゃあなかろうが)。

人間、どんな状況にあっても、侮らず、己に可能な最大の力を発揮せねばならぬ…そんなご教訓を審査員が垂れられたような大阪ビジネスパークの暑い夜でありましたとさ。


蛇足をひとつ。大阪近辺にいらっしゃるSQ愛好家の皆様にひとつお知らせ。明日はいずみホールではクァルテットがありませんけど、アウトリーチを終えて富山から本日京都に到着したボロメーオQが、明日23日午後4時から京都テアトロ・マロンで公開リハーサルを行うそうです(3000円也)。お暇ならどうぞ。
http://www.a-concert.jp/marron.html
韓流ボーイズ、半分くらいは明日はこのリハーサルを見物に行くつもりだったんだけど、それどころじゃあなくなっちゃったぞ!

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大阪国際トリオ1次結果~フンメルのトリオって… [大阪国際室内楽コンクール]

大阪大会、本日はピアノ三重奏の1次予選。朝の10時から午後8時までいずみホールに座って、延々10団体がモーツァルトとフンメルのトリオを繰り返すのを聴いていて判ったことは…「フンメルのピアノ三重奏曲とは、よーするに、ヴィーンのダンス音楽であーる」。

なんせねぇ、こんな曲、誰も知らない。学生だって、ホントは審査員だって良く知らないだろう。楽譜がきちんと整備されているわけではない。国際フンメル協会が原典版楽譜を一生懸命作ってるわけでもない。会場にいらしてたドイツの研究者情勢などにもお詳しい評論家Sさんと、「今なら作品整理番号に自分の名前をつけられるぞ」などとアホな冗談で盛り上がってたくらい。

そしたら、なんと、最後から2番目に、ヴィーンの音楽学校でアボ・クユムジャンに習ってるという団体が出てきて、隅から隅までヴィーン訛りで弾いちゃった。そしたらね、世界中のトリオがあれやこれやと頭をひねっていじりまわし、それでもなんだかよーわからんなぁ、って感じてた楽譜が、ストンと腑に落ちました。いやはや。

フンメルのピアノ三重奏曲について学ぶために1日を費やしたことが、我が残り少ない人生に意味があることなのか。それはなんとも判らぬものの、ま、無知を少しでも減らすことが出来たのだから良かったと思うことにしましょ。

それにしても、コンクール、という文脈で考えると、これで良いのかぁ…とは思わないでもない。だってね、「わしら、ショスタコの第2トリオでホール内のチリやホコリを全部払い落としたるわ」ってロシア・東欧系訛り丸出しの連中が、ヴィーン言葉を操れずオタオタするうちに全部払い落とされちゃったんだから。

おっと、先走ってしまった。結果の発表です。以下、演奏順。演目は、ショスタコの第2トリオと、ここに記したロマン派作品です。結果的に、ブラームスのピアノ三重奏全曲演奏会、でんがな。試合開始は金曜日11時です。
011.JPG

トリオ・エレジャック ブラームス1番
霧島トリオ ブラームス1番
メトロ・トリオ シューマン1番
ベッティネッリ・トリオ ブラームス2番
サグアロ・トリオ ラヴェル
トリオ・ウニヴェルジタス ブラームス3番
ダリ・トリオ ブラームス2番

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大阪国際弦楽四重奏部門1次予選結果 [大阪国際室内楽コンクール]

大阪国際室内楽コンクール第1部門1次予選、朝の10時から夜9時40分過ぎまで、参加10団体が力演を繰り広げました。先ほど、審査委員長岩淵龍太郎氏から結果の発表があり、それに引き続き来る22日に行われる2次予選の演奏順抽選会が行われました。以下にその結果を発表します。

その前に、せっかくだから審査員をご紹介しておきましょ。マイク持ってるおじいちゃんが、邦人団体で初めてベートーヴェン弦楽四重奏全曲演奏会を行った伝説のプロムジカQ第1ヴァイオリン岩淵監督、隣がヴァイオリン演奏技術審査担当(?)ザハール・ブロン御大、その隣が読響の藤原浜雄コンマス、また隣は実はピアノトリオ歴の長い堤さん、んでもてその隣が言わずとしれた元スメタナQのシュカンパ大先生、さらに隣のでっかい人が知る人ぞ知るかのベートーヴェンQ最期の数年の第1ヴァイオリン奏者だったオルガ・クリサ氏、まだまだ隣の唯一の女性がリスト音楽院代表(?)ヴァイオリン&チェロのペレー二のお姉さんのペレーニ・エスターさん、一番端っこがボルドー弦楽四重奏コンクールのディレクターを勤めるアラン・ムニエ御大です。みんな労働基準法違反の10時間労働であります。なお、ピアノトリオ部門審査では、パスカル・ロジェ氏が加わります。
019.JPG

なお、演目は団体名の後に記したものの他に、全団体がベルク「抒情組曲」を演奏します。本選に進むのは4団体。相当に厳しい試合になりそうです。突破のポイントはもうたった1点のみ。どこまで「抒情組曲」が弾けるか、です。こんな明快な試合も珍しい。演奏開始時間と順番は以下の通りです。

11:00 ノブースQ ショスタコ6番
12:10 ドレジャルQ ショスタコ8番 
14:30 ドーリックQ ブラームス1番
15:40 アフィアラQ ショスタコ7番 
17:00 セシリアQ ルトスワフスキ
18:10 ガラテアQ ブラームス2番
19:30 ベナイムQ ショスタコ7番

《やくぺん先生御指南の非公式な聴き所》 1次を終え、勢力図は見えてきました。非公式公式ブログ化しつつあるので、湾岸から大阪城麓に出張中の当電子壁新聞としては好き勝手なことを言えないんですけど…敢えて誰にでも判ることを記せば、やっぱりドーリック、ガラテア、ベナイムの「来月は一緒にレッジョに乗り込むぞ、いぇえええい!」組の自力は抜けてます。譜面から過剰なまでの情報を取り出して顕微鏡で拡大して見せる今時のレコードマニア趣味にきっちり対応したいかにもイギリスらしいドーリック、グラーツの雪辱とばかりに一切の弱点を見せぬ減点要素ゼロ作戦を採ってきたベナイム、唯一のヨーロッパ自然農法的な本物っぽさを漂わせたガラテアと、キャラの違いが明快なのが試合としては面白い。ドレジャルは2次で必殺お国ものを弾けないのが残念。セシリアは…あのやり方でルトスワフスキが弾けるのか信じられない(ある意味、最大の聴きものかも)、あっと驚くノーマーク韓流ボーイズのきちんと勉強した音楽は2次までちゃんと届いているのか、アフィアラはゴメンなさい飯喰った後で眠くてちゃんと聴けなかったが昨年のバンフとあまり印象は違わぬ、等々。なんにせよ、東京の人も木曜日は休みを取って大阪まで来る価値はあります。朝一番の新幹線で間に合いますよ。帰りは夜行バスになるけどね。

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大阪国際1次予選演奏順&曲目発表 [大阪国際室内楽コンクール]

いよいよ5月20日より大阪いずみホールで始まる「第6回大阪国際室内楽コンクール」、アジア地区唯一の国際レベルの室内楽コンクールと知れば、梅雨の先触れみたいな半端な雨もどこへ、大いに盛り上がる関西地区であります…ってか、盛り上がってくれっ。

さて、日曜日と月曜日の夜、参加団体宿舎となっております大阪某所の高級ホテル会議室で、演奏順抽選会が開催されました。この大阪大会、何が世界一って、参加者が泊まる宿に関しては間違いなく世界一だぞ。

以下が第1部門弦楽四重奏(20日)及び第2部門ピアノ三重奏(21日)各1次予選の順番と時間です。なお、ピアノトリオは当初予定の12団体から10団体になって、聴く方とすればちょとだけ楽になりましたね。以下、作品18はベートーヴェンです。各団体のプロフィルは、コンクール公式ページをご覧あれ。こちら。http://www.jcmf.or.jp/competition/sanka.html

5月20日第1部門1次予選時間割
10:00 昴21SQ(日)ベートーヴェン作品18の4、シューマン1番
10:50 ドーリックSQ(英)作品18の1、メンデルスゾーン作品13
※※
12:00 ガラテアSQ(スイス)作品18の6、シューマン1番
12:50 ハイペリオンSQ(米)メンデルスゾーン作品80、作品18の2
※※
15:00 アフィアラSQ(加)作品18の1、メンデルスゾーン作品13
15:50 ノーブスSQ(韓)作品18の4、「ロザムンデ」
※※
17:20 ベナイムSQ(仏)作品18の6、「断章」
18:10 セシリアSQ(加)作品18の2、シューマン3番
※※
19:20 アークSQ(日)作品18の2、メンデルスゾーン作品13
20:10 ドレジャルSQ(チェコ)作品18の6、メンデルスゾーン作品80

《やくぺん先生御指南の非公式な聴き所》 朝の10時から夜の9時過ぎまでびっちり、古典&独ロマン派ばっかりの1日ですね。昼飯はハイペリオンQの後にOBPで遅いランチを掻き込むしかないけど、きついのは夕飯。コリアン・ボーイズがめっぽう長いプログラムなんで、こりゃ絶対に押す。飯喰ってる暇がないぞ。一応、規定では50分を越えてはならない、となってますけど、大阪は昔の民音コンクールみたいに規定時間が来るとブラックアウトしちゃうなんて無慈悲なことはしませんから、どんどん押します。ふううう…。 ラインナップとしては、どこか数時間だけ摘み聴きしたい方には案外難しい。有力団体が満遍なく散らばる展開になってしまいました(勝つ気まんまんのD、H、Bなどの1次演目がなかなか興味深く、特にBは予選から本戦に向けてはっきり戦略を練ってる感じがあるなぁ)。ま、逆に考えれば、どこのセッションに来ても優勝候補団体に当たれる可能性はある、ということ。
予選は太っ腹にも入場料1000円で、一日中出入り自由ですから、1団体聴くだけだって「ラ・フォル・ジュルネ」よりもお安い!当日券はしっかり用意されております。いらっしゃいませ。
第2部門ピアノトリオの演奏順抽選会が、今、終わりました。
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21日水曜日の試合、以下にエントリー順を記して起きましょう。時間は第1部門とほぼ同じですが、まだ現時点ではきちんと発表されてませんので、順番だけ記します。基本は第1部門とそう違わない筈。何せ、1次はモーツァルトと、問題のフンメルばかり。これはこれで凄いなぁ。ちなみに、スタインウェイのコンサートグランドで弾きます。

アルス・ムジカ(スロヴェニア)K.564、フンメル作品65
ベッティネッリ(伊)K.548、フンメル作品65
エレジャック(スイス)K.502、フンメル作品65
ダリ(仏)K.502、フンメル作品93
コンブリオ(露)K.548、フンメル作品12
霧島(日)K.564、フンメル作品12
ダフィオーニ(独)K.502、フンメル作品65
サグアロ(米)K.548、フンメル作品22
メトロ(墺)K.502、フンメル作品12
ウニヴェルジタス(ハンガリー)K.502、フンメル作品12

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大阪国際な人々 [大阪国際室内楽コンクール]

プレイベントのクァルテット・エクセルシオによる大アウトリーチツアーも本日の御堂筋コンサートで最終日。いよいよこの週末から審査員の先生達や参加団体が次々と関空に到着し、大阪国際室内楽コンクール&フェスタも本番を迎えます。

その前に、これから暫く大阪出店状態になる当電子壁新聞で、登場人物のご紹介をしておきましょう。

無論、コンクールの主役は参加者ですけど、そっちはイヤでも触れなきゃならなくなるだろうから、まずは裏方さんから。このコンクール&フェスタの裏方で一番ご苦労様なのは、なんといってもプロデューサの玉越さん、通称「たまちゃん」でしょう。

音楽プロデューサーというと、故萩本晴彦氏、もとい、萩元晴彦氏(=はぎさん)とか、はぎさん流を21世紀テイストにブラッシュアップしブレイクしたルネ・マルタン氏とか、アクの強いスターたちを頭に浮かべるかもしれません。でも、そんな「はったりかまして人を動かす」タイプはさほど多くはない。
おそらく、我らがたまちゃんを「音楽プロデューサー」と思う人はいないでしょうね。しゃべり方も木訥としてるし、腹芸や思惑での動きなんかもまるっきりないし、ともかく、目の前にあるやらにゃならんことを淡々とこなしていく、この瞬間に必要な人は誰かを的確に(でも、不必要な鋭さなんかは感じさせずに)判断し送り込む。だーれも彼が偉いと思ってはいないんだけど、いつの間にか彼がいないとなんにも動かなくなっちゃってる。そんな司令塔です。この写真で立って演説してる人。
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ついでだから、これがそのときの演説。単なる演説だから、ダウンロードが重い方は無理に開ける必要ないですよ。この調子で頼まれると、無茶な仕事でも断れないんだなぁ。

ちなみに前に座ってる紳士は、財団常務理事で運営監督の吉江さんです。あちこちからファンドを積んでくる人で、この人がいないとコンクールは財政的に成り立たないえらああい方です。
他にも説明しなきゃいけない人はいろいろいらっしゃるんだけど、ともかく、こんな人たちが支えてコンクールは運営されています。3年ぶりにいずみホールの楽屋にみんな結集して、さあ、いよいよ始まるぞぉ。

なお、現時点では発表されている団体からの辞退は、弦楽四重奏部門に関してはなし。トリオ部門は2団体の棄権があるそうです。フェスタでもアコーディオンの団体がひとりが病気で来られなくなったそうな。ま、順調、と言えましょう。

さて、これから御堂筋でエクの無料演奏会。いらっしゃいませぇ。

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