So-net無料ブログ作成
前の8件 | -

原作をどうやって忘れるか [現代音楽]

世間で大いに話題の(ホントか?)初台の西村新作オペラ《紫苑物語》を、2度目の上演で見物して参りましたです。
IMG_8670.jpg
わざわざ遙々モントリオールから昨晩到着したという評論家ロバート氏は、「なんでプレミアじゃないのに今日はこんなに音楽関係者が多いんだ」と、ロビーで挨拶引きも切らぬ状況に驚いてました。確かに、なんでかしらね(某マネージメント関係者さんは、「音楽業界人は週末よりも平日夜の方が来やすいからでしょう」と説明してましたけど)。ぐるりと見渡す視界の中に、業界関係者1ダース以上+指揮者1名、なんて状況でしたからねぇ。

さても、ぶっちゃけ、西村オペラの幕間にイタリアから「この9月に演奏会が東京でやれないか」という某演奏家からの超緊急電話連絡の続きが朝からあり、更に某同業者氏が原稿落っことしてくれたお陰で緊急で今日中にやらねばならぬ作文仕事がこれまた西村オペラ上演真っ最中に入っていて、なんなんだ、西村せんせはやくぺん先生に(金になるかは別として)面倒な仕事を呼び込む恵比寿様かい、と呆れつつも、忘れちゃわないうちに感想になってない感想を書いておかないとなぁ。んで、ひとことだけ。

ええ、この作品、日曜日の初演直後から盛んにあちこちで論じられているように、最大の問題は台本であることは確かですねぇ。ぶっちゃけ、良くも悪くも、普通の意味で「話になってない」。これはもう、誰の目にも明らか。それ故に、真面目でお節介な方は「劇場に行く前に石川淳の原作本を読んでおきましょう」と盛んに繰り返すわけです。

誠に以て仰る通りなんだけど、そういう真面目な意見は真面目な意見として、敢えて乱暴な意見を言わせてもらえば、「ああ、この舞台は、石川淳の《紫苑物語》という原作小説とはまるで別のものとして眺めるべきなんだろう、だから、かえって原作を知らずに来た方が良いんじゃないかい」って。何を隠そう、終演後に「お前はこの話を知ってるのか」とロバートに質問されて、「昔に原作小説を読んでるけど、この舞台はそれを知らないあんたの方が素直に楽しめたかもよ」と申した次第。

そもそもこの舞台、敢えて日本文化圏ではない人達を衣装や美術のスタッフに並べているのを見た瞬間に、「おお、日本ではない架空のどっかの国の話にするのかぁ、その方が良いかもねぇ」とやくぺん先生は勝手に思い込んでました。結果として出て来た舞台の絵面は、狩衣みたいなもんを着たり、烏帽子被ったりしてて、日本列島の平安だか室町だかの時代みたいになってたけど、正直、話としては日本である必要はまーったくない。芸術を職業とする家系が地方領主になる社会なんて世界中にどこでもあるし、フィクションの世界ならごく当たり前の設定。芸術(アーツ)に限界を感じ「生と死(性と詩?)」を直接に感じられる武芸(マーシャルアーツ)の世界に惹かれていく、なんてのも全く普遍的な話。クライマックスが分離した己との対決みたいになるのも、どの文化圏にもある王道展開。要は、この話、「どことも知らない遠い国の物語」でなーんにも問題はない。

だからといって、結果として今上演されている初演版の「ストーリーの破綻」や「主人公のモーティヴェーションの不明瞭さ」、はたまた「結末の意味のわからなさ」が緩和されるわけではないけれど、「まあ、こういう訳の判らない連中の生きてる妙な世界なんだな」と納得する、というか、諦めて虚心坦懐に眺めていられるよーにはなるだろーに。

オリジナルストーリーに引っぱられず、この音楽と台本だけで眺めていくと、それはそれでなんかちゃんとしたもんとして観られるんじゃないかなぁ、ってこと。

なんせ、日本全国津々浦々のブラバン少年少女にもお馴染みの西村節炸裂の婚礼の場で始まり、弦楽四重奏第5番《シェーシャ》のオシマイをフルオーケストラにしたような終曲に至るまで、音楽としてみれば猛烈にパワフル。油の乗り切るときまでフルサイズオペラに手を付けなかったお陰もあってか、溜まりに溜まっていたもんが全部出て来てるなぁ、って音楽なんだから、妙なストーリーやらに捕らわれず、絢爛豪華、カール・オルフやストラヴィンスキーくらいに娯楽の要素に満ち、シュレーカーくらいいやらしー(官能的では無いなぁ、もっとストレートにいやらしい)音楽を喜んでれば、2時間半はアッという間に終わります。これホント。

ちなみに、ロビーにいらした都響の某偉い方に、「どうして当日プログラムにリブレット付いてないの?」と尋ねたら、「3週間の練習の間にあちこちカットしたり、書き換えたりしてますので。字幕を見て下さい…」とのこと。なる程、となると、勝手に推察すれば、練習に入る前の台本では細かい台詞で物語の整合性を維持するような箇所があったけど、なんのかんので結局捨ててしまった、という可能性もあるわけでんな。

てなわけで、いつも以上に「感想になってない感想」、初演版は音楽的には一聴の価値がありますので、あと2回の上演が《金閣寺》と被らない方は、是非どうぞ、ってことでんがな。3月にはNHKでテレビ放送もあるみたいなんで、細かく眺めたい方はそちらも必聴。次の上演があるときには恐らく(ことによると大幅な)改定が入るだろうし、貴重な資料になるんじゃないかな。

個人的には、舞台をどことも知らぬ国(《ペレアスとメリザンド》でペレアスが旅しようという遠い国とか、《魔笛》のタミーノの故郷の国とか)にしたドイツ語改定版で、演出はカリスト・ビエイトが担当するベルリン・コミーシュ・オパーあたりでの上演を期待しちゃうなぁ。指揮者さんがまだブリュッセルとかリヨンにコネがあるなら、そっちが現実的なんだろうけど。更に言えば、ホーミー歌唱を披露した主人公のドッペルゲンガーの仏師を、3Dボカロイドにしてくれれば最高なんだけどさ。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

アタッカもベートーヴェン・サイクル! [弦楽四重奏]

タイミングは逸してしまったのだけど、ま、当電子壁新聞を眺めて「おおし、じゃ、バッファローまで行くかぁ」とお考えになる方は最大でも2人くらいしかいないだろうから、ま、その辺りはお許しを。

2020年のベートーヴェン生誕200年祭、新暦も旧暦も年が明けいよいよ来年に迫ったこともあり、あちこちで噂としてはあったいろいろな動きが具体的な情報として上がるようになってきました。1月末から旧正月くらいまでというのは、9月がシーズン始めの文化圏では次シーズンの内容が発表され始めるとき、というのもあるのでしょうし。

そんな中、一足早くお祭りを始める連中も次々と出て来ております。上海Qは「結成35年」ということで昨年から大陸各地でベートーヴェン全曲演奏を行っており、過去に開催されたことのない都市でもベートーヴェンの弦楽四重奏全曲が鳴り響きつつある。近々では、4月の頭には彼らが頻繁に訪れているポーランドのクラカウでもサイクルの一部がまたあるみたいだし。
https://shanghaiquartet.com/performances/

そんな「これまでベートーヴェンの弦楽四重奏が響いたことがないところに届けよう」という意味での記念年もありなわけだが、それとは反対に、「ベートーヴェン弦楽四重奏の聖地で新世代が響かせよう」という試みもある。その典型例が、我らがアタッカQがアメリカ合衆国はニューヨーク州の北の隅っこ、ナイアガラの滝観光の拠点、バッファローで始めた全曲演奏会でありまする。
http://www.attaccaquartet.com/concerts-1/2019/2/15/university-at-buffalo
http://www.buffalo.edu/pss/news-home/gen_news.host.html/content/shared/university/news/ub-reporter-articles/stories/2019/02/attacca-beethoven-cycle.detail.html

去る週末に、まずは2つのコンサートで始まったサイクル、会場はBPOのモダンな本拠地の大ホールではないようだけど、この場所も伝統なのかしら。

おっと、話が前後してしまった。何故バッファローでのベートーヴェン弦楽四重奏演奏会が「伝統」なのか、という話でんな。

このバッファローという街、今でこそナイアガラの滝のアメリカ側観光の入口以外の何があるんじゃ、という感じでしょうけど、20世紀前半から半ばにかけては、アメリカ産業のひとつの中心地でした。なんせ雪は酷いけど、水運で大西洋につながり、なにより水力発電で電気が豊富。要は、20世紀半ば過ぎまでは、今のITで栄える都市みたいな景気の良いところだった。バッファローフィルも世界有数の「現代音楽」の担い手として知られ、今でも高橋悠治氏の録音がバッファローフィルとあったりするのでご存知の方はご存知でしょう。ホールもベルリンのBPOに先駆けてモダンなカッコ良い奴だしさ。

で、そんなバッファローは、ブダペストQのチェロ奏者、ミッシャ・シュナイダー氏がお住まいになり、隠居なさっていたのであります。で、ミッシャ氏の存在をコアとして、極めて水準の高い室内楽文化が広がっていた。ブダペストQはここで何度もベートーヴェン全曲演奏会を行い(ううん、探してもデータが出てこないなぁ、ホントにネット以前の情報というのは「存在しない歴史」になりつつある今日この頃)、音楽協会は盛んに弦楽四重奏演奏会を主催してきた。グァルネリQなんぞもここで弾いてるし、その系列の上海Qも、勿論、弾いている。

日本の室内楽文化でいえば、齋藤秀雄氏の片腕として子供のための音楽教室が設立されたときにヴァイオリン教育現場で手伝い、創設された日本フィルにはヴィオラ首席として参加、コンマスのブロダス・アール氏が帰国すると一緒に北米に移り、次々と北米にやってくる日本の若い奏者たち(サイトウキネン管創設メンバーの皆さん達でんな)を精神的に支えることになった河野俊達先生が現役奏者を引退なされる前までいらした街でもあります。なんせ、北米に移ることなければ、巌本真理Qのヴィオラ奏者は当然、俊達先生だったでしょうからねぇ。

もとい、つまり、この街には「栄光のブダペストQの聖地」という知る人ぞ知る伝統があるのですわ。

今回のアタッカのサイクル、第1回が作品127から始まります。これもまた、ブダペストQ以来の北米拠点の団体の伝統なんですね。まず、あの「エロイカの和音」が華々しく鳴り響くことで、サイクルのスタートが宣言される。どうしてなのか、という質問に、「作品127はいちばんやりにくい曲なんで、さっさと終えたいからさ」と応えてくれたのは、上海Qの誰かだったか、はたまたソイヤー翁だったか、記憶がはっきりしないなぁ。ゴメン。

マンハッタンではジュリアード系の異端児という感じの扱いの我らがアタッカQ、しっかりと北米弦楽四重奏演奏の伝統を踏まえ、聖地でのサイクルでベートーヴェン記念のシーズンをスタートさせる。これぞ王道!そして、中身が変化してしていくのは、それは必然!

さあ、行ける方はバッファローに行こー!次回は3月の半ばに予定されてます。まだ雪深そうだけど、飛行機代、安そうですよ。
http://www.attaccaquartet.com/concerts-1/2018/11/18/university-at-buffalo-concert-iii

nice!(3)  コメント(1) 
共通テーマ:音楽

本日発売「音楽の友」誌の担当箇所について [お詫びと訂正]

別に詫びるわけでも、訂正をするわけでもないので、「お詫びと訂正」カテゴリーではなく「売文家業」カテゴリーの方が相応しいと思わなくもないのだけど、なんかそうすると開き直りというか、トランプ&アベっぽい「なにがわるいんじゃ、こりゃあ!」って恫喝っぽくもなりそうなんで、「お詫びと訂正」にします。

本日日本列島津々浦々の書店に数冊くらいは並んだ筈の「音楽の友」誌3月号に、巻頭特集「世界のオーケストラ・歌劇場ベスト10、音楽祭ベスト5」というのがあります。不詳やくぺん先生、世を忍ぶ仮の姿で文字通りの末尾を汚させていただいておりまする。
https://www.ongakunotomo.co.jp/magazine/ongakunotomo//

提出したのは年が変わったばかり、まだ松の内くらいだったので、そういえばわしゃ何を書いたっけなぁ、とあらためて眺め、パニックになりそうでありました。

だってさ、あたしゃ、「この10年くらい、いろんな意味で力を付けたり意味のあることをやろうとしているインの団体、音楽祭などをリストアップする」のだと思い、編集者さんにも「要はこの10年くらいの微分係数、ってことですよね」と尋ね、リストを提出したわけでありまする。

ったら、今、全体を眺めると、どうもそういう趣旨とはちょっと違うようなものだったような…うううううん。

今更どうこうする気も無いし、撤回する気など無いし、なによりもわしら売文業者とすれば神様のような編集者さんが「これでOKです」と判断して使ったのですから、それに異を唱える気などありませんが…

あらためて申します。この「ベストテン、ベストファイヴ」というのは、小生に関する限り、「この10年でいろんな意味で頑張った、頑張っている、演奏団体&音楽祭」という意味です。

敢えて失礼を承知で具体的な例を示せば、恐らく誰ひとりとして日本センチュリー交響楽団が世界のベストテンのオーケストラのひとつと評価することはあり得ないでしょう。

そのような評価は、演奏力とか芸術性とかいうものだけではなく、オーケストラの組織としての安定性や経済力も勘定に入れて下さねばならないものです。今のセンチュリーの経済的な安定性は、恐らく、世界のオーケストラベスト100に入れるのも、正直、難しいでしょう(センチュリー関係者の皆様、怒らないでね)。ですが、この10年間の日本センチュリー交響楽団のしてきた努力は、少なくともやくぺん先生とすれば、世界の10本の指に入ると思うのでありますよ。

無論、深圳交響楽団だって、フィリピンフィルだって、ミヤンマー国立交響楽団だって、一生懸命努力している。ベルリンフィルだって、してるでしょう。ですが、残念ながら、どんな努力があって今に至っているか、あたしゃ、知りません(ここに上げた例の中には、少しは知ってるのもあるけどさ)。あくまでも、小生に判る限りで、です。だからこそ、こういうアンケートには選者の名前がくっついてくるわけですし。

山形交響楽団も、大阪クラシックも、そういう視点です。オペラハウスについては、ぶっちゃけ、この10年くらいに小生が舞台に接して、「俺たちの街にあるハウスとして納税者が誇りに感じられることをちゃんとやっとるなぁ」と思った団体です。

他の先生方のリストアップの仕方がそうなのかは、正直、あたしにゃ判らんです。ゴメン。

掲載誌は、「書いてあることはみんな嘘、信じるなぁ」をモットーとする当無責任私設電子壁新聞なんぞとは違う、きちんと複数の編集者さんの目を通って出て来るまともな媒体です。その旨、ご承知下さいませ。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

ファンクラブ…ではない集まり2題 [音楽業界]

どうもこのところ、商売なのかそうではないのかギリギリの話が多く、ネタが少なくなっていてスイマセン。なんで第一線引退、隠居初心者の身、お許しあれ。

さても、暦の上でもしっかり春が来て、春節のお休みタイムもそろそろ終わりの週末、ふたつの「ファンクラブ」というか、「ファンクラブを出発点に…」という団体の集まりを眺めることになりましたです。無論、所謂クラシック音楽の世界ですから、東京ドームにファンを集めて、なんて話ではありません。小さな集まりだけど、なるほどねぇ、とか、大変だなぁ、とか、いろいろ考えさせれることが多い今日この頃でありました。

※※※

ひとつは、昨日の夕方に開催された「マエストロ・チョン・ミョンフン・ファミリークラブ」の懇親会であります。午後にマエストロが東京医科歯科大学付属病院にアウトリーチに行き、その後に都内某所で行われ、病院アウトリーチ取材の後、意志薄弱なやくぺん先生ったらスタッフの皆さんに誘われるままフラフラ、麦酒一杯くらい煽ってトンズラしよう、と顔を出した次第だったんですけど…

この集まり、言うまでもなく指揮者のチョン・ミョンフン氏の「ファンクラブ」なわけで、この日もメンバーの方がマエストロと食事会をして、お話をして、というものではありますがぁ…ただそれだけではないっ。なんと、この懇親会の前に開催された病院へのアウトリーチを運営しているのが、この会なのであります。

マエストロ・チョンの病院アウトリーチは、完全なボランティア活動です。聴衆には無料で行われるこういう活動、演奏家には支援財団や助成財団、ことによると公共機関などからきちんとそれなりのギャラが払われ、場合によっては活動スタッフにも実費やら足代やらくらいは提供されることもあります。ですが、殆どの場合はみんな持ち出し。このチョンさんの病院訪問もそう。

となると、チョンさんのマネージャーやらオーケストラやらは、むやみに人材を提供するわけに行きません(ブラック企業になっちゃいますからね)。無理に付き合ってくれることがあるとしても、あくまでも無理してやってくれてるだけ。ですが、アウトリーチ先との様々な打ち合わせやら、準備やら、当日の裏方やら、膨大な作業とスタッフが必要になる。無論、アウトリーチ先の医療機関などもそちらの予算やら人脈で人を出す訳ですが、演奏家側にも専門のスタッフが必要なのは言うまでもない。このチョンさんの「ファミリー・クラブ」は、そんな演奏家側の裏方部分の実務を行っている。それも、全くの手弁当で。見返りと言えば…そう、こうやってマエストロとお食事が出来る(会費制です)、そして、昨日最大のプレゼントは、アッと驚く、「マエストロのお宅の庭で栽培されたオリーブから手作りでつくられた完全オーガニックのオリーブオイル」でありましたっ!うぉー、これは欲しい人はどんな大金を積んでも欲しいぞおおおお!

マエストロが「日本の子どもの病院にアウトリーチしたい」と思っても、正直、誰にそれを言った良いのか判らない。数年前にファンクラブに向けてそういう事をマエストロが言ってみたときだって、ホントに実現出来るか判らなかったでしょう。ま、言ってみただけ、だったのかもしれない。だけど、どういう風にしてか、この人達はそんな無茶を実現してしまった。なんともはや、皮肉でもなんでもなく、単に「開いた口が塞がらない」であります。ホント。では、記念撮影。
145.JPG
あくまでも商売もんには使えない、こんなんですよ、というファミリーな雰囲気をお伝えするだけなので、写ってない方はゴメンナサイ。あ、勿論、この全員がアウトリーチのスタッフ、というわけではありませんが、「ファミリークラブ」のメンバーとしてそういう活動を支えている支援者、ということ。

ファンクラブ事務局をボランティアのアウトリーチ活動の事務局にしてしまうなんて、口で言うのは簡単ですけど、考えただけで頭がクラクラしてしまうようなとんでもない難事業です。てか、ファンクラブの顔ぶれを眺めて、この人達ならそういうことを出来るかもしれないと考えられるマエストロは、やっぱり只者ではない、と驚嘆するばかり。これが「カリスマ」というものなのであるなぁ。

※※※

もうひとつ、本日これまた都内某所で開催されたのは、「NPO法人エク・プロジェクト」の年次総会でありました。こちらはもう、当電子壁新聞では今更説明も不要でありましょう。クァルテット・エクセルシオという団体が、オーケストラやオペラ団体と同じように法人格を有したNPOが運営する弦楽四重奏団として活動していこう、という無茶と言えば無茶な企てであります。

このNPO法人も、スタートは一種の「ファンクラブ」だったわけです。今世紀になる前くらいから、当時は「政府に頼らない社会の新しい在り方」のひとつの流れとしてNPO法人が注目され、そんな流れの中で演奏団体も非営利特定活動法人でやれないか、というこれまた無謀な試みであります。なんと今回が総会10回目、つまり、NPOになって10年というわけです。よくまあ、東京都からNPOを取り消されずに続けてこられたものだわい。

日本では、弦楽四重奏団は「弦楽四重奏をやりたい演奏家が4人集まってやる」もので、組織も何もない。「基本は手弁当、別の所で稼いで来て弦楽四重奏は持ち出し」が常識だった。現在でも、「常設」とは「年に数回の演奏会を特定の決まったメンバーでやる団体」という程度の意味でしかないのが実体で、一年の少なくとも3分の1くらいはこのメンバーで練習したりツアーしたり、はたまた自分らのマネージメント仕事をしたりする、という意味ではないのがホントのところでしょう。それを、なんとか弦楽四重奏で喰おうという見果てぬ夢に、いろいろ協力してくれる人を巻き込み、その母体に「ファンクラブ」的なものを準備した。NPOだから、年間予算や報告書を社員が審議する総会はやらなきゃいけないのだけど、それはそれで後の懇親会がお楽しみ、という部分があるのは母体を考えれば当然と言えば当然。

本日も、前任者から託されたような形で自然と新たなメンバーに加わったサントリー室内楽アカデミーのエク弟子でもある北見さんがプレお目見えで演奏し、皆から激励の言葉を受けている様子は、ま、有り体に言って「ファクラブ」の集まりでありました。
028.JPG
それはそれでOK、なんだろうし、健全なことでありましょうぞ。

「ファンの集まり」を、演奏家が資本主義の理屈の中ではやれないことをやるためにどう使えるのか、ファンは自分らが大事にする音楽家の才能を広く世間に伝えるためにどんな手伝いが出来るのか。「ファンクラブ」ベースの非営利活動って、もっと本気で議論されていいネタでしょう。

…って、論じられれば参考にはなるけど、自分らでやるのはまた別の話、なんだろーなー。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

地方拠点の現代音楽集団 [弦楽四重奏]

ある方から、このような演奏会があることを紹介していただきました。
http://h-culture.jp/opera/classic/event4/entry-2048.html?fbclid=IwAR1glDwxC7y3DTklhkozRG_1FWCi1kP7r_m3nfmXanj-mRJd6iz_SOnuIwE#prettyPhoto
Hemmi Quartetという団体で、名前を見るとフランスかどこかの団体かな、と思うんだけど、「辺見」さんが第1ヴァイオリンで主導する日本の団体とのこと。ま、確かに、チラシを見ればそうだわね。チラシをPDFで貼り付けておきます。
hennmmiQ.pdf
広島公演は来たる日曜日で、演目はリゲティの1番と2番だけ、という、短いといえば短いけど、大変な演目ですからねぇ。会場は、東蛮族の目にはなんだか大変な場所みたいだけど、なんのことない、平和公園南のホールの実質上の小ホールです。もうちょっと名前、なんとかならないかなぁ、と思うんだが…

なるほど、広島にこういう演目に特化する「常設」団体が出来たのか、ま、広響にはマイハートQというユニーク過ぎる団体もあるわけわけだし、いろんな室内楽活動があり得る街なのかなぁ、と思ったら、どうやらこれは広島公演の案内で、拠点は松江とのことです。

へえ、松江、ねぇ。所謂「現代音楽」にはちょっと想像が付かない場所だけど(強いていえば、秋吉台が近い…ってこともないか)、逆に特定のレパートリーに特化して研鑽を積み、そこを拠点に各地に打って出る、というやり方が出来れば、あり得るかもしれないですね。

どうやら日本全国での公演もあるようです。本拠地松江では昨日、今日は福岡で、東京には月末に早稲田大学横の東京コンサーツさんのホール、ってのもいかにもでんな。

残念ながらあたくしめは香港でN響取材してる日なんだが、ご関心の向きは是非どうぞ。こういう団体は、この先、追いかけていきたいですね。レパートリーをどうしていくのかも、大いに興味があるし。

やっぱり今時、本気で何かやるなら、東京にいちゃダメでしょ。うん。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

グラミー賞というもの [音楽業界]

ちょっと前にも当電子壁新聞でお伝えしたように、アイズリQがグラミー賞にノミネートされてました。
https://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2019-01-04

結果とすれば、どうやら大賞はクロノスQという相変わらずのガチなところに行ったみたいですな。なんせ、「ローリー・アンダーソンとクロノスQのコラボ」という、もう讀賣文化賞というか京都賞というか、アメリカ合衆国文化圏の人ならばこれ以上堅いもんはない、と思えるもんのが相手だったというのだから、これは「アルノンクール指揮ヨーロッパ室内管のベートーヴェン交響曲全集」とぶつかったグラモフォン賞のカルミナQのシマノフスキを思い出させる事態ではありませんかぁ。ホント。

なんせアカデミー賞というのはホントに科目が細かく分かれていて、アイズリQが関わったのは「Best Chamber Music/Small Ensemble Performance」というカテゴリー。ここにノミネートされた、というだけで、コンクールで言えば「本選出場」みたいなもので、ここまで来ればレジュメやプロフィルに「〇〇コンクール入賞」とか「授賞」という言い方が出来るレベル。ちなみに"winners"という表現は「ファイナリスト」という意味で、日本のプロフィルなどでは「優勝」と誤訳されることが屡々ありますので(意図的に、とまでは言わないけどさぁ)、気をつけましょう。

もとい。で、そのノミネート一覧はこちら。ほい。

Kronos Quartet & Laurie Anderson – Landfall
The Danish String Quartet – Beethoven, Shostakovich, & Bach
Aizuri Quartet – Blueprinting
Leif Ove Andsnes & Marc-André Hamelin – Stravinsky: The Rite Of Spring Concerto For Two Pianos
A Far Cry – Visions And Variations

なるほどねぇ。このノミネート一覧を眺めると、2018年末の時点でアメリカ合衆国の室内楽趣味が判りますなぁ。それにしても、まともな弦楽四重奏団として入ってるのは数年前まではいつもエマーソンQだったのに、ダーニッシュQとアイズリQなんて、時代が変わってきてるんだなぁ。ちなみに共にロンドンと大阪というメイジャー大会の優勝団体というのは、まだこのジャンル、コンクールなる評価軸が生きてるとも見えちゃうけど……ま、それを謳い文句にしてる団体じゃないからいーけど。デンマークのにーさんたち、らんぼーもののイケメンにーちゃん団体がここまで偉くなるとはなぁ。

個人的には、この数日の「ロシアの若手トンガリ指揮者とその仲間達」が東京の音楽業界に旋風を巻き起こしている最中だけあって、A Far Cryという弦楽合奏団にご注目を、と言いたいですな。この団体、室内楽に入れていいんかぁ、と思わんでもないけど、指揮者がいないから室内楽ということなのかしらね。これがアルバムの紹介。
https://afarcry.org/blog/visions-and-variations

これ、日本では出てるのかしら。で、こっちが団体の紹介。
https://afarcry.org/
なんとなく「オルフェウス室内管の21世紀版」という感じがないでもないなぁ。ボストンの団体で、アレックス・ロスなんかがずっと褒めてるわけだから、北米東海岸ちょっとクールなアンサンブルとしてメイジャーなわけで、こういう団体が日本では決して人気があるわけではないのは、まあ今に始まったことではないといえ…。

とにもかくにも、是非とも今年のグラミーの話題、アイズリQは勿論、この「ア・ファー・クライ」(日本語表記されると不定冠詞が消えそうだけど)という名前を覚えておいて下さいな。「くるてんつぃす」って口にするより、もっとかっこいーぞっ!

nice!(2)  コメント(2) 
共通テーマ:音楽

マーラーの時代が来てしまった後に… [音楽業界]

天気予報を信じれば雪の合間の晴模様という日曜日、久しぶりに晴海のまあるいホールに座って、なんとまぁ、千葉のアマオケを聴いていたでありまする。

世間は今や飛ぶ鳥を落とす勢いの名プロデューサーたるロシアの若手指揮者が嫁さんと自分の楽団連れてきて、なぜか日本のホールやら業界巻き込んでホール横断の騒動を巻き起こしている真っ最中だというのに、そっちにちゃんと顔を出さずになんでまたそんな酔狂なことを…と思われるでしょーけど、もう隠居の身、世間に流行なんぞどーでもいいんです、はい。

なにせ、ニッポン国の「クラシック音楽」文化受容とその展開を語るに、近衛秀麿よりも武満徹やら小澤征爾よりも、ことによると鈴木メソッドや齋藤秀雄よりも重要なのは、何を隠そう「アマチュア・オーケストラ」であると、みんななんとなくは判ってる。だけど、なんせ「サロン」と並び資料がきちんとなく、公的な場所に情報が集まらず、突発的に出て来る「我が市の話題」とか「うちの学校は実はスゴいい子ども楽団があって…」みたいなネタを除けば世間に報道されることもない。それになによりも、余りにも広ぉく深ぁく広がっているニッポン固有の(なのかなぁ…なんだろうなぁ…)文化なだけに、敢えて眺めに行く理由がなかなかない。そんななか、本日ははっきりと出かける理由があったので、足を運んだ次第。

こういう演奏会。ほい。昨今は「公式Facebook」があれば充分で、webサイトは必要ないんだなぁ。
https://www.facebook.com/events/297693564191490/
室内管、とはいうものの、千葉県を拠点に活動すること35年、カザルスホールやら紀尾井ホールやら規模のところで演奏会を続け、最近は晴海のトリトンが常小屋になってるアマオケです。出かけた理由は、千葉が誇る20世紀末から21世紀初頭のマーラー水野修考氏のマリンバ協奏曲が演奏されるから。

日本のアマオケにとって、トータルセリエリズムの上に乗っかった特殊な演奏法や不必要に複雑で不自然な奏法が大流行だった1950年代後半から70年代初め頃までの所謂ドナウエッシンゲン音楽祭系の「前衛音楽時代」にヨーロッパ楽壇中央から唾棄され忌避された、保守的で娯楽の要素に傾いたソ連のショスタコーヴィチみたいな恥ずかしげもない堕落した音楽は、極めて重要なレパートリーになってる。そういうレパートリーに特化し、数ヶ月に1度の本番のために数ヶ月も練習を重ね、技術的にはドイツやらの田舎のプロオケより上手だろう、ってオケもいくつも存在している。

なんせアマオケですから持ち出しでいいわけで、多少は楽譜使用料がかかろうがもーまんたい。プロオケだったら、「そんな演目では客が入らない」と算盤手にした事務局が指揮者の無茶な願望を突っぱねるのも仕方のない話。文化庁芸術祭とか、世間の話題になったり評論家が褒めてくれる特別のタイミングだったり、さもなければ現代芸術を支援する助成財団がお金を出してくれたり、そんなラッキーでもないとやれない演目でも、アマチュアはおかまいなし。集客だって、100人弱が出演して、700席くらいの会場で、オケメンバーひとりあたま片手ぐらいの2000円也のチケットノルマなら、半年に1度くらいならなんとかならないでもないしさ。

かくて、21世紀も20年代に入ろうとするニッポン国、アマオケはモーツァルトやらベートーヴェンどころか、世界のアマオケ大定番のシューマン、ブラームス、ドヴォルザーク、チャイコフスキーなんぞのロマン派、更にはステージに溢れんばかりに団員を乗せるブルックナー、マーラー、ショスタコーヴィチ、シベリウス、カリンニコフ、なんてのをメインにするようになってる。んで、それら大編成オーケストラで必要な楽器が繰り出される近代日本の管弦楽曲も、次々に演奏されているわけであります。

先程終わった演奏会は、正にそんな「現代の日本のアマオケ」の典型。ヴァーグナーやって、地域的に関係ある知る人ぞ知る作曲家の名曲秘曲やって、マーラーやって、アンコールにまたヴァーグナー。いやぁ、もうお腹いっぱい。

水野作品は、皆様よくご存知のように、正にマーラーを演奏するためのオーケストラや奏法が前提になり、そこに20世紀後半の日本というか、千葉というか、に流れている様々な音楽の要素が入り込んでくる。「前衛」が必須課題としていた「誰も聴いたことのない新しい音や響き」を求めているのではなく、そこで音楽をする人達が、自分達の持っている音楽の言葉や考え方で、今の気持ちを伝えようとする音楽。アマチュアなんだから、それでいい。無論、ソリストの會田さんらには「誰もやれないような難しい楽譜であれ演奏し、その結果、誰も聴いたことがなかったような響きを創り出す」というプロの演奏家としての仕事がきちんと与えられている。コンチェルト、というロマン派っぽいモノの考え方は、「アマチュアVSプロ」という対比に持ち込んで、きっちり形が整えられる。なかなか賢いではないかい。80代半ばでもまだまだ元気な作曲家さん御本人も、しっかり舞台の上に上がってきてご挨拶、しっかり客席でも社交をなさっていらっしゃいました。
IMG_8567.jpg

そんなこんな、いろいろ真面目に考え出すと考えることが沢山ある演奏会が恙なく終わり、さても、明日はまた雪かもしれないというのでシジュウカラ・レストランの手入れをせねばならんわなぁ、と佃の縦長屋ならぬ葛飾オフィスに向かうべく、地下鉄駅に向かいます。

連休半ばにして春節の最初の連休が終わったところとなれば、成田空港行きアクセス列車もそれほど混雑しておらず、ノンビリ着席も出来たぞ。では、先程いただいた膨大な演奏会チラシ、流石に眺めもせずに破棄するのは失礼に過ぎよう(普段、やくぺん先生は日本の演奏会場前で配られるぶ厚いチラシの束は絶対にいただかないんだけど、プログラムに挟まれてしまっているものはいかんともし難い)。せめて1度は目を通すくらいはしましょうか。いやぁ、いろいろあるなぁ、へえ、こんな曲やるんだぁ。あ、こんな会場まだあるんだ、へえええ、この指揮者さん、こういうことやってるのかぁ…

そんなこんな束をひっくり返した結果、あらためて日本アマオケ文化の奥の深さに驚かされるのであった。ほれ、こんなじゃよ、皆の衆。
IMG_8570.JPG
ご覧あれ、数十枚のアマオケ演奏会告知チラシ束の中に、大量のマーラー演奏会の告知が発掘されるのであーる!2019年年明けからイースターの頃まで、なんと東京首都圏ではアマオケに拠るマーラーがこの日の4番も含め2,4,6,9,10番と演奏されるのであーる。秋ともなれば、8番まで予定されるというではないかぁ!それもそれも、なんと指揮者さんは何を隠そうやくぺん先生んちの結婚式の時に「都響創設20周年記念合唱団」有志の皆さんを指揮しマーラーの8番合唱抜粋を賑々しく演奏して下さった、知る人ぞ知る東京西のマーラー指揮の神様、齋藤栄一氏でありまするっ!(ちなみに東京東のマーラー指揮の神様は、やたら詳細な曲目解説執筆仕事でも知られる金子建志さんでありますな。)

いやぁ、本当にマーラー御本人が仰ったように「やがて私の時代が来る」ことになってしまったようだ。それどころか、昨日本日とプロオケの世界ではマーラーの不遇なお友達、ハンス・ロットの交響曲が関東地方で3回演奏されるというとてつもない珍事も起きているわけだし。

マーラーの時代は来てしまった。そして、少なくとも日本のアマオケの世界では、次の時代がどうなるのか、ある程度は見えてきている。やはり、「クラシック音楽受容のトレンドを眺めたいなら日本のアマオケを観よ」という格言は真実なのであろーか。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

タン・ドゥン初期弦楽四重奏改訂版初演 [現代音楽]

最近、やくぺん先生の周囲でうろうろしている若い人が「現代音楽の再演」についての議論を真剣にやろーとしているという話があり、なかなか意欲的な、というか、めんどーなところに突っ込んでいくなぁ、とノンビリ眺めるすっかり隠居爺さん気分の雪の朝なのであーる。

んで、そんな話を小耳に挟み思い出したのが、数日前に上海Qからあった連絡。彼らは周年行事として作曲家に委嘱をするという作業を盛んにやっていて、25周年前かしらね、ペンデレツキにあの問題作としか言いようがない(あんまりポジティヴな意味ではなく)第3番を委嘱し、やくぺん先生は何の因果かその世界初演前の作曲者立ち会いの練習から本番まで眺めるということをしたりして
https://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2008-11-23
まあ、なかなか興味深い取材ではありました。んで、あれからアッという間に10年が経ち、35周年を記念して、上海Qは今度は面白いことをした。新作委嘱、という誰でも考えることではなく、「旧作の再演」、それももの凄く名前のある作曲家の旧作を改定して貰おう、という趣向。その標的は、そー、言うまでもなく、今や東アジア圏で最大の売れっ子作曲家、タン・ドゥンであります。

彼らが送ってきたリリースは直接は貼り付けられないので、こちらをどうぞ。
https://www.rutlandherald.com/features/vermont_arts/shanghai-quartet-renews-prize-winning-tan-dun-work/article_ef6eda1f-8afd-54c0-93ed-0f46c1c6ee4c.html?fbclid=IwAR05VH_FjBBbSxTP6_s10n8TQTN7gtmcPFUMywqpdxytR_I4L-_5gDPxHZc

必要なところをコピペすると、以下です。えいっ。

Tan Dun and the quartet members have been talking about doing projects together for at least 6 years. About 2 years ago, they at last found time to get together in Shanghai and make more concrete plans for doing a pretty sizable project.

Tan Dun asked to include in the project the reworking of his very first string quartet that, while it was recorded in 1983 and won second place in the international Weber prize competition, has not often been played over the intervening decades. The new version revises passages and shortens the overall work in preparation for it being reintroduced to the world. The work is next scheduled to be performed March 7 at the Freer Gallery in Washington, D.C., and March 16 in Shanghai Symphony’s Chamber Hall. The Shanghai Quartet plans to program the piece dozens of times in the coming season.

タン・ドゥンの弦楽四重奏作品といえば、「盛んに演奏される」とは言えないけど、《Eight Colors》という小品集があって、それなりに弾かれはするし、録音もあります。それから、なぜかやくぺん先生は何度か曲解を書いたことがある《ピパと弦楽四重奏のための協奏曲》という、実質ピパ五重奏曲はチェコの団体がやたらと日本でやるんだわなぁ。あとは、お得意の舞台作品絡みのものがある。この初期作品の弦楽四重奏曲というのは、どうもどの作品のことか良く判らないのだが、これなんじゃないかなぁ。

うううん、そんなに長い曲じゃないんだなぁ。

さても、上海のシンフォニーホール室内楽ホールで3月16日に弾いてくれることは判ってるのだが、うううん、これだけの為に上海まで行くか、悩むなぁ。土曜日の夜で、旧フランス租界のホールから浦東に午前1時半発の羽田行き桃航空、間に合うか。開演時間が遅いんですよねぇ、上海は。←行くなら日帰り、って気分満点なんだけど、土曜日は飛行機がLCCでも安くはないし…

とにもかくにも、「新作初演」ではなく「あまり演奏されていない作品の作者による改定版の初演」というのは、なかなか良いアイデアではないかい。こういう形で再演が繰り返されることで、作品の評価というのは固まっていくわけだし。

税金終了の翌日かぁ、どーしよーかなぁ。その前の週のウラジオストックはいかないことにしたし。ともかく隠居宣言後、昨年暮れにハノイから戻ってきてから数ヶ月もこの列島を離れていないんで、なんか妙な感じになって来ている春節最中の冬の朝でありました。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽
前の8件 | -