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フェリックスは今 [演奏家]

ホントは昨晩の葵トリオについて書くべきなんだろうけど、ちょっと某所から商売原稿にせねばならないかもしれない(なんて半端な…)ということになり、いくら外国向けとはいえ同じものをこんな無責任電子壁新聞に書くわけにはいかず、スイマセン、どーでも良い話。

って、ちっともどーでもいいわけではない。今、某内部資料として結果としてかなり長大なものになっている「クスQ小伝」をやってるのだが(ゴメン、外には出ませんので、皆々様は誰もオリジナルの形では読めませんっ!)、そこであれこれ調べていて、思わず「えええええ」と声を挙げていまいましたあ。吃驚して、キーボードの上の手を突っついてたブンチョウ君がすっ飛んでった程。

2008年までクスQでチェロを弾き、晴海への彼らの初来日からなんのかんの3回くらいは日本を訪れたことがあるチェロのフェリックス・ニッケルくんでありますが、なんと、現在のプロフィルはこんなん。
http://www.ensemblekom.com/02_felix_en.php
オリーやウィリアムと「いぇい、寿司クロック、いぇい!」などとアホなことを叫び、ああああまたこいつらバカやってるわ、とヤナ女王から冷たい視線を投げられてたひょろひょろ背ばかり高いにーちゃんが、今やすっかり立派になっているではないかぁ。んで、経歴を読んでいくと最後にさりげなく
「2009年以来、ベルリン・コミーシュ・オパー管の首席チェロ奏者を務める」
なーんて書いてあるじゃあーりませんかぁああ!

おいおいおい、フェリックスくんはあれからどうしてるのかなぁ、なんて思いながらドイツのオーケストラのチェロ・セクションを眺めていたりしたんだけど、まさかまさか、そんなところにいらっしゃったとは。2009年から今まで、あの劇場に何度足を運んだことやら、わかりゃしない。演目や演出が面白いから、ベルリンではいちばん頻繁に行ってる劇場じゃないかな。ましてや首席なら、面倒くさい曲のプレミアには絶対に乗らなきゃならんわけで、それこそ今年の1月のシュレーカーとか、その前だって《兵士たち》とか《メデア》とか、弾いてたんじゃないかぁ。

ツアーが嫌でオケに入ったなら、それはそれで人生とすれば正しい選択。頑張って下さいな、と今更ながらにエールを送りましょうぞ。

って、次にコミーシュ・オパーに行く予定は…当面、ないなぁ。

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チャックの船大川を往く! [新佃嶋界隈]

すっかり冬の空になった帝都を貫く大川に、トンでもないもんが出現しましたぁ!
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なんじゃこりゃ、とお思いになるでありましょーねぇ。こちらでありまする。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000005300.000007006.html?fbclid=IwAR2kccbGsvFUDjHMn2j961nXCXQMicNkbnnjVj9FQYhpIakjl-lPupB8irA
本日昼過ぎから午後2時まで、大川の真ん中より上流、浅草から桜橋の辺りを連日いったり来たりするそうな。面倒なんで、以下にコピペ。

※※※

■ふねと水辺のアートプロジェクト 第3弾「ファスナーの船」
日程:12月14日(金)~28日(金)
※天候や川の状況により中止の場合あり
時間:12:00~14:00 ※時間は前後する可能性あり
場所:隅田川・吾妻橋~桜橋の川岸付近(上記時間帯に往復)
交通:吾妻橋=東武伊勢崎線・東京メトロ銀座線・都営地下鉄
浅草線「浅草駅」から徒歩1分
観覧費:無料
特設サイト:https://sumidagawa2018.com
協力:一般社団法人日本チャーターヨット協会

※※※

関係者の方に依れば、豊洲の向こうの船着き場に係留してあって、毎日、大川を豊洲側から相生橋潜って、やくぺん先生の塒の下通って、永代橋なんぞ潜って通勤してくるそうなんで、新佃嶋界隈、佃2丁目や3丁目にお住まいの方々は、年末までの2週間程、この屋形船よりちょっと小ぶりの銀色のファスナーが大川を往き来する姿が見られるようです。これが永代橋の下を通過するファスナーくん。
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ううううん、やっぱり大川が水が多すぎて、うまいくあいに「ファスナーが開いていく」みたいな波紋は描けないのかなぁ。その辺り、2週間の試行錯誤で変化があるのかしら。

帝都の水辺を走りまわるのは初めてとのことで、となればやっぱり欲しいのは天樹とのツーショット、はたまた浅草対岸の〇んちビルとのツーショットということになるのであろーが、少なくともやくぺん先生勉強部屋から眺める天樹とのツーショットは…チャックがちっちゃくて判らんわいっ!
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そんな年末大川を彩るアートを眺めてやろうというのか、チャックくんが新大橋向こうの大曲を超えて見えなくなった頃、上空には恐らくは帝都上空を跋扈する小さなマシンとぶものたちの中でもいちばんハデハデな奴がやってきたぞぉ。
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俺の方がクールだぞぉ、と正真正銘のヤンキー塗装で、横田飛行クラブのセスナくんがファスナー丸を見下ろしておったとさ。

大川に ファスナー広げ 年も往く

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2018最後の柿の実 [葛飾慕情]

そもそも今年は葛飾オフィス巨大柿の木にしてみれば裏の年で、大豊作の昨年を受けて実りが極端に悪い年だったところにもってきて、夏の灼熱地獄はともかく、秋には颱風が次々と荒川放水路向こうの新開地を襲い、中川放水路の開削が終了したオリンピックの前の年よりも昔だったら確実に水が出ていたでろう葛飾オフィス近辺のかつては小型アカイエカ跋扈した暴れ川流域には、なんと東京湾から吹き上げられた海水がぶちまけられる塩害被害が発生。巨大柿の木の南側は一気に葉っぱが枯れて落ち、結果として南側の町工場や道路に突き出た枝にぶら下がった柿の実は一気に熟し、北風が吹いてはボタボタ落ちて車道を柿色に染め上げるというご近所迷惑をやらかすことになったわけでありまする。いやはや…

普段ならば新暦霜月第3週の日曜日くらい、サンクスギビングのお休み前くらいに開催する柿の実収穫フェスティバルなんだけど、今年はこのままではボタボタ落ち続け、ひよちゃんやムク軍団にいいように蹂躙されてしまうぞぉ。ってなわけで、先月に超短期で欧州をウロウロしてくる前に慌てて収穫を行い、ご近所や道ゆく善男善女におわけしたわけでありますが、今回は日程変更のためにいつも来てくれる近隣児童の何人かが来られず、結果として随分と葛飾オフィスのテーブルに並べたまま留守にすることになった。んで、戻って来たらこんなことになってたわけでありました。
https://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2018-11-30

なんでも「木枯」にはきちんと気象庁さんの定義があり、東蛮族の土地では新暦霜月に吹く最初に強い北風が「木枯一号」だそうな。んで、なんと今年は木枯一号が吹かないままに師走となってしまい、どうも未だに吹いていないらしい。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018120100168&g=soc
実際、師走も2週目に入ってもアホみたいに暖かい日があったり、なんでも「地球温暖化」にするつもりはないけど、今年は妙だったねぇ、ってこと。とはいえ、流石にいくつか残してあった柿の実も巨大柿の木から全てなくなり、色付いた葉っぱももうほぼ落ち切って枝が裸になる寸前であります。なんせ柿の葉というのはデッカくて、歩道に落ちればこれまたそれなりに面倒なゴミの山となる。ホントは落葉焚をしたいのだが、こんな遙か東京から離れた新開地とはいえ一応戦時中のドタバタで「東京都」の「特別区」なるヌエ的な自治体になっちゃっており、今は落葉焚をしようもんなら消防庁さんに叱られます。しょーがないなぁ、と夜の間にコソコソと葉っぱを叩き落とし、かき集め、月曜朝一の燃えるゴミに出す作業をすべく参上した日曜であったとさ。

さても、それなりに量がある柿の葉をゴミにして、区役所指定ゴミ袋に突っ込み、あとは朝っぱらに出すだけ。かくて2018シーズンの巨大柿の木関連作業は全て終了、次は時期を見てシジュウカラ・レストランを開業することになるわけですが、とにもかくにも終わった終わった。じゃあ、冷蔵庫に入っている最後の柿の実も腹に収めてしまおうかいな。

葛飾オフィスの巨大柿の木、もう典型的な「渋柿」でありまして、そのままでは喰らえません。配られた皆さんもそれぞれに工夫なさってるのでありましょうが、いちばんポピュラーなのが「干し柿」だそうな。だけど、なんせやくぺん先生は日本列島滞在時の半分は佃大川端縦長屋にいるわけで、雨が降ってきたら干し柿を慌てて引っ込める、なんてことが出来ない。となると、一番簡単なのは…なーんにもせずに放置することでありまする。

ただ放置するだけでも、数週間も室内の日陰においておけば熟成は進み、どんどんグチャグチャになってきて、ある程度以上いっちゃったなぁ、と思ったところでおもむろに皮を剥く。っても、堅いときのように包丁で剥いたりは出来ず、なんのことはない、指をグチャグチャにして皮をぶち破り、中のグチャグチャな実をスプーンで掻き出すだけでありまする。これをデッカいボールに集め、そのまま喰らっても良し。ある方のアドヴァイスで、脂肪強めの無調整牛乳をぶち込んでかきまわすと良いあんばいに固まるよ、というのでやってみたけど、なぜか全然ダメでした。この柿&ミルク汁、それなりに美味しいものではありましたが…あんまり人には薦められないなぁ。

結論からすれば、葛飾巨大柿の木から収穫された渋柿を最も美味しくいただく最も簡単な方法は、なんてことない、冷蔵庫に入れて数週間放置する、であります。家電メーカーが「野菜専用室」など湿度を落とさないパーティションが付いた高級冷蔵庫も出している今日この頃ですが、巨大渋柿を喰らうには、そんな場所に入れてはいけない。冷蔵庫の普通の場所に入れて、低音でじっくりと、ちょっとづつ水分を取っていきます。要は、低音状態の極めてライトな干し柿にするわけですな。

今年は1個だけ、そんな風にしてあった(なんせ柿の実というのはもの凄い場所ふたぎなもんでねぇ)。全ての柿の木関係作業を終え、おもむろに冷蔵庫から取り出し、ふたつにすっぱり割ります。んで、白いお皿の上にのっければ、ほーれ、こんなん。
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いやいや、巨大柿の木の下に基地を構えるアヒル軍団のクリスマス盛り上げ隊長もやってきて吃驚しているように、なんとも立派なスィーツに見えるじゃああーりませんかぁ!先っぽが割れた苺スプーンをばざっくり突き刺し、美味しゅういただきましょうっ。ありがとー、葛飾の土よ!ありがとー、帝都東の太陽よ!震災時にはセシウムも降ったこの汚染された地を、今年も潤して下さって感謝の極みでありまするっ!

残りの半分は、グチャグチャに潰して、夜の間に既に仮店舗は出してあるシジュウカラ・レストランの屋根の上にのっけて、ムクヒヨ雀にお裾分け。朝になって眺めると、もうこんな状態。
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柿の実がなくなってから「レストランはまだだぎゃー」と叫んでるヒヨちゃんも、朝からやってきてぎゃーぎゃー騒いでます。

かくて、柿の実の季節は終わり、いよいよ柿の木周囲はめじろんやらシジュウカラさんの季節。今年はまだ帝都ではつぐみんを見ないなぁ。

木枯も 吹かず師走の 裸枝

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DKPのシューベルト交響曲チクルスどっかで希望す! [演奏家]

昨日午後は、遙々横浜はみなとみらいまで詣で、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの超絶売れっ子パーヴォ・ヤルヴィ様指揮するブレーメンのドイツ・カンマーフィルのシューベルト交響曲ふたつとオマケひとつを拝聴させていただきましたです。対岸のノースピアに、数日前に通常航海から横須賀に戻ったロンが航海中にぶっ壊したマシン猛禽共が運び込まれたということなので、みなとみらいから眺められるかと思ったけど、世間はアドヴェントの季節に浮かれるクリスマス風景が広がり、みなとみらいはサンタさんだらけ
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対岸に未だ異国の占領軍が陣取ってる現実は相も変わらずちっとも見えず仕舞いの平和でノンビリしたニッポン師走風景でありましたとさ。いやはや…

市庁舎前に音楽隊の動物たちの像が聳える北ドイツの街を拠点とするこの室内オケ、昨年の北京国際音楽祭で驚くなかれ北京では初のベートーヴェン交響曲チクルスをやり、複数の公演を聴かせていただき、練習も眺めさせていただき、屡々室内管に対して言われる「でっかい室内楽」って表現がリップサービスでも何も考えてない常套句使用でもなく、ホントにその通りであることに腰を抜かした。残念ながら商売原稿で、当電子壁新聞には一切記述はないのだけど、ともかく、へええええ、と思った訳でありました。
その際、この「プロジェクト型オーケストラ」としてはシューベルトなんぞもやる予定で、という話を聞き、日本でもやってくれるのかしら、外来オケのシューベルト・チクルスって、大昔にサントリーのオープニング頃にアバドがヨーロッパ室内管かなんかでやったくらいかなぁ…なーんて思ってた。んで、今回、シューベルトだというのでガラにもなくちょっとワクワクしたりしてました。ええ、正直、ヤルヴィ息子がどうだというよりも、このオケの連中の顔が浮かんで、あのおかしな連中がやらかすのかぁ、という期待でありまする。完全に「室内楽」としての期待でありますなぁ。

とにもかくにも拝聴させていただいた中身でありますが、どうなんだろうなぁ、やってることは正に今時のヨーロッパの若くて才気ある連中が好きそーな音楽で、アンサンブルの水準とても高かったんで(所謂「良く合っている」とかいう意味じゃないけど)よかったとかわるかったとかいう問題ではなく、なんというか、やっぱり今度も、へええええええええ、と思わされましたです。

前半は変ロ長調の、所謂「第5番」というこの作曲家さんの最後のふたつを除いた中でもいちばん知られた交響曲だったわけですが、ぶっちゃけ、まるっきり「変ロ長調の交響曲」とは感じられない音楽でありました。変ロ長調の交響曲といえば、嫌でも頭に浮かぶのはベートーヴェンの第4番でありましょうし、時代は古典的な調性の意味づけからは遠くなったとは言えかのショーソンの逸品。それから、ハイドンの102番もそうか。なんとなくノーブルってか、ちゃんとしてて気品がある、って感じの音楽が展開する調性、「恋とはどんなものかしら」の調性だと思ってるわけだが、少なくとも昨日の再現ではぜーんぜんそんなんじゃなく、ともかくやたらと元気が良い。第3楽章なんて全然メヌエットじゃなくて、これスケルツォでしょ、としか思えぬ。思わず配布された演目表を引っ張り出し眺めてしまいましたですわ。

「交響曲としての構築性を明確にした」ってのともちょっと違うなぁ、よくもわくるもとってもアグレッシヴなシューベルト。その勢いはそのまま後半の大ハ長調にも続き、序奏からテンポは速く、あああこれだと序奏が終わるとテンポが速くなるって伝統はなしかなぁ、と思ったらやっぱりギアチェンジがあって、もう二拍子大行進がドンドン進み、各楽章アタッカでどこどこ先へ先へと行ってしまう、繰り返しやっても天国的な長さなんてどこ吹く風、行け行けゴーゴーでフィナーレに雪崩れ込み、大拍手っ!わおぉおおおお、ってさ。

こういう演奏会はアンコールというものが付き物だろうけど、このまままた二拍子系が続いたら流石にもうご勘弁だなぁ、御願いだからヴェーベルン編曲のシューベルト《ドイツ舞曲》なんてやらんでほしいなぁ…と思ったら、アンコールはシベリウスの《哀しきワルツ》の作りに作ったピアニッシモだらけ、というまるで違う味わいのもんを持ってきてくれて、ホッと一息でありました。

この演奏会、なにが面白いって、普通これだけいろんなことをやってる再現だと、「指揮者某の解釈がどうだらこうたら…」と言いたくなるもんだけど、それが全く無い。指揮者というより、ブレーメンに集っている楽人達が指揮者と一緒になんのかんのやってる、という音楽だったのですわ。それがどうしてなのか、まあ、きっとそれこそいろんなことが言えるんだろうけど、こういう「指揮者が解釈押しつけてる感じじゃないのに、しっかりと解釈やってる演奏」ってのがあるんだなぁ。面白いもんだなぁ。

敢えて文句を言えば、こういうやり方なら、所謂シューベルトのロッシーニかぶれだった瞬間が記録された第6番とされるハ長調と大ハ長調を並べる、というプログラムが聞いてみたかったですねぇ。確かシューベルトには変ロ長調のシンフォニーはもうひとつくらいある筈だから、それと第5番を並べる、というのもあるだろう。あの5番の再現だったら、ハ短調の曲もあったと思うので、それと並べる、というのも面白そうだし。

なんのことない、つまり、3コンサートくらいでシューベルトの交響曲を全部並べる、というサイクルをこの楽人達で聴いてみたかったなぁ。商売としてはなかなか難しいんだろうけど。

どうですかね、日本では難しかろうから、北京音楽祭辺りでやってくれないかなぁ。

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天津の年越しは豪華ヴィーン響! [音楽業界]

今日から香港フェスティバルの一般売りなんで、始まるまでの時間をネットを準備すべくあちこち状況を眺めていたら、北京のうーさんからリリースが飛び込みました。日米開戦記念日は大陸からの広報ラッシュかいな。

数年前にヴィーンフィルの中国レップを獲得し息上がるウー二代目社長、中国のクラシック音楽業界本格的な市場化の旗手としてぐぁんばってますが、とうとう今年は年末年始にこんなものをゲットしたようです。
http://wupromotion.com/great-china-tour/orchestra-a-choir/1092-wiener-symphoniker-austria-2018
わぁ、日本だってフォルクスオパーなのに、なんとヴィーンフィルと並ぶ楽都二大巨頭、ヴィーン響を新年に持って来ちゃったぞぉ。

ただ、ウー社長んとこでいちばん困るのは、演目や出演者がリストアップされていないことなんですよねぇ。その辺り、やっぱり聴衆というか、消費者というかの関心のポイントがニッポンの音楽ファンとはちょっと異なる、ってことなんでしょうかね。日本では「ヴィーン響かぁ、誰が振るんだ、曲はなんなの?」ってところで切符を買うかどうかが決められるんだろうけど、天津では「新年カウントダウンはヴィーンのオーケストラだぁ」で充分、ってことなのかしら。

ま、実は日本でも実態はそう違わなかったりするのかもなぁ。

この辺り、もう少し招聘元として情報の出し方を考えていただきたいところでありまするが、あまりマニアック振らずに健全な市場が育成された方が良いのかもなぁ。

とにもかくにも、ヴィーン好きは新年カウントダウンは天津へ行こー!成田から春秋航空の直行もあるし、北京からなら新幹線で半時間じゃっ!ちなみに、翌日は北京に戻って国家大劇院でニューイヤーコンサートもあるぞっ!
http://en.chncpa.org/whatson/zdyc/201803/t20180313_183851.shtml


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モダンチェンバロはバケモノかっ! [音楽業界]

2020年の第10回大阪国際室内楽コンクールについての会議のため、大阪に来ております。そっちの内容は、来る3月8日の記者会見で発表になりますので、暫くお待ちください。フェスタ部門で吃驚するような改革がありますので。

この類いの会議としては珍しくホントに会議をやってるとはいえ、さっさと日帰りで帝都に戻ってきてしまえばいいものを、なんでこんな曾根崎は心中前にこれが最期としっぽり濡れるラブホテル街の怪しげな1泊素泊まりレイトチェックインのみ4000円也のカプセルホテルに毛が生えたようなところに泊まってるかといえば、こんなんがあったから。
http://www.century-orchestra.jp/concert/no231/
数週間前にも明治神宮向こうの巨大な空間で似たような演目を眺めたデジャビュ感拭えぬものの、こういうもんをやってくれるんなら、こりゃ見物していかないわけもいくまいて。なんせ、規模として日本センチュリーに適切だし、なによりもザ・シンフォニーホールというヴェニュがチェンバロ協奏曲なんてとんでもない演目には最適ですからねぇ。個人的には日本で一番適正規模のコンサートホールだと思うなぁ。
IMG_7849.JPG

とにもかくにも、目玉は今や天下のイエローレーベルがグイグイとプッシュしているイラン生まれのチェンバロ青年が弾くナイマンの協奏曲なわけですが、ぶっちゃけスターは演奏家君であると同時に、彼が扱う楽器でありまする。そー、21世紀の今やすっかり幻の楽器となっているモダンチェンバロでありますよ。

演奏会が始まって、《答えのない質問》の静謐な弦楽器の宇宙がそのままアタッカでバーバーの弦楽四重奏緩徐楽章を弦楽合奏にしたあまりに有名なアダージョへと雪崩れ込む(別に指揮者川瀬氏は「湾岸戦争を指導した偉大な海軍軍人ジョージ・W・ブッシュ追悼です」などとは仰いませんでしたけど)。え、こんなこと出来る調性なんだ、へええええええ、これはこれでまるでもの凄く意味があるみたいに纏まっちゃうじゃないかぁ、と感心していると、目の前ではなかなか壮大な転換作業がはじまっております。

小さくなったヴァイオリンとヴィオラの2プルト目のところに予備の楽器を立てているのは途中でチューニングが異なる部分があるのかしら。んで、そんな作業の前にズルズルと下手から引っ張り出されたチェンバロったら、なんとまぁ、スタインウェイのフルザイズコンサートグランドとは言わぬものの、我々が普通思ってるようなチェンバロの大きさを遙かに凌駕する、シンゴジラ最終形態くらいのでっかさ。そして、優雅な装飾なんぞ欠片もない、なんとも素っ気ない無骨さ。さあ、でっかい音出しますからねぇ、って体が示してるじゃんか。

それどころか、どこにマイクを突っ込んであるのか判らないけど、胴体の下に客席に向けてひとつ、どうやらオケの側に向けてそれぞれ下手上手に向けたひとつづつのスピーカーが配置されているみたいです。みたい、ってのは、近寄ってしっかり観察なんぞしておらず、平土間いちばん後ろから3列目くらいでぼーっと眺めていただけだからです。スイマセン。終演後、近寄ってしげしげと眺め、写真撮影には厳しいこの会場のおねーさんを振り払って写真撮ってる猛者もおりました。

話を戻せば…ナイマンの曲は、お馴染みのミニマルがっつりでありますから、ま、ぶっちゃけ、ヴィヴァルディ聴いてるみたいなもんです。どうやって「変化」させていくかが見もの聴きものなわけで、その意味ではしっかり時代や様式の枠に填まった安心して聴ける「ゲンダイオンガク」ですから特にどうこう言うこともないし、アイヴスみたいに「この曲を聴いて喜ぶって、どういうことなのか?」なんて考えちゃわざるを得ない問いかけ満載の「アート」ではありません。皮肉じゃなく、そーゆーもんだ、というだけ。

んで、やっぱりやっぱり、関心はあの巨大なチェンバロがどんな音響を響き渡らせるか、でありまする。いやぁ、吃驚しました。無論、胴体の下に置かれたスピーカーがエンハンスしている部分のあるのでしょうけど、モダンピアノの内部に張られた鋼鉄のワイヤーを猛烈な勢いでひっかいてるのかと思うような、強烈なバリバリジャリジャリ音が小ぶりなオケを越えてホールに鳴り渡るのでありまする。こんなことしてて指は大丈夫なのか、途中で疲労で演奏者は大リーグボール3号を投げ続けた星飛馬のようにブツンと音を立てて腕の筋肉をぶち切ってしまうんではないか、心配になってまいります。ホント、「モダンチェンバロはバケモノか!」でありまする。無論、炎のチェンバリスト(?)マハンくんはきっちり最後の音符まで弾き切り、しっかりアンコールにパーセルまで披露して下さいましたが。

物理的なパワーアップが音色ばかりか音楽の在り方まで変えてしまうという事例を目の当たりにする、誠に以て稀有なる経験をさせていただいた次第でありまする。来週だかにすみだトリフォニーでも演奏されるようですが、正直、あそこまで空間が大きくなると、アンプリファイされている、という部分が前に立ってしまうのではないかなぁ、と思わんでもない。どんなことになるやら、師走の日本列島最大の聞き物のひとつであることは間違いないでありましょうぞ。それにしても、この1曲のために日本センチュリーの皆さんは遙々豊中から錦糸町まで出張ってくるのかい、なんだかスゴいなぁ。
https://www.triphony.com/concert/detail/2017-12-002187.html

この演奏会、もうひとつアイヴスの第2交響曲という最後の一山が控えていて、それはそれで非常に面白く、ってか、興味深く、いろいろ思うところ多い演奏でありました。オケ関係者の方は「楽譜に忠実に、だそうですよ」と仰ってたのですが、ついこの前の広上&N響の「アイヴスを綺麗に纏めてみました」という演奏とは相当に違う、「アイヴスの楽譜をひとつの交響曲としてメリハリのある流れをしっかりつくりました」という指揮者の存在を猛烈に感じさせる音楽。ある意味、とっても初演のバーンスタイン的な再現であります。なにより、弾いている団員達がもの凄く楽しそうで、終演後にこんなにみんなニコニコしてるアイヴスってありなのかしら(コンマスの荒井さんが嬉しそうにしているのは、この方の趣味からすれば当然でありましょうが)。アイヴスの再現とは人が限りなく自然(=創造の神)に近付くことなのであーる、という考え方からすれば、余りにも人間的な、まるでベートーヴェンのようなアイヴスでありましたとさ。

これが大阪のアイヴスなんやボケ!って、曾根崎の串カツ屋のオッサンに怒鳴られるかな。

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室内楽もジャパン・パッシング [演奏家]

師走に入った猛烈に寒いソウルの風物詩(でもなかろうが)、リンカーンセンター室内楽協会のディレクターたるウーハン&フィンケルが監督となって開催されていた室内楽音楽祭「Chamber Music Today」
https://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2015-12-07
https://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2013-12-08
始まったのは10年代の初めだったと思うんだけど、最初の頃は「ウーハン&フィンケル+CMSリンカーンセンターのメイジャー演奏家+若手弦楽四重奏」というラインナップが定番で、寒い寒い梨泰院にミロQ聴きに行ったりしたものでありました。

そういえば今年はどうなってるのかなぁ、そろそろ始まるんじゃないか、慌てて出かけなきゃならんような連中が来てませんように、って調べたら、こんなん。
https://www.chambermusictoday.org/
うううん、ちょっとやり方が変わってきたのかしら、若手弦楽四重奏枠がなくなっちゃってますねぇ。

せっかくだから、ウーハン&フィンケルが最近は何やってるのか、相変わらずイケイケなのかしら、とそっちを眺めたら、ほい
http://www.davidfinckelandwuhan.com/calendar.html
なんとなんと、ソウルのメンバーを引き連れ、「CMS on Tour」なる名称で台北と新竹、それから上海音楽庁という3公演が控えているぞ。新竹というのが面白いけど、なんとなく室内楽やるなら台湾のシリコンバレーだろうなぁ、という気がしないでもない。

ま、このメンツだと、第9とアマオケばかりの師走にやってやろうという日本の主催者はちょっと難しいだろうなぁ、と冷静に思わんでもないですけど(カザルスホールがあれば、いかにもやってそう)、あああああ、って気はしますねぇ。尤も、「なぜかエマーソンQが全く支持されない文化圏」だったニッポンですから、ダヴィッド・フィンケルと言われてもダメなんでしょうかね。

台北のデカいホールは読響で下の小さいホールがCMSというのはなかなか味わい深いではないかぁ…とおもったら、読響台北公演は翌12日で11日は台中のようですな。
https://yomikyo.or.jp/concert/2018/07/post-555.php

来週は台湾に行けば読響とフィンケルが聴けますよぉ。お暇ならどうぞ。

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ヤニックの時代到来 [演奏家]

アドヴェントに入って、朝、パソコンを起ち上げるとあちこちの主催団体などから「クリスマス・シーズン到来!」メールが入っている季節になって参りました。実際の所、その九割九分は開けもせずに捨ててしまうわけで、誠に失礼とは思うものの、「不必要な情報の瞬時のシャットアウト」こそが、21世紀初頭の今というメディアのイロージョンがはっぷんしまくってる怪しげな世界で我が身を守り庶民が生きていく最大の自己防衛策でありまするから、こればかりは仕方ない。スイマセン、世界の広報の皆様。

そんななかで、ちょっと目にとまったのがこちら。お馴染みのメトからの案内です。web対応にすると、これかな。
https://www.metopera.org/season/on-demand/?utm_source=dec18acqyns&utm_medium=email&utm_campaign=mood&utm_source=wordfly&utm_medium=email&utm_campaign=12-18MOoDAcq&utm_content=version_A
なんのことない、「いよいよヤニックがうちらの音楽監督に就任し、バリバリやりまっせ!そのお祝いに1週間、メトのアルヒーフをタダでみせてあげよーじゃないのっ!」って案内ですわ。上のサイトのリンカーンセンター真ん中の噴水の向こう辺りにどかんと立ってるヤニックの写真を下へとスクロールしていくと、700タイトルにも及ぶメトの過去のライブ録音、映像にアクセス出来るようになってます。

今、5分やると嫌になるテープ起こしのつれづれにダラダラとリストを眺めてしまったんだが、なかなか興味深いですねぇ。「あ、おれ、これ聴いてるわ」って自分の曖昧な記憶の確認になったりするのにも便利だが、やっぱり「あああああ、こんなんあるんだぁ」と驚いたりするのが楽しいところですなぁ。今のメトオープンで委嘱された《アントニーとクレオパトラ》は流石に録音が残されているけど、いちばん期待していたフィリップグラスの《航海》(なんせ「アメリカ大陸発見500年記念でのメトからの委嘱、なんて、今ならネイティヴ・アメリカンのことを考えても不可能だもんなぁ)は時代からすれば映像があっても良いと思うのだが音すらないし、なによりも絶対に映像を残して欲しいあのロバーロ・ウィルソン演出の《ローエングリン》が音しかない。ついこの前やってメト・ライヴで日本でも上映されたENOと共同制作の《サティアグラハ》が入ってないのは、やっぱり上演反対デモ騒ぎがあったからなのかしら。

ま、商売的な視点からすればこういうリストに「何がアップされているか」よりも「何がアップされていないか」の方が興味深いということになってしまうのは仕方ないけど、純粋に娯楽とすればフリッツ・ライナーの《道楽者のなりゆき》とか、1946年のフリッツ・ブッシュの《薔薇の騎士》とか、ミトロプウロスのバーバー《ヴァネッサ》とか、ベームが振ってニルソンが歌ってる《エレクトラ》とか、暇があったら直ぐに聴き始めちゃいそうなもんもそれなりに並んでますねぇ。

ヤニックという人は、なぜか偉くなる前に電話インタビューして「この名前、なんて読むんですか?」なんてアホこのうえない質問をしたことがあるくらいで、思い入れもありようがない方なんだけど、「おお、これはマンハッタンまでいってみるかぁ」というような演目を連発してくれることになるのやら。今シーズンはあの装置がデカすぎのこけおどし中身スッカラカン《リング》の再演があるので、これがヤニック登場のファンファーレかと思ったら、いきなり超大作をやるなどというリスクは取らずにフィリップ・ジョーダンに任せちゃって、自分はフランス語完璧対応が可能な《ペレアスとメリザンド》や《カルメル修道女》なんぞ玄人筋からの評価が狙えるところから固めていくなんて、なかなか賢い奴じゃあないかい。ま、もうこの人の時代は遙か大平洋と大陸越えた向こうを画面通して眺めるだけになりそうだなぁ、と淡々と冬空を見上げる爺初心者なのであったとさ。

さて、働くか。なんせテープ起こしだから《エレクトラ》流しながら、ってわけにいかんもんなぁ。

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